リーグ戦開幕!初戦は悔しい惜敗

ボクシング

 ことしもまた、関東大学リーグ戦の季節がやってきた。早大ボクシング部の目標は、二部優勝。気合十分に初戦・平成国際大との試合に臨んだ。ライトフライ級・岩田翔吉(スポ2=東京・日出)がTKO勝ちを収めて幸先の良いスタートを切るも、その後は3連敗を喫す。続くライト級・淡海昇太(教3=神奈川・浅野)ら2選手が判定勝ちを勝ち取ったが、3-4で試合終了。次に繋がる試合にはなったものの、リーグ初戦は悔しい結果となった。

 昨年のリーグ戦でも1年生ながらに全勝を果たした絶対的エース、岩田が迎えた開幕戦。冷静に相手を見据え、鋭いストレートなどで確実に得点を重ねていく。3ラウンド(R)の1分32秒にTKO勝利をあげ、本人も「合格点」と振り返るように充実の試合内容となった。そのまま勢いに乗りたい早大であったが、その後は2試合連続でTKOを奪われてしまう。4試合目に登場したライト級・江口礼(スポ3=栃木・作新学院)は、1R2分54秒に鮮やかな右フックでダウンを奪うと会場からも大きな歓声が上がった。しかし、一歩及ばず。無念の判定負けとなった。

右ストレートを打ち込む岩田(左)

 悪い流れを断ち切るべく、試合に臨んだ淡海。序盤から積極的に仕掛け、右ストレートで相手をとらえる。自身でも「1R終わったときにもう勝てるなと思った」と語るなど、手応えは十分。豊富なスタミナで常に主導権を握り、3Rを乗り切る。終わってみると3-0で判定勝利となり、自身初のリーグ戦勝利を飾った。しかし、続くライトウェルター級・赤井雄介(政経4=兵庫・六甲山)が接戦の末、判定負け。既に敗戦が確定した中ではあったが、最後にリングに上がったウェルター級・東真也(基理2=東京・新宿)は、「絶対に勝ちたいという気持ちで臨んだ」と下を向くことはなかった。一度は相手にリードを許すも、2Rからは東の反撃が始まる。3R残り3秒でダウンを奪うなど、強い気持ちを胸に劣勢を逆転。2-1で勝利を収めた。

堂々の逆転勝利を収めた東

 3-4と、惜しくも敗戦となってしまったリーグ初戦。二部優勝という目標に向けては一歩遠ざかる結果となってしまった。しかし、「もう少し気を引き締めていければ勝てると思う」と岩田が語るように決して悪い試合内容ではなかった。今試合で見つけた課題を修正し、どこまで成長できるか。早大ボクシング部の戦いは、始まったばかりだ。

(記事、写真 寒竹咲月)

 

関東大学リーグ戦第1節
階 級 早 大 スコア 平成国際大
LF 岩田 翔吉 ○TKO(3R1分32秒)● 宗形 駿
井上 稜介 ●TKO(1R2分14秒)○ 堤 聖也
秋田 悠然 ●TKO(1R2分24秒)○ 矢代 博斗
江口 礼 ●0(27-30  26-30  28-28)2○ 宇津木 秀
淡海 昇太 ○3(29-28  29-28  30-27)0● 畠中 和浩
LW ◎赤井 雄介 ●0(27-30  27-30  28-29)3○ 秋吉 翔太
東 真也 ○2(27-29  29-28  29-28)1○ 友松 藍
※◎はゲームキャプテン、監督は遠藤寛治(昭60商卒=東京・早大学院)
コメント

岩田翔吉(スポ2=東京・日出)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

でも初戦いい形で終わることができたので、ホッとしています。

――自身の出来は

合格点かな、という感じです。

――チームとしてはいかがでしたか

東が最後頑張ってくれました。でもきょねんもあと一勝というところが多かったので、もうちょっと気を引き締めていけば勝てると思うので、チーム全体を引き締めていこうと思います。

――12月の早慶ボクシング定期戦後、どのようなトレーニングを積まれてきましたか

筋力トレーニングを多めにして、体も前回より全然できました。体重も増えたので減量もキツかったんですけど、ベストコンディションだったのでよかったです。

――1年生が入部されましたが、印象は

もうスポーツ推薦がなくなってしまったので、1年2年をかけてみんながレベルアップして、1年生も来年からは出れるようになれたらいいなという印象です。

――ことしの目標は

ことしは全日本とりたいです。

淡海昇太(教3=神奈川・浅野)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

今までリーグ戦で勝ったことがなかったのですごい緊張してたんですけど、しっかり練習で課題持ってできていたので、その練習でやってきたことを試合で出そうと思って挑みました。

――具体的に良かった点は

距離をとって相手の動きが見えていました。あと、右もすごいストレートが伸びてて当たったので1R終わった時にああもうこれ勝てるな、と思いました。

――チームとしてはいかがでしたか

惜しい試合が何個かあったので、そこを次回は勝ってチームとしても、勝ちたいと思います。

――早慶ボクシング定期戦後の期間、どのようなところに重点をおいて練習されてきましたか

最初の方は走り込みで、みんなで合宿でもしっかり走り込んでフィジカルを鍛えて、直前になったら技術練習もして、例年よりチームが一致団結して練習できたと思います。

――今季の目標は

リーグ戦全勝です。

東真也(基理2=東京・新宿)

――開幕戦にあたりどのような思いで臨まれましたか

昨季は(関東大学)リーグ戦と早慶戦(早慶ボクシング定期戦)をチームの代表として戦わせていただいたのですが、全て負けてしまっていたので、今回は絶対に勝ちたいという気持ちで挑みました。

――12月にシーズンが終わってから自身として最も力を入れてきたことを教えてください

本番をイメージして、考えながら練習をするようにしました。また、本番と練習が少し離れていても自分を追い込む練習をするなどして、工夫して練習してきました。

――東選手が登場するときにはチームとしての敗北は決まっていましたが、モチベーションの面などで影響はありませんでしたか

いろいろな場面を想定して練習してきていたので、たとえどんな状況で回ってきたとしても自分のペースで戦おうと決めていました。

――この試合ではどのように戦おうと思っていましたか

戦術面はいろいろと細かく考えていたのですが、やはり試合前は緊張してしまい、どうしても勝ちたいという気持ちが強かったです。なので、戦術よりも気持ちの方が強かったです。

――1Rは負けていたものの、2、3Rは勝ちました。途中で逆転できた要因などがあったら教えてください

1Rが終わったときに、どのみち3Rで攻めないと勝てないと思っていたので、最後まで手を出し切ろうと戦いました。

――この試合の出来について自己評価をするとしたらどのようになりますか

勝てたのはよかったのですが内容はまだまだなので、30点くらいですね。

――これからもリーグ戦が続いていきますが、抱負を聞かせてください

今季は全勝でいきたいと思います!