冷たい風が吹く埼玉県幸手市にて、今年最後の全日本学生RCSが行われた。早大からはクラス1に小野寛斗(スポ2=神奈川・横浜)、クラス3に萩本拓也(法3=熊本)と河野翔輝(スポ1=奈良・榛生昇陽)が出場した。河野は2位でクラス2への昇格を決めた。
初めに行われたクラス3Aには萩本が出走。「1位か2位かで昇格することを目標にやりました」という萩本だったが、1周目で落車してしまう。救済措置により先頭集団に復帰し、そこから徐々に順位を上げていったものの、ラストスパートで十分にスピードを上げ切ることができないままフィニッシュ。8位でレースを終えた。続いてクラス3Bに出場した河野は今シーズンはここまでトラック種目に力を入れており、久しぶりのロードレース出場となった。序盤から先頭集団の中で様子を伺い、力を温存していたが、ラスト2周でトップに立ち、集団を率いるかたちに。先頭集団は徐々に減っていき、勝負はラストスプリントへ。1人が抜け出すと、河野も順位を上げたが2着でフィニッシュとなった。
ラストスプリントに敗れた河野
クラス1には小野が出走。レース終盤まで先頭付近を走り、いい位置に付けていた。しかし、ゴール前最後のカーブで、前を走る選手が落車し、小野はそれに巻き込まれてしまう。なんとか立ち上がり、フィニッシュしたものの順位は12位。表彰台が見えていた位置にいただけに、悔しさの残る結果となった。
好位置で走る小野
河野はクラス2への昇格を果たしたが、「クラス3では余裕を持って勝たないといけない」(河野)とレース内容に満足はしていない。さらに上の舞台で勝負する意気込みは十分だ。他の二選手は落車があったため、納得のいかない結果に終わってしまった。次戦は来年1月、埼玉県川島町にて行われる。おのおの調整し、会心の走りを見せてほしい。
(記事 加藤千咲、写真 菅沼恒輝、松澤勇人)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
結果
▽クラス1
小野 12位
▽クラス3A
萩本 8位
▽クラス3B
河野 2位
コメント
小野寛斗(スポ2=神奈川・横浜)
――久しぶりのRCSのレースとなりました
表彰台に上がればクラス1に残留というルールがあって、まだ入賞というか表彰台に上がっていなかったので表彰台を目指してクラス1に臨みました。
――調子はいかがでしたか
ここ1週間自転車に乗っていなくて、ウエイトをし始めて、そっちを重点的にやってきたので調子はいいかと言われたら、あまり良くないですが、周りの選手も良くないと、思っていたので戦えると考えていました。
――レースを振り返って
みんなオフシーズンに入っていて、自分もほかの選手もキレがなく楽なレースでした。ただ、最終コーナーで良い位置につけていて、レース内容はそんなに悪くはなかったと思います。
――落車までは順調に走れていたのですね
最初から最後までかなり楽に走れていたので、あの位置からスプリントをかければ表彰台を狙えていたので悔しいです。あの位置での落車は避けようがなく良い位置で最終コーナーに入ったので、次に向けて頑張っていきたいと思います。
――落車の場面を振り返って
僕の前にいた選手が突っ込みすぎたというか浅くコーナーに入って、曲がりきれずそのまま突っ込んだ形になかったので避けようがなかったです。
萩本拓也(法3=熊本)
――きょうのレースを振り返って
きょうはもちろん勝つことを目標としていたのですが、落車して、ニュートラル使って復活し、普通に前の方を走っていたのですが、やはり最後のスプリントで力が残っていなくて、そのまま微妙な順位で終わりました。
――最後のスプリントに参加できなかったのは落車の影響があったのですか
落車して直後は膝などが痛くて、走るのをやめようかなと思っていたのですが、走り始めたら痛みがなくなって、まあ今は痛いですけど、それが原因でスプリントできなかったかどうかは分からないです
――きょうのレースに臨むにあたっての具体的な目標などはありましたか
もちろん1位か2位かで昇格することを目標にやりました
――今後の目標について
1月と2月と3月までにRCSで勝てるように、より高強度なトレーニングなどをやっていって勝てるように練習します
河野翔輝(スポ1=奈良・榛生昇陽)
――秋までは主にトラックに出場されていました
今年はトラックでインカレでもかなり点数が取れると僕は思っていたので、ロードの方は人数的には大丈夫かなと思って、ロードは来年に置いといて今年はトラックメインでいこうかなと思っていました。
――久しぶりのロードは慣れない中でのレースになりましたか
元々高校のときにロード練習をメインに走ってたのですが、大学に入ってからレースでロードを走ることは少なかったので、久しぶりのロードのレースになったかなという感じです。
――きょうのレースを振り返って
大学のトップの選手たちとのレースではなくて、僕が目標としているのはそのトップの人たちとのレースなので、このクラス3では余裕を持って勝たないといけないかなと思ってレースに挑みました。
――中盤までは集団の中にいて最後はラストスプリントで勝負というかたちでしたが、プラン通りでしたか
落車だけはしたいように前で走っていました。今回はスプリントにも自信があったので、最後にスプリントで勝てるプランにしようと思っていました。
――きょうの結果はどのように受け止めていますか
最後のゴール直前で僕の詰めが甘く、後ろの人に先頭交代して譲ってしまったんですけど、そこは自分の甘さだったのかなと思って、それがなかったら確実に1位は取れていたかなと思うので、今後そのような甘さをなくして勝っていきたいと思います。
――今後の目標をお聞かせください
まずロードでは3月の明治神宮クリテリウムでクラス2か1になるかわからないですけど、そこで勝って来年のインカレではトラックとロードの両方で目立って勝ちに行きたいと思います。