秋風が吹き、気温も低いなか全日本学生RCS行田ラウンド、東京六大学ロードが行われた。六大学ロードでは小野寛斗(スポ1=神奈川・横浜)が1位。RCSでもクラス3では片野陸(スポ1=長崎・鹿島工)、クラス1では中川拳(スポ2=北海道・帯広三条)が3位に入り、成長した姿をみせた。
ロードレース初優勝を決めた小野
全日本大学ロードは2周に1回ごとにポイント周回があり、合計得点で順位が決まる。早大からは、山本真寛(社1=青森・八戸工大一)ら5名が出場し、大学対抗での優勝を目指した。最初のポイント周回では納家一樹(スポ2=東京・八王子桑志)が2位に入り、得点を奪う。大学として幸先の良いスタートを切ったが、2回目のポイント周回からは各大学が入り乱れ、ポイント争いは激化。この混戦の中をかき分けて小野を含めた3名の選手が飛び出し、集団を形成する。中間点を過ぎてからは完全に独走状態に持ち込み、3名の争いへ。それぞれが交互に得点を重ね、終盤のポイント周回を迎える前に獲得得点は同点になる。勝負は最後のポイント周回に持ち込まれたが、小野がゴール手前でスプリントを仕掛け優勝を決め、大学対抗の順位でも3位となった。
全日本学生RCSでは片野が昇格を目指しレースに挑んだ。スタートから、集団がばらけることはなく一定のペースで進んでいく。片野は先頭付近に位置し、終盤になっても、位置を動かさない。ラスト1周となり法大の選手がロングスパートをかけると集団は一気に縦長へ。先に仕掛けられた片野も必死に追い込むが届かず、昇格圏内の2位を逃し悔しさをみせた。クラス1に出場した中川は六大学ロードで10位と調子は上がっていないようにみえたが、RCSで復調。1位から9位までのタイム差が1秒という僅差の争いをうまく抜けだし、表彰台に上った。
クラス1で3位に入った中川
RCSでは出場した選手全員が3位以内に入り、六大学でも優勝と抜群の強さをロードで見せつけたワセダ。シーズンを通しトラックでは結果を出し切れなかったが、舞台をロードに移し、結果を出している。今季のレースは残り3戦をのこすのみとなったが一戦、一戦を大事にし次戦にもつなげたいところだ。
(記事 喜柳純平、写真 橋本望)
結果
▽東京六大学ロード
小野寛斗 1位
中川拳 10位
山本真寛 DNF
納家一樹 DNF
片野陸 DNF
▽全日本学生RCS
クラス1 中川 3位
クラス3 片野陸 3位
コメント
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小野寛斗(スポ1=神奈川・横浜)
――優勝おめでとうございます。今のお気持ちはいかがですか
東京六大学対抗ロードということで出る大学が少ないので、上位には絡めるかなと思っていました。でもやはり優勝できたのは、うれしいです。
――最後のポイント周回を前に、上位3人のポイントが並んでいたことには気が付いていましたか
3人で逃げ切りを狙ってポイントを分け合っていたら、全員同じという状況になっていました。沿道の人たちからも並んでいると声を掛けられて、最後で決まるんだ、と思いました。
――そのときはどのような気持ちで走っていましたか
取るしかないなと思っていました。他の二人よりも自分の方がスプリント力はあると思っていたので、スプリント勝負になれば勝てるかなという気持ちでした。
――どのような作戦で臨んでいたのですか
元々はアシストする役割だったのですが、1回目のポイント周回でアシストしたときに、脚の調子の良さを感じました。逃げる予定だった人は途中で少しきつそうだったのですが、僕は淡々とペースを上げていったら逃げることができました。予想していなかった展開になったのですが、結果的には良かったです。
――次の参戦する予定のレースは何ですか
まだ決めていないのですが、当分先になると思います。
――次戦に向けて意気込みをお願いします
インカレ(全日本大学対抗選手権)で上位に入ることと、みんなでツール・ド・北海道で走ることを来年の目標にしています。なのでそれにつながるようしっかり調整して、また頑張りたいと思います。
片野陸(スポ1=長崎・鹿島工)
――久しぶりのRCSとなりましたが
きょうは六大学が終わった後ということもあり若干きつさが残っていたので走るときには不安がありました。
――気温が低い中でのレースとなりました
六大学の時は脚も動かず位置取りも悪くてっていうことで駄目だったのです、が次のRCSの方では六大学もあってあったまった状態で走ることができました。
――レースを振り返って
六大学はスタートをする時は前の方だったのですが選手が結構いて自分自身前にでれず後ろの方ですぐちぎれてしまいました。RCSの方では前で走れてレースを走ることができました。
――結果をうけて
RCSでは3位に入りましたがクラス2に上がれるのは2位からなので、あと一人抜いていればというところなのでそこは悔しいです。
――次戦にむけて
年内にまだRCSがあるので、昇格を目指してやっていきたいと思います