『チャンス』をつかみ取るのはワセダだ!

応援

 ゴールデンウィークが明けて2週目の水曜日。休みの気分もそろそろ抜け、学校に来る生徒の数が以前とも変わらなくなってきたこの日のお昼休み、早稲田大学3号館前では法大応援団を招いての合同デモンストレーション(デモスト)が行われた。東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)は先日第5週を終え、ワセダも残すは法大戦と慶大戦(早慶戦)のみとなる。現在4位、勝ち点は東大戦での1点だけ。すでに優勝の望みは途絶えてしまっている状況ではあるが、野球部は気を緩めることなく黙々と練習を重ねている。そんな野球部に負けず劣らず応援部も、春季リーグ戦を盛り上げるため意気軒昂(けんこう)とデモストに臨んでいた。

  東大戦の週は学校が休みだったために、早稲田大学でのデモストは行われなかった。久しぶりのステージに、音を聞きつけた学生たちは続々と集まる。定番の『紺碧の空』、法大の応援歌『若き日の誇り』が歌われ、デモストは始まった。まず、ワセダは野球応援で5回に踊るチア演目『がむしゃら応援曲』で会場を沸かせる。この曲は野球部の希望を聞いた上で、観客と一緒に盛り上がれるものをと選んだそうだ。その狙い通り、演技と演奏に魅了された観客たちは笑顔でその場を楽しんでいた。

関ジャニ∞の『がむしゃら行進曲』を踊るチアリーダーズ

 続いて法大の応援だ。『スパニッシュフィーバー』や『アルプス』などの応援曲をメドレー形式で披露し、観客を球場の雰囲気で包み込むと、メドレーの最後には法大を代表する応援曲『チャンス法政』を力強くやり切った。こんどはワセダの番。渡邊友希代表委員主将(政経4=静岡・沼津東)は『チャンス』になぞらえた学注で観客の笑いを誘った。『Viva Waseda』で始まった応援曲メドレーは、他にも『大進撃』や『タイムリーマーチ』など盛り上がる曲がたくさん含まれている。リーダーに促され、途中から前の方に来た学生たちは、応援グッズであるハリセンを叩きながら「楽しいな」とお互いに笑い合っていた。最後にはその場の全員で『早稲田大学校歌』を歌い、早法の合同デモストは和やかな雰囲気の下を閉じた。

メドレーのトリは『コンバットマーチ』だった

 「順位が近い相手だからこそ、絶対に応援でも後押しして勝てるように」(渡邊)。この週末に行われる早法戦は、実質の4位争いである。東大に対し両日2ケタ得点で勝利している法大は、現在同順位ながらも手ごわい相手と言っていいだろう。この法大戦を勝ち切ることは、ワセダにとってはこれ以上順位が下がることがないことを意味している。また、早慶戦に向けて勢いづけるという意味でも、この試合はとても大事なものだ。週末の神宮球場。野球部とともに、応援部も戦っている。

(記事 今山和々子、写真 石名遥、石井尚紀)


コメント

渡辺友希代表委員主将(政経4=静岡・沼津東)

――きょうの意気込みをお願いします

一週間ゴールデンウィークから空いて、また土日に神宮が控えていて、早大生は他大よりもデモンストレーションに来てくれる人数がずっと多くて、だからこそここで一番盛り上げて、週末神宮に来てくれる学生を増やすために全力でやりました。

――法政とは順位争いをしていますが、特に意識したことはありますか

ワセダはあまり成績が向上せず、野球部員も苦しい中で戦っていると思うのですが、そういう順位の近い相手だからこそ、ここでしっかり勝つことで相手より先に確実に上にいけるので、順位の近い相手だからこそ、絶対に応援でも後押しして勝てるように、いつも以上に全力で頑張りました。また、早慶戦前最後のリーグ戦なので、そういう意味でも(意識して臨みました)。早慶戦は、応援部にとってもかなり特殊なイベントですので、リーグ戦の集大成というような気持ちで法政戦できるように頑張っていきたいと思います。

――会場に来た学生に対してコメントをお願いします

早慶戦前最後の試合が控えているので、ぜひとも試合に来ていただきたいです。そこで野球応援の魅力を知っていただいて、6月頭の早慶戦にも多くの人に来てもらいたいと思います。今週末、一緒に『紺碧の空』を歌って盛り上がっていきましょう!