日体大、拓大に勝利しリーグ戦を5位で終える

女子バスケットボール

 2か月に及ぶ関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)は最終週を迎えた。早大は日体大、拓大と対戦し、どちらの試合も接戦をものにした。この結果から早大は戦績を6勝8敗とし、関東1部5位(8チーム中)で入れ替え戦進出の危機を脱した。入れ替え戦圏内脱出のカギとなった日体大戦、前半は相手に流れを奪われ、追いかける展開に。しかし第3Q、最大約10点あった差を残り10秒で逆転。流れに乗ったまま第4Qも得点を重ね89-76で勝利した。

 

レイアップする衣川

 第1Qは両者互角に点を取り合う。半ばにターンオーバーが続き連続失点する場面もあったが、バックコートからの縦のパスを多用しテンポの良い攻撃で得点を重ねリードは許さなかった。衣川璃来(スポ1=埼玉栄)がタップシュートでブザービーターを決め25―22と3点のリードを保ち第1Qを終えた。第2Q、日体大にいきなり2本のスリーポイントを決められると早大のミスが続き、日体大に主導権を握られる。「リバウンドを留学生やセンターに取られてしまって、それが相手のリズムに乗らせる要因だった」(江頭璃梨、スポ3=宮崎・小林)と、リバウンドからいいオフェンスにつなげることができない時間が続き、41-49で試合を折り返した。

 

ジャンプシュートを打つ江頭

 第3Q中盤から早大の追い上げが始まる。「みんながアタックするということとディフェンスでリバウンドを取り切るところ」(中山桂、スポ4=愛知・桜花学園)から連続得点のチャンスをつくった。特にドライブに対する合わせが要所で決まり会場を盛り上げた。そして第3Q残り10秒、菊池実蘭(スポ1=愛知・桜花学園)のスリーポイントでついに逆転。67-64で第3Qを終えると、続く第4Qも勢いは衰えなかった。ディフェンスリバウンドを粘り強く取り切り相手にフラストレーションを与える。オフェンスでは得意の速い展開や1対1で得点を重ね、89-76で日体大に勝利した。

(記事 冷水睦実、写真 宮島真白)

関東大学女子リーグ戦 10月22日(vs専大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

25 16 26 22 89
日体大 22 27 15 12 76

◇早大スターティングメンバー◇
F#1 菊池実蘭(スポ1=愛知・桜花学園) 
G#13 山宮好葉(スポ1=東京成徳大高)

G#21 中山桂(スポ4=愛知・桜花学園)

G#23 江村優有(スポ3=愛知・桜花学園)
F#32 江頭璃梨(スポ3=宮崎・小林)

コメント

F江頭璃梨(スポ3=宮崎・小林)

――今日の試合の位置付けは

リーグを2ヶ月間やってきて、今日と明日の2試合で終わりということで、まずは2ヶ月間やってきたことをしっかり出し切るというのをチームの中で共通理解として持っていました。また、勝つことはもちろん大事だし、勝てたらいいなと思うけど、それよりも全員で楽しんだり今までやってきたことを出したりすることでそれが勝利という結果につながるというふうに昨日みんなで話していて今日の試合に入ることができました。前半はそれができていないときもあったんですが、後半しっかり立て直して、今までやってきたことを誰が出ても表現できたことが今日勝てた要因かなと思いました。

――第2Qでは2回のタイムアウトを取りました。どのような話がありましたか

試合に入る前からリバウンドのところをずっとフィンさん(大西真由監督、平20卒)に言われていたのですが、結局留学生やセンターに取られてしまって、それが相手のリズムに乗らせる要因でした。留学生についている人はボックスアウトするし、その周りはもっと早く取りにいこう、全員でルーズボールやリバウンドに対しての気持ちを相手チームより出そうという話を何回も何回もしていました。

――1巡目では3点差で負けた相手でした。どのような対策をしていましたか

前回の試合も実力差があって負けたというよりは自分たちのミスや自分たちで流れを断ち切ってしまって、自分たちで壊してしまったのが反省点でした。今回、前半はそうなりつつあったのですが、後半は立て直すことができたのが自分たちが今までやってきたことの結果なのかなと思います。

――明日への意気込みをお願いします

明日は最後の試合だし、拓大は今までもずっと競ってきて、勝ったり負けたりを繰り返してるチームでお互いにライバル意識があると思います。インカレでもしかしたら当たるかもしれないので、その時のためにも絶対に勝ち切りたいという思いが強いです。また、拓大は日体大と同じように留学生もいるし、プラスで周りの選手も大きいので今日よりももっとリバウンドを取られたりオフェンスリバウンドを取れる数が少なくなったりすると思いますが、そこに対しての気持ちやリバウンドにいこうとする行動があれば絶対にボールを取れるチャンスは何回もあると思います。それを途中からではなくて、最初から最後までずっとやり続けて自分たちのリズムを出し切れるように、楽しんで勝てるように、頑張ります!

G中山桂(スポ4=愛知・桜花学園)

――この試合に臨む上でチームではどのようなことを話していましたか

入れ替え戦がどうとかというのはみんな口にはしていないのですが分かってはいました。ただ、とにかく一貫して早稲田のバスケットボールをしようということをみんなには伝えてこの1週間やってきました。

――実際に試合を終えていかがでしたか

前半は焦ってしまって「だめな早稲田」が出ていたかなと思うのですが、後半はしっかりみんながアタックするということとディフェンスでリバウンドを取り切るところから入って早稲田らしいバスケができたかなと思います。

――ディフェンスの良かったところは

3番の小野寺さん(小野寺佑奈)のところと8番の宮城さん(宮城楽子)のところが(ポイントだと)分かっていたので、そこを第一優先として守ろうとみんなで話していました。前半はそこでやられてしまったり、19番(マカヌアンバロリアン)のリバウンドに苦しんだりしたところもあったのですが、チームとして守ることを意識して、ヘルプマンが行ったりディフェンスリバウンドを周りの選手が取り切ったりできたところが良かったかなと思います。

――オフェンスの良かったところは

特に決まっていないところが早稲田のいいところなのですが、コンビプレーがすごく見られたかなと思います。それも全員がアタックしようと入った中で引き寄せて、合わせのプレーが出てたのでそこは良かったなと思います。

――ベンチや応援席も大盛り上がりでしたが、いかがですか

本当にベンチや応援、OBOGの方々がいらっしゃらなかったら全然だめだったかなと思っていて、応援というよりは援護射撃という感じで(笑)。ディフェンスの部分でも気づいたことを「ボックスアウトだよー!」「ここ1本だよー!」という声かけをしてくれていました。相手の圧にもつながっていたかなと自分的には思っていて、スリーポイントも落としていたりしたので、応援がコートの中にプラスアルファの力を及ぼした典型的な例だと思いました。全員で勝ち切ったというのが本当に良かったなと思います。

――明日はリーグ最終戦となります。意気込みをお願いします

2ヶ月の集大成になる最終試合なので、何よりも早稲田らしく、全員で走って、全員でシュートを狙っていって、全員で戦い抜きます!