4年生が引退し、新体制へと移行した馬術部。その初めての公式戦となったのは関東学生女子大会(関東女子)であった。団体を組んで臨んだ馬場馬術(馬場)では4位入賞を果たす。しかし障害飛越(障害)では今後主力としての活躍が求められる大澤佳純(教2=神奈川・桐蔭学園)が下位に沈み、馬場と障害で明暗が分かれる結果となった。
馬場は予想以上の結果となった。早大からは4頭が出場。栗栖美和(人3=福岡・小倉)は初めてコンビを組む馬との試合となったが、そういった状況でもまずまずといえる演技を披露し、チーム最高の17位に入った。他の選手も20位、24位、25位と続く。個人としての入賞者がいない中、チーム力でつかみ取った団体4位であるといえよう。また今回の上位3名は全員が3年生であり、らいねんはさらに上位への進出が望まれる。
初めてコンビを組んだ栗栖と稲秀
なかなか思い通りの演技ができない。下級生の中で唯一の主力ともいえる大澤が苦しんでいる。ここ数試合ではミスが多く、減点なしでの走行が見られない。この日も5番障害で馬が反抗。最後まで走行し切ったものの、タイム減点もつき不本意な結果に終わった。「最初の基本に立ち返ってやり直したい」(大澤)という言葉通り、その復活が待たれる。一方で工藤千明(人1=東京・三鷹)は落ち着いた走行を見せて、ジャンプオフに進出。そこでは落下が1つあったが、全体9位と健闘した。
出場機会を増やしている工藤と稲帥
今大会に出場していた選手たちはまさにこれからのチームを引っ張っていく存在になりうる。いまはまだ課題も多いが、日々の練習を通してそれぞれが成長を遂げたとき、より強くなった早大が誕生するに違いない。
(記事 井上雄太、写真 井上雄太、目良夕貴)
コメント
栗栖美和(人3=福岡・小倉)
――新体制となって初めての大会でしたが、どのような目標を持って臨まれましたか
個人的にはらいねんの女子自馬のことを見越しつつ、らいねんどうしたいのかを考えながら臨んだ試合でした。らいねん自分たちの最後の目標になる可能性の高い大会だと思うので、ことしがどのようなスタートになるのかを考えて臨みました。
――ご自身の演技を振り返ってみていかがですか
自分は初めてコンビを組んだ馬との試合だったので、初めての組んだという中ではまずまずだったかなと思います。ただミスもあったので、次回は同じミスをしないように人馬共にらいねん1年成長していけたらと思います。
――団体4位という結果についてはどのように感じていますか
4位という順位には驚いていて、まさかここまで入ってこれるとは思っていませんでした。らいねんはもっと上を目指せると思うので、3位以内に入れるように頑張りたいと思います。
大澤佳純(教2=神奈川・桐蔭学園)
――今大会はどのような気持ちで臨まれましたか
最近ずっと良くない結果が続いていて、今大会は障害の高さ自体は低かったので、しっかり止まったりとかせずに決められた歩数などの基本を大事にしていこうと思っていた試合でした。
――実際の走行を振り返ってみていかがですか
早慶戦のときもそうなんですけど、完全に人間の判断ミスというか同じ失敗をしてしまって、いつも90度の左回転で止まってしまうのは分かっていたんですけど、前と同じようなミスをしてしまって、全然進歩がないというか。すぐに良くなるものでもないですけど、人間の意識で変えられる問題なので、そこはもう絶対に失敗をしないようにしていきたいと思います。
――今後どのように修正をして、次につなげていきたいですか
次も1週間後に試合があって、どんどん試合が続くんですけど、まずは基本通りにまっすぐ真ん中のラインをとって、歩数通りにまっすぐ障害を飛ぶという最初の基本に立ち返ってやり直したいと思います。