行田ラウンド佳境へ 次戦の課題明確に

自転車

 真冬の行田とは思えないほどの陽気の中、全日本学生RCS第11戦が行われた。第3ラウンドを迎え、行田ラウンドも後半戦に突入。今回、納家一樹(スポ1=東京・八王子桑志)は昇格後初のクラス1出走となったが、クラス1でも遜色ないレースを見せ10位でゴール。クラス2Aは今村駿介(中大)が独走し圧勝した。メイン集団にいた八田衛(スポ3=鳥取・倉吉東)はゴールスプリントで惜しくも敗れ5位となった。

 クラス2Aは1周目から今村が集団を飛び出した。反応した西尾憲人(明星大)、宮本隆司(慶大)らが追い、2周回では今村と西尾が並走する場面もあったが、3周回目には今村が独走態勢に入る。「自分に自信がなかったと言いますか、最初から追うのはちょっとなという思いがあった」と、八田はメイン集団で様子を見る展開に。しかし今村は泳がすには大物すぎた。メイン集団に先行すること20秒、2015年ジュニア世界選手権ポイントレース優勝者は破格の強さを見せつけた。沿道からはさながら個人タイムトライアルのようだという声も聞かれた。5周回では鈴木浩太(明星大)がブリッジに挑むも失敗。最終周回のホームストレート、2位を争うメイン集団で八田は3番目につけていたが、西尾に差され5位に終わった。今村に対し明星大の果敢な動きが目立ったクラス2A。八田も「もっと最初から積極的な動きをしたい」と次戦へ意気込みを述べた。

第一コーナーを曲がる八田

 クラス1初戦の納家は「すごくきついレースだった」とハイレベルなレースに驚きつつも10位と健闘した。実力者揃いのクラス1はアタックが頻発。序盤は岡部祐太(日体大)、森口寛己(日大)らが仕掛けた。4周回に入るとバックストレートで蠣崎藍堂(順大)が飛び出し、それに続いた選手と合わせ5名の逃げが発生する。しかし5周回で集団に吸収され、今度は岡本隼(日大)、森口、安田開(日体大)が先頭へ。目まぐるしく動くレースに納家は、自身のアタックについて「きつくてそれどころではなかった」と振り返った。7周回には集団はほぼ一つに戻ったが、最終周回で岡本が再び動いた。逃がすまいと集団はペースアップし、ゴールスプリントは混戦に。岡本が逃げ切ったものの後続とは僅差だった。納家は振り落とされることなく10位でフィニッシュした。「次はうまく脚を休めつつ、最後にいい順位が狙えるよう頑張っていきたい」とクラス1での活躍を誓った。

スタートする納家

 今回はクラス1にエントリーしていた2名がインフルエンザにより欠場した。体調管理に細心の注意を払いつつ、次戦は最後の行田ラウンドとなるため、行田に悔いを残さないよう思い切ったレースを見せてほしい。

(記事 曽祢真衣、写真 本田理奈、寺脇知佳)

結果

▽女子

池田ゆめこ 5位

▽クラス2A

八田衛 5位

▽クラス1

岩田宗也 DNS

塩田航平 DNS

納家一樹 10位

関連記事

ゴールスプリント制し、納家がクラス2で優勝!クラス1に昇格/全日本学生RCS第10戦・埼玉クリテリウム行田第2ラウンド(1/8)

コメント

八田衛(スポ3=鳥取・倉吉東)

――きょうの目標は昇格でしたか

そうですね、一つの目標で頑張っていたんですけど最初に中大の今村駿介が逃げて今村を追うかたちのレースでしたね。ずっと追っていました。

――集団を回しながら今村選手を追う展開だったのですか

そうですね、たまに緩んだりしながらだいたい20秒くらいの差がずっと続いていました。

――今村選手が逃げるのは予想していましたか

絶対に何回か逃げが起きて何回かアタックしてくるだろうなとは思っていましたが、1回目から決まってしまいました。最初からちゃんとついていれば良かったなとという反省があります。自分に自信がなかったと言いますか、最初から追うのはちょっとなという思いがあったのでそこが残念です。

――最終周回のスプリントはどの辺りで起きましたか

最後の周はだんだんスピードが上がってきて、残り1キロメートルの直線でばっと出る感じなんですけど、あそこは飛び出したくなるのですが長いので、ちょっと200メートルくらい待ってから出ようかなとは思っていました。

――ホームストレートで最初に速度を上げたのは誰でしたか

2位の明星の選手が今村と集団の間でずっと逃げていました。3位の選手が速く、自分は4位に入れるかなと思ったんですが、後ろから明星が出てきて僕は5位になりました。

――ロングスパートは得意ではないのでしょうか

あまり得意ではないですね。本当なら最初から逃げておくべきだったという反省がありますね。本当に脚もつかなとかそういう雑念があったのでまだ信じ切れていないところが欠点だと思います。

――それが次への課題でしょうか

次はもっと最初から、順位というよりは積極性を目標に、次こそは積極的な動きをしたいですね。

納家一樹(スポ1=東京•八王子桑志)

――初めてのクラス1のレースでした

クラス1は別格だなと思っていたんですけど、実際走ってみて思ってたのを上回るくらい速くて常に強い人たちがペースを上げてくるという感じでした。すごくきついレースでした。

――レース途中からは逃げがあまり決まっていなかったように見えましたが、アタックするチャンスはありましたか

もう僕はきつくてそれどころではなかったです。

――最後集団のスピードが上がったと思いますが、どの辺りからスピードが上がったと感じましたか

スピードが最後ラスト2週目は若干落ちたんですけど、やはりラスト1周になってから徐々に上がってきて、最後の最終コーナーで一気に上がった感じですね。

――今の時期に行なっているトレーニングなどはありますか

今の時期は基礎固めの時期なのでただ距離を乗るとか、ウエイトトレーニングを入れてやってますね。

――次戦に向けての意気込みを教えてください

一応クラス1がどんな展開になるかを何となく何ですけど、つかめたので次はうまく脚を休めつつ、最後いい順位が狙えるよう頑張っていきたいと思います。