新歓ライブから2時間、時刻も昼に差しかかり、新歓パレードが実施された。早大体育各部と公認サークルを対象に事前に募集を行い、のべ66の体育各部、公認サークルが集った今回の新歓パレード。主催の応援部を中心に早稲田キャンパスを練り歩き、史上初の試みを成功させた。
朝に比べて早稲田キャンパス内の学生もより一層増えた12時35分、10号館前から『紺碧の空』とともに行進がスタートした。両脇でチアリーダーズが花道をつくり、指揮棒を持った永田新代表委員主将(教4=静岡・掛川西)を先頭に隊列が前進する。永田の後ろには間垣皓介旗手兼新人監督(スポ4=宮城・仙台一)の掲げる新黎明旗、カラーガードとドリル隊からなる吹奏楽団、そして数多くの団体が後に続いた。早稲田スポーツ新聞会も参加し、新入生に存在をアピールした。
永田を先頭にスタートした新歓パレード
隊列は11号館前を通過すると、7号館の周囲を一周する。隊列の各団体は個性あるパフォーマンスで沿道にアピールし、沿道の観客も拍手や声援で盛り立てた。ドリル隊が奏でる演奏は『得点校歌』を経て応援ドリルへと突入。早大のチャンスパターンの王道『大進撃』『スパークリングマーチ』『コンバットマーチ』を披露し、新入生の耳に届けたことであろう。そして3号館横を通過するころ、『紺碧の空』が再びスタート。間もなく大隈銅像前の通りに出ると、学生をはじめ卒業生など多くの観衆が沿道につめかけ、手拍子で盛り上げた。
大隈銅像を通過し10号館前に到着する前の隊列
『紺碧の空』を何度も繰り返し隊列が10号館前に戻ってくると、横田圭祐(人3=東京・成蹊)が司会を開始。沿道の学生もつめかけて大盛況となる中、永田をセンターリーダーに据え『紺碧の空』1番がスタートした。永田を囲む学生は、活動拠点の組織は違えど全員が同じ早大生。体育各部や各サークルの壁を越えて全員で肩を組み、ここ早稲田の「紺碧の空」に『紺碧の空』の歌詞を響かせた。盛大な拍手で『紺碧の空』を終えると、最後は校歌1番で学生が一つになる。全早大生が入学式や卒業式などあらゆる場面で歌うはずのこの校歌。新型コロナウイルスまん延の影響でここ数年は黙唱となっていた校歌を全員で歌う光景は在学生にとっては新鮮で、卒業生にとっては懐かしいものとなったことであろう。
永田を中心に『紺碧の空』を歌う学生たち
初の試みとなった新歓パレード。これまで新歓期間を存分に味わえてこなかった在学生が喜びを爆発させ、持ち前のパフォーマンスでパレードをつくりあげた。そしてそれを先導したのが応援部の存在。校歌、校旗、応援歌、応援曲を管理し「模範学生」としての使命を受けた彼らは堂々と行進し、パレードを指揮した。心を一つに校歌と『紺碧の空』を歌う原風景が早稲田の地に帰ってきた。「帰ってきた」とは言ったが、新入生にとってはこれが早稲田での原風景。1年後には隊列の一員に加わり、原風景を新たな新入生へ伝えてくれることであろう。
※掲載が遅くなり、申し訳ございません。
(記事 横山勝興、写真 横山勝興、橋本聖)