主力の離脱が響き、惨敗

ボクシング

 前試合で初勝利を飾り、関東大学リーグ戦も残すところ2試合。同様に熱戦が期待された今試合は、棄権者2人によるマイナスポイントからの厳しいスタートとなった。LF級の岩田は冷静に振る舞いエースの役目を果たすも、その後は立て続けにTKOを奪われる。結果−1ー6と日体大に大差をつけられ敗北。

 新入生ながらも既にチームを引っ張る存在となっている岩田翔吉(スポ1=東京・日出)。1ラウンド(R)では相手の様子を伺いながら、顔色を変えずに左ストレートを繰り出す。3R岩田のボディが効き相手が失速し始めると、連打で攻め込み隙を与えない。勢いはとどまることなく、終始優勢のまま勝利した。岩田は「一番自分の動きが出せた」と試合を振り返った。続く佐藤雄介(政経4=宮城・泉館山)は相手の攻撃に食らいつくも、流れを取り返すごとが出来ない。2Rは自分のリズムを取り戻すことが出来ず、劣勢のまま2分47秒にTKOでリングを降りた。3戦目の花立修平(文3=東京・早稲田)は1R相手のボディが入ると守りの姿勢が多くなる。2Rでは反撃を試みるも、距離がつかめず一打が決まらない。残り2分を切ると3度のダウンを奪われ、3R1分27秒にTKO負けを喫した。

左ストレートを食らわす岩田

 リーグ戦初出場の東真也(基理1=東京・新宿)は序盤から打ち合いが続くなど、激しい試合展開となる。しかし1分30秒にダウンを取られると、ペースが落ち始めた。2R2分17秒に再びダウンを奪われ、TKOで敗戦。今試合を振り返って「練習通りに動けるように、試合をイメージした練習をしていきたい」と次戦に向けた意気込みを語った。最終試合のライト級赤井雄介(政経3=兵庫・六甲山)は開始から攻めの姿勢を見せるも、相手の連打と重いボディを食らうと一気に劣勢となる。ふらつく場面があったものの、必死に粘り続ける。3Rでは巻き返しを図り連打を打つも、相手は食い下がることなく試合終了。きょうを振り返って三上勇弥主将(スポ4=広島・山陽)は「主力がいないと大学から始めたメンバーばかりになってしまうので、そこをカバー出来ないと厳しい」と今後の課題を挙げた。次戦はリーグ最終戦、主力も復帰を果たし有終の美を飾ることが期待される。

ボディを狙う東

(記事 中澤奈々、写真 三尾和寛)

★女子、新入部員に注目!

 ことしボクシング部には女子選手の秋山優女(教1=東京・清瀬)が入部した。全日本女子選手権で3位という実績を持つ秋山はきょう、入学後初の強化試合を迎えた。結果は1R終了とともにTKOを奪い、相手を沈めた。小柄の体格ながらも、繰り出されるパンチは周囲を圧倒する。自身の目標を「全日本で優勝、オリンピック出場」と掲げるなど、女子ボクシング界での活躍に注目だ。

 

関東大学リーグ戦第4節
階 級 早 大 スコア 日体大
LF  岩田 翔吉 ○3(29-28、29‐28、29‐28)0●  渡辺 俊也
◎佐藤 雄介 ●TKO(2R2分47秒)○  井手上 敦貴
 花立 修平 ●TKO(3R1分27秒)○  岩下 千紘
 東 真也  ●TKO(2R2分19秒)○  栗原 凛也
 赤井 雄介 ●0(27-30、27-30、26-30)3○  中島 伊織
LW  伊藤 未来也 ● 棄権 ○  西中山 健也
 ヤバシ・チャータイ ● 棄権 ○  湯川 成美
※◎はゲームキャプテン、監督は遠藤寛治(昭60商卒=東京・早大学院)
コメント

三上勇弥主将(スポ4=広島・山陽)

――棄権者のヤバシさん、伊藤さんについて

ヤバシは減量が上手くいかず、体調不良になってしまいました。伊藤は肘をケガしたためです。

――マイナスからの厳しいスタートでしたが

コンディションが調整できていなかったので、残念ですね。

――TKOを3つと連続で取られてしまいました

主力が抜けてしまって覚悟はしていたのですが、苦しい試合でした。

――岩田さんは安定したプレーで勝利していましたが

既にチームを引っ張っていく存在となっていますね。

――今後の課題について

主力がいないと大学から始めたメンバーばかりになってしまうので、そこをカバー出来ないと厳しいと思います。

岩田翔吉(スポ1=東京・日出)

――きょうの試合を振り返って

リーグ戦4戦目で一番自分の動きが出せた試合で次につなげられる試合でした。

――棄権者が2名いて劣勢の状態でのスタートでしたが

先輩ですが自己管理をしっかりして、試合にはベストなコンディションを作るのが仕事だと思います。それが出来ないのは後輩としても情けないです。

――1Rは接戦のように見えましたが

1R目は相手がどうくるのか確認して、それからはタイプが分かったので冷静に戦えました。

――3Rは相手のスタミナが切れたように見えましたが

ボディが効きました。

――チームは惨敗という結果になりましたが

一人一人が自分を持ってやっていけばチームとしての結果につながると思います。今日の反省を生かして次は勝てるようにしたいです。

東真也(基理1=東京・新宿)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

まだまだ練習不足だなと感じました。

――初の公式戦を終えていかがでしたか

試合前は練習した成果を出し切るつもりでしたが、緊張で力を出し切れなかったです。

――U-15チャンピオンになられたのち、ボクシングは続けられていたのですか

もともと大学からボクシングをきちんとやり、高校の間は勉強に専念するという計画が自分の中にあったので、高校時代は週末だけボクシングジムに通っていました。

――2R、TKOでの敗戦となりましたが、次戦への意気込みをお願いします。

きょうの試合をしっかり反省して、次は勝てるように頑張ります。

――具体的に修正していく点はありましたか

練習通りに試合でも動けるように試合をイメージした練習をしていきたいです。

――ご自身の持ち味はどこでしょうか

自分の階級では、身長が高い方なので、リーチを生かしたボクシングだと思います。

秋山優女(教1=東京・清瀬)

――強化試合の感想

大学に入ってから初めての試合で、かつ後楽園ホールでの試合だったので緊張したのですが、1Rでダウンをとって勝てたのは良かった。しかし、まだ課題も残っています。

――具体的に課題とは

脇が空いてしまったり、回転が甘いという点です。

――今後の目標について

目の前の目標としては全日本優勝です。最終的にはオリンピック出場を目指しています。