雲ひとつない快晴の空の下、20回を数える全日本学生選手権クリテリウムが開催された。早大からは4選手が出走。注目は、さきの全日本学生RCS第1戦となる第11回菜の花飯山ラウンドで早大自転車部として数年ぶりの優勝を果たした、孫崎大樹主将(スポ4=大阪・北桑田)。「調子はよかった」と口を揃えるだけに、男子3選手は危なげなく予選を通過し決勝に駒を進めたが、最高順位は9位の孫崎で、わずか及ばず入賞を逃すかたちとなった。今回総勢6選手の出走となった女子決勝では、早い段階で小泉夢菜(スポ2=埼玉・浦和工業)が、ルーキー中冨尚子(京都産業大学)と共に抜け出し、そのまま後方に大きく差をつけ勝敗はマッチスプリントへ。惜しくも優勝は逃したものの、2位表彰台を獲得した。
集団につく孫崎・小野
男子予選は2組に分かれて行われ、特設コースを10周する20.0キロメートルのポイントレース。毎周回ごと先頭からそれぞれ5点、3点、2点のポイントが与えられる。距離が倍になる決勝を見据えたレースプランが各選手に求められた。予選第1組では孫崎が1周目を1位通過、その後得点を重ね、小野寛斗(スポ2=神奈川・横浜)、予選第2組の納屋一樹(スポ3=東京・八王子桑志)とともに決勝に駒を進めた。
表彰台で笑顔を見せる小泉
決勝は予選と異なり偶数周にポイントが加算される。孫崎は最前列からスタートすると、最初のポイント周回で3位に入り2点を獲得。序盤すぐ後続で転倒が起こるものの、巻き込まれることなくその後も集団につき、点を重ねていく。しかし、全体の半分を折り返した時点で中井唯晶(京都産業大)、石原悠希(順天堂大学)が逃げを形成。これが後続集団に最大26秒ほどの差をつける決定的な逃げとなった。ここに乗り遅れた孫崎は、その後3着争いに幾度が絡むもののポイント獲得とはならず最終スプリントで着順3位に入りながらも入賞を逃す悔しい結果となった。
早大自転車部はそのまま次のレース地長野県へ向かい、ゴールデンウィーク合宿を経て東日本学生選手権トラックに挑む。
(記事、写真 中山茉優)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
結果
▽男子決勝
孫崎大樹 9位
小野寛斗 11位
納屋一樹 DNF
▽女子決勝
小泉夢菜 2位
コメント
孫崎大樹(スポ4=大阪・北桑田)
――前週の全日本RCS第1戦での優勝後、初のレースとなる今大会の意気込みは
先週は今週の予行というか、今週のための調整も兼ねたレースだったのでそこですごくよい感触だったので、今大会も優勝狙っていたんですけど、まぁレースはやっぱり難しくて、うまくいかなかったですね。
――レース振り返っていかがでしたか
先週も同じようなポイントレース方式で、自分自身の最後ポイントをとりにいく時のスプリントでかかりが良くて、しっかり1着で通過できていたので、きょうの予選も、逃げというよりはポイントのスプリントでもがいて、調子を確かめるついでもあってもがいたんですけどかなり調子もよくて、決勝の方もできれば集団スプリントのほうで何回もポイントを稼いで、ポイントを積み重ねての勝利を目指していて、前半は予定どおりだったんですけど、後半はやっぱりゆるく選手の逃げができてしまってそこにのることができませんでした。
――主将として早大全体の結果をご覧になって
きょうは来ているメンバーが少なかったので、やっぱりかなり数を揃えている大学はゴール前、半周前くらいからしっかりトレイン組んで、レースを引っ張ってポイント重ねて上位に多数入賞していたと思うんです。まあそこで人数揃えるっていうのも大事だと思うんですけど、もう少し一人ひとりそれぞれが上位に食い込めたんじゃないかなと思います。2人とも上位入賞できないと。きょう優勝した中井含め、京都産業大学は1位と3位とっているんで。主将として自分ももう少し上位に入らないといけないですし、自分だけじゃなくてもう1人2人でもしっかりと上位に入れるようにしていかないと、インカレとかでは戦えないなっていうのを実感しました。
――次週以降のレースに向けて
きょうはあんまりよい結果に繋がっていないと思うんですけど、今までに比べては全然悪くないと思いますし、きょう以外のレース、今までシーズン始まって全体みてみるとすごい成績はでてきているので僕だけじゃなく全員がこの後の大会もまだまだ数多く続くのでしっかりと成績をだしていけるように、調子がよいだけじゃなくて、しっかりと調子がよいなら結果に結びつけて記録に残せるようにしていきたいと思います。
納屋一樹(スポ3=東京・八王子桑志)
――ご自身の中できょうのレースプランというのは
レースプランはとにかく、僕が逃げられるような選手ではないので、無駄足を使わずに、スプリントに備えて集団内で脚をためるというふうに走っていました。
――レースプランを踏まえて、ご自身の走りはいかがでしたか
無駄足は使わないようにはしていたんですけど、結局集団の後ろの方にいってしまって、無駄足を結局は使っていたので、もう少し経験を積んでいかないとなと思うレースになりました。
――早大自転車部としての全体結果をうけていかがですか
孫崎さんも小野くんも調子が良かったので上位に食い込んでくるのかなとは思ったんですけど、やっぱり他大の選手もなかなか強くて、部としては悔しい結果に終わってしまったかなと。
――しばらくレースが続きますが、抱負をおねがいします
やっぱり無駄足を使わないよう、練習でそれを培っていくのは難しい部分もあるんですけど、レースを重ねていくにつれて、経験を積んでいければなと思います。
小野寛斗(スポ2=神奈川・横浜)
――きょうのレースプランは
今回予選走って、ずっとゴールスプリントになっていたので、逃げの展開にしたかったんですけど、決勝で逃げにはのれても、その後の決定的になる逃げにのれなかったので。まあ目標としては逃げにのってポイントを稼ぐっていう展開を描いていました。あとは、孫崎さんが調子よいと言っていたので、それのアシストもできたらなと思って走りました。
――実際にレースを終えて
最近ずっと早大自転車部のロード班が調子よくて、それで自分も調子よかったんで逃げとアシストはできるかなって思っていたんですけど、思った以上に予選を経て、足にきたというか調子がそれほどよくなくて、一回アシストはできたんですけどそれ以降はずっと後ろにいたので。うーんといった感じでしたけど、結果的にはそんなに悪くはないかなと思っていて。この結果をしっかり受け止めて今後のレースを頑張っていきたいです。
――チームとして結果を受けて
入賞はしていると思うんですけど、やっぱり狙っていたのは優勝なので。そこを考えたら結果は決してよくないと思うんですけど、個人個人動けていたとは思うのでよかったかなと思います。
――次レースに向けての抱負は
この感じでずずっと調子よくいければ、どこかで必ず表彰台はあると思うのでしっかり練習を続けて今後につなげていきたいです。
小泉夢菜(スポ2=埼玉・浦和工業)
――6名での出走となりましたが、レースを振り返っていかがですか
自分の中で、だんだんと周回数を減らしていくときに、集団の人数も減らしていって、最後はゴール勝負の展開に持ち込もうと思っていたので自分の予想していた通りに進むことはできました。ただ、それでゴール勝負の時に自分の掛け方というか、作戦がよくなかったのかなと反省しています。
――2位という結果を受けて思うところは
最後のコーナーを後ろに回って、相手が踏んだと同時に踏み込めばよかったなって思っています。レースがこれからしばらく続くので、次は中冨尚子に負けません。
――今大会早大自転車部全体の結果を受けて
全員が調子のよい状態では臨んだ。雰囲気としては昨年に比べても主将も変わって雰囲気もどんどん変わって、部の練習に対する意欲も高くなってきていると思うので、今回は全然よい結果というのは出なかったんですが、インカレに向けてはよいスタートじゃないですけど、ここからそこに向けてどんどん頑張っていけば、チームとして総合にも絡んでいけるかなと思います。