学習院大を下し、大会8連覇

馬術

 全学習院対全早稲田定期戦が2日間にわたって学習院大目白キャンパス馬場で行なわれた。ことしで62回目を数える伝統の一戦である。今大会は6競技で競われたが、その内4競技で全早大が快勝し、見事大会8連覇を果たした。

 上々の滑り出しだった。第1競技は馬場馬術競技(馬場)L1課目(L1課目)。工藤千明(人3=東京・三鷹)が得点率60%代を叩き出してトップに立つなど上位の大半を早大勢が占め、勝ち点2を奪取する。勢いそのままに勝利したい同じく馬場で争う第2競技も後藤寛佳(政経4=東京・早実)が2位以下を大きく引き離す得点で首位に。上位2名の総得点でも学習院大を上回って勝利し、苦手の馬場で2連勝を収めた。波に乗った早大は続く第3競技の小障害でも減点なしの走行を重ね、学習院大を圧倒。全勝で1日目を終えた。

第2競技で首位に立った後藤とカプチーノA

 2日目は現役大学生以外の試合も行なわれた。高校生による第4競技は惜敗したものの、OBによる第5競技は完勝し、第6競技の中障害に弾みをつける。その中障害には工藤と大澤佳純主将(教4=神奈川・桐蔭学園)が出場した。順位決定戦であるジャンプオフに進むため落下なしで走り切りたいところであったが、工藤が1番障害で落下。大澤主将は1走目、ジャンプオフ共に落下なしでまとめこの競技で1位となるも上位2名の合計成績で争う最終競技で惜しくも学習院大に敗れてしまう。それでも1日目の好成績が奏功し、最終得点13点を獲得した早大が総合優勝を果たした。

中障害のジャンプオフで唯一減点なしの走りを見せた大澤主将と稲嵐

 今大会は得意の障害飛越競技(障害)だけではなく、馬場でも結果を残し、一カ月後に控える全日本学生大会につながる試合となったと言えるだろう。「練習が100%になるようにしていきたい」(大澤主将)。早大の真価を問う、運命の戦いが間近に迫っている。

(記事 稲満美也、写真 吉田安祐香、藤巻晴帆)

コメント

大澤佳純主将(教4=神奈川・桐蔭学園)

――大会8連覇となりましたが、結果についてはいかがですか

昨年は接戦だったので、ことしはL1課目と小障害に力を入れて確実に勝っていきたいと思っていました。

――馬場でも学習院大に勝利しました振り返っていかがですか

上位にワセダが多かったので、L1課目は特によかったと思います。毎年ヤング(第2競技)と馬場は弱いところなので、練習をしっかりして結果が残せたと思います。

――障害はいかがでしたか

中障害はワセダからは2人しか出ていなくてちょっと厳しいかなと思っていたんですけど、稲帥と稲嵐はやれることはしっかりできたかなと思っているので、中障害で負けたこと自体はそんなに気にしなくていいかなと思っています。小障害は全頭すべて内容がよかったと思います。

――1ヶ月後には全日本学生大会が控えていますが、それに向けて意気込みをお願いします

時間もそんなにあるわけではないので、やってきたことを確実にできるように、練習が100%になるようにしていきたいと思います。

工藤千明(人3=東京・三鷹)

――早学戦への意気込みは

普段馬場はやらないのですが今回急きょL1を踏むことになりました。馬がすごくできる馬だったので頑張ろうと思いました。

――馬場を振り返ってはいかがですか

馬がすごくできて歩様などは悪かったのですが、できる馬だったのに乗り手の力不足で本来の力を発揮できなかったです。審判の方からも言われたのですができなかったなという感じです。

――結果についてはどのように受け止められていますか

結果的には良かったなという感じです。普段は違う子が乗っているので練習もそんなにしていなかった割には結果だけは良かったかなと思います。

――障害を振り返ってはいかがですか

乗った馬は結構落としてしまう馬で、きょうはいつもの試合に比べて感じがあまり良くなかったのですが、コンディションが良くない時でも無難に乗ってこられるようになりたいです。

――次戦に向けては

下乗りを全日本学生大会の時はしてもらえないので、なるべく馬の状況を全日本に向けてベストになるように普段から乗っていきたいです。前の試合(関東学生争覇戦)が結構良かったのですが馬の状態が良ければ内容も変わってくると思うのでしっかり試合の前まで意識して頑張っていきたいです。