課題と収穫を得るレースに!

自転車

 東京大井埠頭周回コースにて、全日本学生選手権クリテリウムが行われた。7キロのコースを男子が6周回、女子が4周回する今大会。早大からは男子クリテリウムに美甘星次郎(スポ2=鳥取・倉吉総合産)、中野大詞(スポ2=岩手・紫波総合)、大仲凛功(スポ1=愛媛・松山学院)、女子クリテリウムに石田唯(スポ2=京都・北桑田)が出場した。

 先にスタートした男子の部は、1周ごとに与えられるポイントによって順位が決まる。序盤は、「逃げ」に持ち込みたかった大仲が、集団の先頭に立つ。しかし、後続を引き離すことができず、レースは進んでいく。5周が終わった時点で、ポイントを獲得できていない早大勢であったが、ラスト1周のスプリント勝負で大仲が集団から抜け出す。このまま1着でゴールするかと思われたが、まさかの機材トラブルで失速し3着でフィニッシュ。それでも4ポイントを獲得し、8位に食い込む。集団の中でなかなか良い位置取りができなかった美甘と中野は、それぞれ13位、28位と悔いが残る結果になった。

集団の先頭を走る大仲

 男子より5分遅くスタートした女子の部。「逃げ」の展開を狙った石田であったが、「集団も簡単に逃がしてくれなかった」と考えていたレースプランに持ち込めない。着順がそのまま順位となる女子の部は、ラストのスプリント勝負に。石田も懸命に前を追うが、わずかに及ばず5着でフィニッシュ。優勝を狙っていただけにこちらも悔しい結果に終わった。

スプリントに臨む石田

 おのおのが自分の役割を全うしながら、優勝を目指した今大会。狙った結果を得ることはできなかったが、多くの「課題」と「収穫」を得た。今回の経験を自らの糧とし、飛躍を遂げていく早大自転車部の、さらなる雄姿に期待したい。

(記事・写真 髙田凜太郎)

美甘星次郎(スポ2=鳥取・倉吉総合産)

――今大会の目標や狙いはありましたか

優勝です。

――本日のコンディションはいかがでしたか

体調は良くなかったのですが、できる限りの走りはできたかなと思います。

――昨年もこのコースを走られていると思いますが、それを踏まえた上で意識したことはありますか

去年走ってみて、レースの中の位置取りを上手くすれば、上位にいけるかなという感覚をつかんでいたのですが、今年は(去年と)展開が違いペースが速くて、位置取りが難しく終盤得点に絡むことができなくて、上手くいかなかったです。

――レースを終えての感想を教えてください

自分の得意としているクリテリウムで結果を出せなかったことは悔しいので、また来年リベンジできるように頑張ります。

――本日のレースを踏まえて課題や収穫などはありましたか

自分が得意なスプリントというのをもっとレベルアップさせて、高いレベルで戦えるように頑張ります。

――早大での2年目、どのようなシーズンにしたいですか

1年生が今強くて、良い流れが来ていると思うので、自分もチームに貢献できるような走りができたら、良いところまでいけるのではと思います。

中野大詞(スポ2=岩手・紫波総合)

――今大会の目標や狙いはありましたか

チームのみんなが入賞できるようにアシストすることと、自分自身もトップを狙えるような走りをすることが目標でした。

――本日のコンディションはいかがでしたか

コンディションは悪くなかったのですが、位置取りであったり自分のレースの取り方というのが、まだ下手くそだったのかなと感じました。

――レースを終えての感想を教えてください

走り方もそうですし、練習不足ということも感じたので、これからインカレに向けて練習量もどんどん増やしていって、インカレでは優勝を狙えるように頑張っていきたいと思います。

――本日のレースで出た課題はありましたか

課題としては、短い時間のパワーというものが落ちていると思うので、それを上げれたら、トラック競技でもどんどん上のレベルで戦っていけるのかなと感じました。

――逆に練習から実践できたことはありますか

練習では持久系の練習をよくやっていたので、その面では持久力がついているのかなと思いました。

――2年生となった今シーズンはどのようなシーズンにしたいですか

去年は思うような結果が出せなかったので、今年そして来年というふうにしっかり良い結果を出して、チームに貢献していけるように頑張っていきたいと思います。

大仲凛功(スポ1=愛媛・松山学院)

――今大会の目標や狙いはありましたか

チームで連携して、もし自分が優勝を狙えたら優勝するという目標でした。

――本日のコンディションはいかがでしたか

コンディションは悪くなくて、体調とかは問題なかったのですが、機材が途中から調子が良くなかったかなという印象はありました。

――最終ラップではポイントを獲得されましたが

1着を取れる予定だったのですが、機材のトラブルで進まなくなって、そこが抜かりなく準備できていなかった自分のミスだなと思いました。

――レース全体を振り返っていかがでしたか

積極的に途中途中のポイントもしっかり取るために、逃げの展開にしようとは思っていたのですが、コースや周りの状況を上手く把握できていなくて、無駄に足を使ってしまい、自分の得意なレース運びができなかったなという印象でした。なので、もし来年このコースで開催されるようであれば、もうちょっと修正して来年は優勝を目指したいなと思います。

――今大会で出た課題や収穫はありましたか

収穫はかなりあったと思います。ロードレースの中でも、平坦のクリテリウムというレースでは、コースも開けているから、あまり逃げが決まらないなということを身をもって自覚しました。そこを踏まえて、来年のレース展開を組み直したいなと思います。

――早大に入学された理由はありますか

僕が中学生の時に所属していたチームの人が早稲田に入っている人が多かったので、少し早稲田が気になっていて、インターハイの時に一番最初くらいに声をかけていただいて、縁があるなと思って来ました。

――早大での1年目どのようなシーズンにしたいですか

1年目から活躍というか、インカレ優勝とかチームに貢献できたら嬉しいです。

石田唯(スポ2=京都・北桑田)

――今大会の目標や狙いはありましたか

全日本学生選手権の中の一つなので、やはり優勝は狙って準備してきました。

――本日のコンディションはいかがでしたか

コンディションは悪くなかったのですが、自分の課題である部分がよく分かったので、これからにつながるレースになったかなと思います。

――昨年もこのコースで走られていると思いますが、その時の経験を踏まえて意識したことはありますか

私は短時間のパワーが弱いので、逃げの展開に持ち込みたかったのですが、風が強いこともあり、集団も簡単に逃がしてくれなかったので、結局最終スプリントで前に行けなかったので、そこは課題かなと思います。

――課題をどう克服していきたいですか

短い時間のパワーは高校の時からの課題で、最近その課題を克服するためのトレーニングをやっているので、効果が出るのは先かもしれないのですが、諦めずにコツコツ力をつけていきたいなと思います。

――早大での2年目、どのようなシーズンにしたいですか

去年も優勝などパッとした成績を残せなかったので、今年こそはインカレや全日本選手権で優勝したいです。