決勝進出は逃したものの、確かな成長を見せる

ボクシング

関東大学トーナメント 5月25日 東京・駒大玉川キャンパス

 関東トーナメント戦(トーナメント)の準決勝が5月25日に駒大玉川キャンパスで行われた。早大からは2週間前に行われた予選を勝ち上がった3部フライ級の後藤誉雄主将(法4=東京・早大学院)、3部バンダム級の一丸陽将(スポ3=東京・早稲田)と女子フライ級の石川斉佳(スポ4=東京・共立女子)の計3名が出場した。一丸は1ラウンドRSC負け、後藤主将と石川は3ラウンドRSC負けを喫した。

相手の隙をうかがう石川

 まず登場したのは女子フライ級の石川斉佳。1ラウンド開始直後からテンポ感の早い打ち合い。ボディやアッパーなど多様な攻撃で両者一歩も譲らず、同ラウンドを終える。続く第2ラウンドは、ジャブで距離感をつかむ石川に対して相手はインファイト。近い距離で応戦するも要所で相手のパンチを被弾する。同ラウンド中盤に相手の右ストレートで一度目のダウン。畳み掛ける相手を何とか対処し、勝負の行方は最終第3ラウンドへ。果敢に攻め込む石川であったが、相手の猛攻を凌ぐことができずに2度目のダウン。そのままRSC負けとなった。

 続いて登場したのは3部フライ級の後藤主将。第1ラウンド序盤から右のジャブで距離感をつかみ、左ストレートを相手の顔面にヒットさせる。そのまま勢いに乗った後藤は相手をコーナーに追い詰めて1度目のダウンを奪う。その後は打たれては打っての白熱した展開で第2ラウンドへ。前ラウンドの勢いは止まらない。一進一退の攻防で勝負は最終ラウンド。同ラウンド序盤から相手は後藤主将のパンチを見切り、上手く対応。対する後藤主将は相手のパンチを被弾し、1度目のダウンを奪われる。その後、相手の左ストレートで2度目のダウンをしRSC負けを喫した。

パンチを狙う後藤主将

 早大の3人目は3部バンダム級の一丸。第1ラウンド序盤から積極的に前に出る一丸。しかし相手の強力なパンチに対応できず、ロープ際に追い込まれる。ここで強烈なボディを受けて1度目のダウン。続けて相手の左ストレートを顔面に被弾し2度目のダウン。そのままRSC負けとなった。

 早大ボクシング部の関東トーナメント戦は惜しくも準決勝で幕を閉じた。部として臨む次の大会は12月に実施予定の早慶定期戦だ。昨年の雪辱を果たし、10年振りの勝利をつかみ取りたい。

(記事 西塚奏琉 写真 高津文音)

結果

女子

フライ級

 ●石川斉佳 RSC(3R、32秒)

3部

フライ級

 ●後藤誉雄 RSC(3R、1分12秒)

バンタム級

 ●一丸陽将 RSC(1R、41秒)

コメント

後藤誉雄主将(法4=早大学院)

ーー今日の試合を振り返っていかがでしたか

やはり、力の差を感じる試合だったかなと思います。

ーー主将としてどのような気持ちでこの試合に臨みましたか

主将というのもそうですし、最後のリーグ戦だったのでなんとか決勝を目指してやれることをやってきました。

ーー2週間前の予選から今日までどのようなことを意識して練習に取り組んできましたか

2週間前の試合で前に突っ込んでしまうという課題が浮き彫りになったので、今回は打ち終わりにパンチをもらわないようにリカバリーのところを重視して調整してきました。

ーー今日の試合で得た収穫・課題はありますか

誰が相手でもびびらずに自分から手を出していくということは1つ収穫だったと思います。

ーー今後の目標をお願いします

残り何試合あるかはわかりませんが引退試合である早慶戦が控えているので、最終目標としてそこで勝てるように毎日努力していこうと思います。

石川斉佳(スポ4=東京・共立女子)

ーー今日の試合を振り返ってみていかがでしたか

心の面では今まででいちばん調子が良くて、本当にここで勝ったら後楽園に行ける、決勝に行けるという気持ちでした。みんなの声が聞こえてきて、普段通り情熱持ってプレーできたかなと思います。

ーー今日の試合に向けてどのような準備をしてきましたか

部活だけじゃなくて、部活の前に別の場所に行って出稽古をしたり、強い選手や男の子と実践練習を積んだりしました。ちょうど1ヶ月前に負けてしまった試合があったので、それ以来そこで得た反省を必死に直して、自分主体のボクシングができるようずっと練習してきました。

ーー今日見つかった収穫や課題はありますか

まずは私自身大学からボクシングを始めていて、今日の対戦相手などはボクシングエリートでした。大学まで残ってボクシングをやっている女の子は、それこそ小学校や高校からずっと続けている全日本選手権に出るような強い子達ばかりです。そんな子達に大学から始めた私が、こうやって勝つ手前のところまで、接戦まで行けたという事実に4年間積み重ねてきたものは無駄じゃなかったんだなと思えたのはひとつ収穫でした。課題はフィジカル面です。1ラウンド目は採点もいい勝負だったんですけど、2、3ラウンドでどんどん自分のフィジカルや体力面で負けてしまいました。次こそは自分でダウンを取って、勝ち切れるところまでという課題が見つかりました。

ーー最後に今後の目標を教えてください

目標はまず全日本選手権に出場して、そこで絶対表彰台に乗ることです。一年前に引退した先輩が全日本選手権3連覇などをしてらっしゃったので、その方のように自分も表彰台に乗って、目指すなら1位を目標にしてこれからも頑張りたいです。