三位一体で勝利に導く

応援

 快晴の空の下、ついに初戦を迎えた東京六大学野球春季リーグ戦。開幕戦ということもありワセダ側応援席に数多くの観客が足を運ぶ中、応援部の闘いも始まる。仁熊佑太代表委員主将(創理4=埼玉・早大本庄)を中心に観衆を指揮、野球部にエールを届け、見事勝利へと導いた。

 「3パートそれぞれのポテンシャルをきちんと生かしたい」(仁熊)と臨んだ応援部。まずは試合開始直後に第一応援歌である『紺碧の空』を演奏。仁熊がキレの良いテクを見せつけ、球場に詰め掛けたワセダファンのボルテージを一気に高める。その後も『魁』、『スパークリングマーチ』といったおなじみの応援歌を披露。神宮球場にワセダを鼓舞する歌声がこだました。この気持ちが届いたのか、ワセダは順調に点を重ね、応援席のテンションをさらに押し上げる。リーダーに負けじと、チアリーダーズであるBIG BEARSも華麗な踊りで観客を魅了。吹奏楽団責任者である杉崎広太朗(社4=東京・海城)も演奏の合間を縫って誰よりも力強い身振りで応援するなど、まさに三位一体、部全体で球場を盛り上げた。ゲームは3-0でワセダが完封勝利。試合後、仁熊をはじめとする部員たちが観衆に向け、きょうの応援に対する感謝、そしてワセダの勝利に対する歓喜の言葉を述べると、暖かく大きな拍手が沸き起こった。

堂々とテクを振る仁熊

 この日は今季のバンド演奏曲、ももいろクローバーZの『走れ!』が5回の守備時にお披露目となった。綿密な練習により築かれたBIG BEARSの圧巻のスタンツと、吹奏楽団が奏でるポップなメロディが絶妙に混じりあう、素晴らしいパフォーマンスである。また、対戦相手である法大の環境キャラクター・「えこぴょん」に扮(ふん)した部員を中心とする寸劇なども行われ、応援以外の部分でも観客を楽しませた。

応援に華を添えるチアリーダーズ

 現在の部の状態について、仁熊は「どんどん良くなっている」と自信を見せる一方、「課題も見つかったので、悪いところをなくし、良いところを伸ばしていきたい」と満足はしていない。選手たちの士気を高め、ワセダを栄光に導くために――。応援部は、さらなる高みを目指している。

(記事 落合修平、写真 川口真由)

コメント

仁熊佑太代表委員主将(創理4=埼玉・早大本庄)

――春季合宿を経て得たものと、それを今回の応援に生かせたところはありましたか

もう本年度ずっと、3パートまとまった応援というものを目指しておりまして、合宿でもそれを目標に臨んできていて。それがきょう実際の応援となった際に、その3パートのそれぞれのポテンシャルがきちんと生かされて、いい応援ができたと思います。しかし、課題もまた見つかったので、それもまた明日から改善できるように頑張っていきたいです。

――きょうは開幕戦ということでしたが、どのような思いで臨まれましたか

きょうの開幕戦というのが本当に大事な勝負で。これに負けてしまったら優勝も見えてこないということで、きょうは絶対に勝とうという気持ちで3パート全員一体となって臨みました。

――きょうの観客の方の集客具合と盛り上がり具合はいかがでしたか

そうですね、観客の方も皆さん結構盛り上がってくれて。でもきょうはずっと(ワセダが)勝っていたので。もしこれで負けているときに観客が盛り上がっていなかったら、それを助けるのは応援部の役割だと思っているので、そういうところもこれからもきちんとやっていきたいと思います。

――観客の方へ伝えたいことは

本当に応援というのは、応援部だけでやっても、絶対にいい応援はできなくて。観客の方と一体となって選手の応援をしないと、応援部の応援の意味はないと思っています。そういう意味で、毎回声を出して、一緒にコール掛けをしてくれたり、手をたたいたりしてくださる観客の方々には、本当に感謝しています。

――最後に、今後の活動への意気込みは

きょねんと比べてどんどん良くなっているところもあって。しかし、その一方課題も見つかったので、悪いところをできる限りなくして、いいところを延ばしていい応援をつくっていきたいと思います。