東京六大学野球秋季リーグ戦 9月27日 明治神宮野球場
東大から勝ち点を奪取した早大は、昨季3位の立大との対戦。昨季に惜しくも勝ち点を落とした相手との対戦カードは、優勝戦線を占うものと言えるだろう。

試合前のエール交換を行う豊島悠代表委員主将兼連盟常任委員(教4=神奈川・桐蔭学園)
試合前には今季から導入された呼びかけコールの練習を観客と共に行った。このコールを考案した豊島によると、これは「実際に選手たちに届くのではないかと考えて作った」というもの。これから規模感を大きくしていきたいと本人は語っていた。
先攻の早大は初回、今季初先発の立大・小畠一心(4年)を攻略するべく、豊島による『いよいよ立教戦である!』という出だしの学生注目で応援席から流れを寄せようとする。3番の小澤周平主将(スポ4=群馬・健大高崎)が内野安打で出塁し、2アウトから攻撃のムードを作る。しかし、ここは4番の寺尾拳聖(人3=長野・佐久長聖)がアウトに倒れ、無得点に終わった。その裏の守備、立大4番の丸山一喜(3年)の打球は、インパクトの瞬間に一塁側スタンドから歓声が湧くも、フェンス手前で石郷岡大成(社4=東京・早実)が打球を捕球。無失点で初回を終えた。

学生注目を行う山口和真(政経3=東京・早大学院)
早大先発・伊藤樹(スポ4=宮城・仙台育英)と立大先発・小畠の好投により、ゼロ行進で試合が進んでいく。攻撃回、守備回ともに早大応援席からは様々な応援曲やコールが選手へ届けられた。また、3回には今日のテーマであった『shout』と、回曲の『「吼えろ」早稲田の獅子』をかけた学生注目が豊島によって披露された。
試合は5回。武本啓良(社3=東京・早実)による指揮の下、『Viva Waseda』が球場に響く。すると、今季初スタメンの田村康介(商4=東京・早大学院)が中前安打で出塁。吉田瑞樹副将(スポ4=埼玉・浦和学院)が死球、伊藤樹(スポ4=宮城・仙台育英)が安打で続き、満塁のチャンスを創出する。ここで応援部は『雷轟』、『F1〜コンバットマーチ』などのチャンスの場面での定番曲でエールを送る。しかし、ここは後続が倒れ、チャンスを生かすことができなかった。

5回裏にバンド演奏曲『希望の轍』を踊るチアリーダーズ4年生

学生注目を行う武本
その5回裏の守備。早大はバッテリーエラーも絡み、相手の内野ゴロ間に先制を許した。拮抗した展開で先制を許した早大だが、応援席では『健児コール』などを応援部員が観客に笑顔を見せながら行った。まず追いつきたい早大打線は、6回にヒットエンドランを成功させ、この日2度目の『雷轟』から『F1〜コンバットマーチ』という応援の流れを迎えた。絶対にチャンスを掴みたいこの場面だったが、ここも後続が倒れ、無得点でこの回を終えた。
1点ビハインドで迎えた8回の攻撃。連続四球から2死一、二塁というチャンスを迎えると、この日3度目の『コンバットマーチ』が演奏される。この場面で石郷岡大成(社4=東京・早実)が放った打球は一塁走者に打球が当たり、守備妨害として3アウトに。不運な形で得点することができなかった。一方で先発の伊藤樹は8回裏までを1失点のみで切り抜け、打線の援護を待った。

6回表の攻撃でテクを振る小林櫂(人3=東京・成城)

守備回に観客の方へ笑顔を見せる吹奏楽団
プロ併用日であるため、否が応でも最後の攻撃となる9回表。先頭の吉田瑞副将は2球で追い込まれるも変化球にくらいつき、出塁に成功。ここから応援席では『紺碧の空1、2番』、『F4〜大進撃』、『F6〜SUNRISE』などの流れを手繰り寄せるための定石と言えるメドレーで熱気を高める。そして、1死一、二塁の状況で、ふたたび『雷轟』と『F1〜コンバットマーチ』を演奏し、得点を待った。しかし、ここでも得点に繋げることはできず。立大に完封負けを喫した。
(記事 土橋俊介、写真 鳥越隼人)
豊島悠代表委員主将兼連盟常任委員(教4=神奈川・桐蔭学園)
ーー今日の改善点を教えてください
まず今日はお客さんが少なかったのですが、少ない中だからこそ(部員が)動き回ったりした方がお客様に声を出していただけると思うのでそこがまず一つです。あと、いつも通りのような応援になってしまったので、もう少し変えていかないといけないなと思いました。
ーー呼びかけコールはどうでしたか
前(東大戦)よりは盛り上がりとかも良かったかなと思います。小林(小林櫂、人3=東京・成城)が結構やってくれて、この調子で上手くできてやっていければなと思います。
ーー明日の意気込みを教えてください
気合いで勝ちます。勝たせます。