三輪が借敗、土田は決勝の地『後楽園ホール』へ

ボクシング

 関東大学トーナメント3部(トーナメント)準決勝が行われた。早大からはライト級・三輪裕之(文2=神奈川・鎌倉学園)とライトウェルター級土田大輔主将(教4=富山・呉羽)の2人が出場した。三輪は序盤から左を中心に果敢に攻め、積極的な試合運びを見せたものの、惜しくも1—2の判定で敗れた。続いて出場した土田主将は相手のスキを見てはパンチを浴びせ続ける攻撃的な姿勢を続け、3ラウンド(R)途中にRSCで勝利を決め、後楽園ホールでの決勝進出を決めた。

 早大の一人目で出場したのは三輪。一回戦を不戦勝で勝ち上がったため、今回がトーナメント初戦となった。第1Rスタートから果敢に攻めて行く。左を中心にパンチを繰り出すと、軽やかなステップワークで相手を翻弄する。三輪のペースで試合を進めて行く。第2Rではペースを上げてきた相手からパンチをもらう場面が増える。しかし三輪も鋭い左フックで応戦し、お互いに強烈なボディを浴びせ合うなど激しい展開に。迎えた最終第3R、狙いすました左フックなど効果的なパンチを打ってはいるものの、前半より手数が少なくなってしまう。相手のパンチを連続で顔面に受けてしまうなどなかなかペースを掴むことができない。カウンター中心に攻めようとするが相手の連打が勝り、攻めあぐねてしまう。粘り強く攻める機会を伺うも終了のゴングが鳴る。判定は惜しくも1-2で負けてしまったものの、今後に大きな期待が持てる試合内容だった。

勝利まであと一歩だった三輪

 早大ボクシング部最後の砦としてリングに上がったのは主将土田。「圧倒的に勝たなきゃいけないというプレッシャーがあった」(土田)。見ている側にはそんな気持ちを微塵も感じさせない、見事に攻撃的な試合内容だった。足を使い相手のパンチをかわしながら隙を見つけては連打を開始し、スイッチが入れば相手の攻撃を気にせず打ち続ける。ペースを握ったまま第1Rを終えた。続く第2R、スタートと同時に激しい打ち合いになる。土田が右フックで攻撃をするも相手も素早いカウンターで対抗してくる。開始30秒ごろには第1Rの攻撃の影響もあり多少の疲れが見えたが、適度な間合いを取り相手の攻撃をいなす。隙を見つけコーナーに追い込みパンチを畳み掛け1回目のダウンを奪ったところで第2R終了。第3Rはあっという間だった。相手の攻めを防ぎながら打った土田の左が顔面に入り、試合終了。RSCによる勝利を決めた。

強さを見せつけた土田

 準決勝までの結果により、早大の2部昇格の可能性はなくなってしまった。しかし、まだ大会は終わっていない。後楽園ホールでの決勝戦に土田主将が駒を進めた。「最低限優勝、圧倒的な戦い方でKOしたい」(土田)そう話してくれた主将はとても頼もしく感じた。伝統ある早大ボクシング部、背負うものは大きいが土田主将ならやってくれるはずだ。決勝戦でどのような戦いを見せてくれるのか楽しみだ。

(記事 森田和磨、写真 斉藤俊幸)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

コメント

土田大輔(教4=富山・呉羽)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

個人的には勝つことができたので結果的には良かったかなと思います。

――三輪選手が負けてしまったため、(ワセダで)最後の一人となりましたが緊張はありましたか

三輪が勝っても負けても僕は勝たないといけないので、三輪の勝ち負け関係なしに圧倒的に勝たなきゃいけないということの方がプレッシャーはありました。

――勝負を決めた場面はどのパンチでしたか

後ろの手のストレートが当たったんだと思います。ちょっとあんまり覚えていないです(笑)。

――前半ラッシュを畳み掛けていましたが、意識されていましたか

全開の初戦の時にバチバチに打ち合ったので、僕的には足使ってパンチをもらわないボクシングをやろうと思っていたんですけど、できなかったです。リングが少し滑ったっていうのもあったんですけど、硬くなってしまってまたバチバチに打ち合ってしまいました。理想とは正反対でした(笑)。

――途中スタミナは大丈夫でしたか

結構きつかったです。2ラウンド目途中は少し見ちゃったんですけど、3ラウンド終盤で倒したので結果的にはオッケーかなと思います。

――決勝戦に向けての意気込みをお願いします

まずは最低限優勝して、決勝戦こそは圧倒的な戦い方でKOしたいと思うので、あと1ヶ月ちょい頑張ります。