第71回国民総合体育大会(国体)が開催され、岩手県代表の後藤悠新主将(スポ3=岩手・紫波総合)が故郷のバンクで成年男子スプリント4位に入賞した。予選のタイムトライアルは10秒478の大会新記録を出しトップ通過。しかし、1/4決勝で山口県の宮本隼輔(中大)と対戦し、2本先取され敗れた。つづく3・4位決定戦でも佐賀県の橋本瑠偉(明大)に及ばず、4位となった。
「目標は優勝でした」と後藤。予選のタイムトライアルで快走を見せ順当に勝ち進んだが、全日本大学対抗選手権(インカレ)スプリント優勝の宮本のカベは厚かった。1本目は宮本に先行され敗北。2本目は早掛けで逃げ切りたいところだったが、ホームストレートでまくられてしまった。3・4位決定戦の対戦相手は橋本。「ダッシュ力や持久力、駆け引きが少しずつ劣っていた」と敗因を振り返った。
1/4決勝2本目は先に仕掛けた
インカレ後、9月はそれぞれの出身地で国体に向け練習していたワセダ。国体が終わり、再び全員のそろった練習が再開される。今月は50周年の節目を迎える早慶定期戦(早慶戦)が控えており、後藤を大黒柱とする新体制がいよいよ本格始動する。ことし果たせなかったインカレ総合3位以内を目指し「1年間またみんなで練習し直して目標を達成できるように頑張ります」と後藤。新主将の下でどのようなチームに成長していくのか、注目だ。
先行する橋本の様子をうかがう後藤
(記事 曽祢真衣、写真 宮下尚子氏)
※写真は宮下尚子氏にご提供いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
結果
▽成年男子スプリント
後藤悠(岩手) 4位 10秒478(大会新記録)
▽成年男子スクラッチ決勝
伊藤和輝(東京) 12位
▽女子スクラッチ決勝
中嶋綺砂(三重) 16位
▽成年男子1キロメートルタイムトライアル決勝
手嶋将大(千葉) 27位 1分10秒518
▽成年男子ケイリン2回戦
佐藤啓斗(青森) 3組 6着
▽女子スクラッチ予選
池田ゆめこ(北海道) 2組 DNF
▽成年男子ポイントレース予選
中川拳(北海道) 1組 12位
▽成年男子ロードレース
伊藤和輝(東京) DNF
中川拳(北海道) DNF
コメント
後藤悠主将(スポ3=岩手・紫波総合)
――今回の目標は何でしたか
目標は優勝でした。
――予選でトップ通過でしたが調子は良かったのでしょうか
調子は悪くなかったと思います。タイムは10秒2を狙っていたのですが、当日が寒かったこともあってうまく体が動かなかったですね。
――予選タイムが大会新記録でした
(大会新記録が)出るとは思っていたので、良かったと思います。
――地元でのレースでしたがプレッシャーは感じましたか
特にありませんでした。
――1/4決勝の宮本選手との対戦はどのような展開でしたか
1本目は宮本さんが先行して残り2周と4分の1くらいからペースが上がりました。自分が第2コーナーから仕掛けたんですが、合わせられて終わってしまいました。2本目は逆に自分が先行したんですけど全然だめで最後の直線で抑えられましたね。
――3・4位決定戦の1本目は橋本選手が先行、2本目は後藤選手でしたがレースを振り返っていかがですか
タイムも同じくらいだったのでいい勝負ができるかなと思ったんですけど、けっこうあっさり負けちゃったかなという感じですね。自分のダッシュ力や持久力、駆け引きが少しずつ劣っていたと思います。
――岩手県民の方の声援がとても大きかったと思いますが、応援を受けて感じたことはありましたか
走っている時は特に意識していなかったんですが、走った後にいろいろ声を掛けてもらえてありがたかったです。
――主将として初めての試合である早慶戦が控えています
自分の代で負けたくないのでしっかり勝ちに行きたいと思います。
――国体も終わりワセダ全員がそろった練習が再開されます。主将としての抱負をお願いします。
ことしの目標はインカレでの3位以内だったんですけどそれが達成できなかったので、1年間またみんなで練習し直して目標を達成できるように頑張ります。