6月24日から4日間にわたって行われた関東学生競技大会(三大大会)。この大会では関東学生賞典障害競技大会(障害)、関東学生賞典馬場競技大会(馬場)、関東学生賞典総合競技大会(総合)の各競技、そしてこれら3種目の総合で団体順位が競われる。全日本学生大会(全日本学生)への出場をかけた戦いで、早大は目標に掲げていた3種目の総合で3位の目標を達成。個人では鶴見汐花(スポ2=栃木・佐野日大中教校)が障害で1位を獲得したほか、吉田光佑(スポ3=東福岡)が障害と馬場で6位、髙田雅(人3=大阪女学院)が総合で8位に入賞を果たした。
初日に行われた障害には、早大からは4人が出場した。第一走行では、吉田とジョルジオ・アルマーニは最終障害を落として減点4、「個人優勝することを目標にしてい」たという鶴見と稲嵐は減点なしのトップで帰ってきた一方で、髙田とプリンチペスコは落馬、森玲旺那(社4=神奈川・桐蔭学園)とバックハウスは2反抗で失権となってしまう。第二走行では、森が2反抗で失権したものの、吉田と髙田が総減点8となったほか、2回走行のいずれも減点0の鶴見は走行合計タイムもトップの順位で優勝決定戦へと駒を進めた。優勝のかかるジャンプオフでも「経路と自分が乗っている馬のタイプがすごく合っていた」と圧巻の走行を見せ、見事優勝を果たした。最終的に団体では1走目の団体減点が響き、総減点520の4位となった。
2日目に行われた馬場には、3人の選手が出場した。前日の障害で1位を獲得した鶴見が最初に登場し、最終得点率55.885%の29位となった。昨年もコンビで同大会に出場した添川セレナ(政経4=東京・東学大国際中教校)とカプチーノAは最終得点率61.462%の10位と前回よりも大幅に順位を上げた。早大勢で最も高い得点率となったのが最後に登場した吉田とロッキーロイヤルで、最終得点率は62.192%の6位であった。団体としては総得点率合計179.539で4位となった。また、3日目から4日目にかけて行われた総合には、3人の選手が出場。クロスカントリーで吉田と稲太郎、鶴見とビビアンリストがまさかの失権となり、最終種目の障害には髙田のみが進んだ。高田は前日の馬場終了時点では20位だったがクロスカントリーで8位に順位を押し上げた。障害を減点4で完走、個人で8位に入賞と大きく順位を上げた。総合は団体合計2049.1で9位となった。
4日間の競技結果を総合する三種目総合では3年連続で3位に輝き、団体としての目標を見事達成した早大。各種目でも入賞者が相次ぎ、全日本学生へとつながる結果を得て大会を終えた。一方で、吉田は大会を「障害と馬場は目標を達成でき」たとしつつ、「正直あんまり満足できる内容じゃない」と振り返るなど選手たちは更なる高みを見据えていた。まずは4日間を戦い抜いた人馬の体を休め、また秋の試合に向けた練習が始まる。
(記事 齋藤すず)
結果
関東学生章典障害馬術競技大会
▽個人
優勝 鶴見、稲嵐 二回走行合計減点0 合計タイム118.33 JOタイム31.52 総減点0 6位 吉田、ジョルジオ・アルマーニ 二回走行合計減点12 合計タイム124.67 落馬E 髙田、プリンチペスコ 二反抗E 森、バックハウス
▽団体
優勝 日本大学 2位 明治大学 3位 立教大学 4位 早稲田大学
関東学生章典馬場馬術競技大会
▽個人
6位 吉田、ロッキーロイヤル 最終得点率62.192% 10位 添川、カプチーノA 最終得点率61.462% 29位 鶴見、稲彩 最終得点率55.885%
▽団体
優勝 日本大学 2位 中央大学 3位 立教大学 4位 早稲田大学
関東学生章典総合馬術競技大会
▽個人
8位 髙田、アイシングラー 馬場39.1 クロスカントリー総減点6.0 障害総減点4.0 E 鶴見、ビビアンリスト E 吉田、稲太郎
▽団体
優勝 日本大学 2位 専修大学 3位 慶應義塾大学 9位 早稲田大学
関東学生競技大会3種目総合
▽団体
優勝 日本大学 2位 明治大学 3位 早稲田大学
コメント
吉田光佑副将(スポ3=東福岡)
――団体ではどのような目標でしたか
今年の早稲田は、団体三種目成績で3位を目指すっていうことだったので、それを皆で目指してやってました。
――3種目全てに出場されていましたが、初日の障害競技から振り返っていただけますか
目標としては3種目とも上位に入賞するということを掲げていました。総合だけちょっとアクシデントなど色々あってあんまりいい成績をとることはできなかったんですけど、障害と馬場は目標を達成できました。
――総合では経路違反となってしまいましたが、調整の段階で調子はいかがでしたか
調整の段階から馬の体調がちょっと色々、この関東学生が始まる前からあって、それも影響したのが大きいですね。
――上位に入賞されましたが、障害と馬場で組んだ馬とのコンビネーションはいかがでしたか
正直あんまり満足できる内容ではないです。結果を見れば上位で、馬場に関しては今までで一番いい点数だったので今の段階では満足していますが、障害は自分の思ってる走行が2走行ともできなかったのであんまり喜んではないです。
――今大会の結果を踏まえて、今後どのように調整していきたいですか
全日本学生が10月の末から11月にあって、もう出るのは3年目ですが、結構準備期間が短く意外と休んでいる暇はないので、まずは馬を第一にケアをしながら休んでもらって、体調が回復したら今回失敗したところや全日本学生に向けて足りないところをどんどん練習していけたらと思います。
鶴見汐花(スポ2=栃木・佐野日大中教校)
――どのような目標で望まれていましたか
今回の試合では3種目出ることになっていましたが、その中でも障害競技に力を入れていて、その競技で個人優勝することを目標にしていました。
――3種目全てに出場されて、目標を踏まえて大会を振り返っていかがでしたか。
(障害競技で)個人優勝することができたので、それは満足しています。
――障害のジャンプオフでは最後の走行でしたが、どのような気持ちで臨みましたか
ジャンプオフの経路と自分が乗っている馬(稲嵐)のタイプがすごく合っていたので、これは勝てるんじゃないかという気持ちで挑みました。
――障害と馬のタイプが合っているというのは、具体的にはどういうことでしょうか
経路のタイプとして小回りする経路と走る経路があるのですが、私が乗っていた馬は小回りタイプではなく走る馬で、今回のジャンプオフの経路も小回りというよりかは速く走るっていう経路だったので合っていたという感じです。
――障害以外で組んだ馬とのコンビネーションはいかがでしたか
まず馬場馬術の方では、他の大学との点数差で見たらちょっと低いですが、それでもその馬と私とのコンビの中では自己ベストを出せたのでよかったかなと思っています。総合馬術の方はちょっと人も馬も練習不足だったかなという感じなので、また一から頑張っていければと思っています。