ことしは早大で行われた全学習院対全早稲田定期戦。2日間で6つの競技が行われた。普段試合に出場している選手を中心に勝利を重ねていく早大。最後まで勝敗は決まらず勝負は第6競技へ持ち越しに。佐々紫苑(スポ1=神奈川・日女大付)、大澤佳純(教3=神奈川・桐蔭学園)、五十嵐裕哉主将(創理4=新潟南)が安定した走りを披露した結果、大会7連覇を達成した。
ジャンプオフへ進んだ平栗と稲斗
馬場馬術競技で競った第1競技と第2競技。第1競技に出場した畠山聖(スポ4=茨城・常総学院)は馬の調子が悪く点数を伸ばすことができない。相手を追う形になってしまった早大は引き続いて第2競技へ。全選手中で唯一佐々が総得点率6割以上という点数を叩き出し勝利。迎えた第3競技は障害飛越競技となる。ここでさらに点差を縮めたい早大。畠山と平栗祐介(先理3=東京・開成)が減点0の素晴らしい走りを見せジャンプオフへ進む。平栗は2反抗で失権という残念な結果になるも、畠山がここでも余裕の走りを見せ1位に輝いた。
2日目の第4競技は高校生によって行われ、続く第5競技はOBによって行われる。どちらの障害飛越競技も早大の勝利となった。総合優勝をかけ挑んだ第6競技。トップバッターの佐々が障害を1つ落とすが、大澤が減点0と完璧に走り切る。相手に失権と障害減点が重なったことで早大は大きな差をつけた。最後に五十嵐が丁寧に障害を越えていき障害減点0で走り終える。これで総合得点が11-8となり早大の優勝が決まった。
息の合った走りで障害を越える大澤と稲嵐
全日本学生大会に向けて着実に調子を上げてきている早大。しかし「普段出ていない選手があまり良くなかった」(五十嵐)と語るように選手の育成に課題が残る。チーム力の向上を図り盤石の体制を築けるかどうか。個々の真価が問われる。
(記事 藤巻晴帆、写真 井上雄太、目良夕貴)
コメント
五十嵐裕哉主将(創理4=新潟南)
――馬場馬術競技を振り返ってご自身の走行も含めいかがでしたか
シーズンオフから休ませて1回目の試合だったので完璧に仕上げようとも思っていなかったので、そこまでよくはなかったですが関東(学生大会)以来3カ月ぶりの試合としては良かったんじゃないかと思います。
――障害飛越競技を振り返っていかがでしたか
いつも出ている選手は良かったのですが、今回普段出ていない選手があまり良くなかったので未経験者をもう少し頑張って育てていかなきゃいけないなと思います。
――ご自身の走行を振り返っていかがですか
最後というところで(勝負は)勝ちだったので、自分は丁寧にタイム減点がついてもいいかなくらいの気持ちで楽に臨めたので良かったと思います。
――馬の調子の方はいかがでしたか
きのうも使っていたのですが、全く疲れなどもなく良かったと思います。
――この結果を踏まえて今後いかがですか
再来週、三木に行ったり、馬事公苑も使うのでそこでなんとか調子を上げて全日本(学生大会)に向けてベストコンディションで人馬共に迎えられればいいかなと思います。
畠山聖(スポ4=茨城・常総学院)
――馬場馬術競技を振り返っていかがでしたか
あの馬だけ全日本(学生大会)の(出場)権利が取れていなくて、全然調子が良くなくていま調整の最中なので結果は悪くなってしまいました。徐々に良くなればという感じです。
――第3競技を振り返っていかがでしたか
本当は第6競技の方に出る予定だったのですが、少し足の調子が悪くて別のところで休んでいて、出られなくなってしまったので急遽出ることになりました。
――結果を振り返っていかがですか
(小障害の)高さで使う馬ではないので良かっただけですね(笑)。
――全日本に向けて調子の方はいかがですか
自分の(障害飛越で使う)馬がそれまでには治ると思うんですけど調子が悪くて、馬場馬術の馬も今回あまり足が良くないので休んでいて、本番だけ出る形になると思います。総合の馬は調子がすごく良いのでそのままいければなと思います。あとは皆いい感じなので団体で上にいければいいなと思います。