個々の力不足を露呈した全日本大学対抗選手権(インカレ)から約1カ月。全日本学生トラック新人戦東日本大会が行われた。1、2年生が対象となる今大会。早大からは1、2年生全員となる5名が出場。しかし、1kmタイムトライアルで手嶋将大(スポ1=千葉・国分)の6位入賞が最高位と、ふがいない結果で幕を閉じた。
333.3mのトラックを3周し、1kmのタイムを競う1kmタイムトライアル。計11組22名が出走した同競技に、手嶋は最終組で登場した。バンクの角度がきつく、「スタートは難しいと思っていた」。その言葉通りスタート直後、うまくスピードに乗ることができない。国体などの疲労も残っており、本来の走りを見せることができなかった手嶋の記録は1分10秒267。6位入賞は果たしたものの、この日目標としていたタイム、順位に届かず、フィニッシュ後には何度も首を傾げる姿があった。
歯を食いしばる手嶋
ポイントレース予選を1位で勝ちあがった伊藤和輝(スポ1=東京・昭和一学園)。決勝は72周回、24kmで行われ、6周回ごとにポイント周回が設けられた。霧雨の中始まったレース。スタート早々、伊藤は法大3人の逃げに乗る。「人数配分的に決まるかもしれないと思いついていきました。しかし、無駄足を使って終わりました」。そう語るように、最初のポイント周回を前に吸収されてしまう。再び法大・相本祥政の逃げに乗り、2回目のポイント周回は2着に入るなど、残り4回のポイント周回を残して5ポイントを獲得。しかし残り19周、悲劇が起こった。雨の影響もあり、傾斜のきつい第4コーナーで脚をとられ落車。この後の展開によれば入賞もあっただけに、悔しい結果となった。
法大・相本と逃げる伊藤
4年生が引退し、新体制を迎える早大自転車部。来年のインカレでひとつでも順位を上げるためには1、2年生の底上げも必要になってくる。今回の成績をどう受け止めるのか。来年のインカレを見据えた1年はまだ始まったばかりだ。
(記事、写真 目良夕貴)
結果
▽男子
スプリント予選 森 13位
ポイントレース
予選1組 伊藤 1位
予選2組 関 DNF
決勝 伊藤 DNF
1kmタイムトライアル 手嶋 6位
▽女子
500mタイムトライアル 中嶋 4位
3kmインディヴィデュアル・パーシュート 中嶋 3位
コメント
手嶋将大(スポ1=千葉・国分)
——今日のレースを振り返って
先日の国体で立川で走ってバンクが重くて9秒でした。泉崎のほうが軽いと思っていたので8秒7秒だそうと思っていたんですけど、走っていて足が重くて回らないなと感じました。
——足が重いというのは
アップしてる時から国体などの疲労を感じていました。やばいかなと思いながら走って、走ったら案の定ダメでしたね。
——相手が佐伯亮輔選手(中大)でしたが
佐伯にはまだ勝てないと思っています。新人戦のメンバーを見た感じですと自分が2番手だったので、佐伯に勝てなくとも最低2位は取りたいなと思っていたので、そこは残念な感じですね。
——6位は残念
はい。タイムもダメですし、順位もせめて表彰台くらいはいきたかったので。もうかなりショックな状態です。
——このバンクは
アップしてるときは結構軽いイメージだったんですけど、カントがきつくてスタートも250に近くて角度があったので、スタートは難しいかなと思ってたんですけど、案の定、スタートでインに入ってしまって、失敗したイメージでした。
——次のレースに向けて
来週、TRSがあるので疲れがありますけど、タイム出せる練習を仕上げて自分を追い込んででもいこうかなという感じなのでタイムを出すって言う感じではなく、練習して脚パンパンな状態でいこうかなと考えております。
伊藤和輝(スポ1=東京・昭和一学園)
——今日のレースを振り返っていかがでしたか
国体に引き続き、実力のない走りでした。
——予選は1位通過でした
予選はみんな脚を使わないようにセーブして走るので、1位は取らせて貰えました。決勝はみんな本気でくるので思ったような走りが出来なかったです。
——序盤に逃げたのは作戦ですか
法政が3人いたので人数配分的に、決まるかもしれないと思ってついていきました。しかし無駄足を使って終わりました。
——決勝の
前半とらずに、残り42周からポイントを取っていこうと思っていたんですけど、前半で無駄足を使ってしまって全くいい動きができませんでした。その矢先に落車してしまいました。
——落車が起きた時の状況は
落車は4コーナー出口です。雨の影響で滑りやすくなっていて。
——今後に向けて
10月の2週目からナショナルチームの合宿が毎月のように入ってくるので、選考で落とされないように頑張ります。