最終回に登場するのは頼れる4年生。全日本大学選手権(インカレ)にバスケ人生の集大成として臨むF石井香帆主将(スポ4=岐阜女)、得点力でチームを引っ張ると意気込むG船生晴香副将(スポ4=新潟・開志国際)、初めて入るベンチから声でチームを鼓舞する鈴木美香(社4=東京・早実)の3人です。学生生活最後のインカレ直前に何を思うのか伺いました。
※この取材は11月26日に行われたものです。
「(自粛期間は)ピンチを力に変えるきっかけになった」(鈴木)
鈴木
――今年はどんなチームを目指してきたのですか
石井 去年から試合に出ているメンバーが少ないので、多くないからこそ『挑戦』というスローガンを立ててやろうと最初に決めました。
船生 少ないからこそチームの団結力とか、なんでも話せる雰囲気がチームのいいところなので、団結力が今年のチームの特徴ではあります。
鈴木 『挑戦』というスローガンを掲げていることを後輩のスタッフにまで伝えて、これまでは上級生に言われてから行動することが多かったので、自分が思ったことをもっと積極的に発信できるようにというのは心掛けています。
――イレギュラーなシーズンとなりましたが、苦労した事は何ですか
石井 (自粛期間が始まって)最初の2ヶ月くらいは練習できませんでした。つらかったですけど、しょうがないことではあるのでそこをプラスに変えられるように、トレーナーさんにトレーニングを見てもらったりしたこともありました。より試合ができる喜びを感じられたかなと思うので、コロナに関しては考え方次第かなと思います。
船生 年度初の大会となるトーナメント(関東学生女子選手権)とかが無くなってまさかここまでコロナがひどくなるとは思わなかったです。こんなにみんなと練習できる期間も少なくなるのも初めてだったので、みんなとバスケができなくなってから改めて、バスケがしたいなと思ったし、このチームでもっと長くバスケしたいなと思えたので、ほんと考え方次第ですけどこの期間も無駄ではなかったかなと思いますね。
鈴木 自粛期間というのはこれまで経験無いことだったので、他のスタッフとのやりとりは増えたというのもあるのですが、逆に自分の意見を発信する機会ができたり、大人の方とのやり取りでもいい機会になったなと思います。あと、ミーティングのやり方とかも下級生からこういうのはどうですかって言ってもらえたのも良かったと思っていて、逆にピンチを力に変えるきっかけになったと思ってました。
――大会が無くなってチームとして沈んだりしましたか
鈴木 3月の後半から練習できなくなって、そこでみんなほんとに大変なことだとわかってきて、大会が無くなって沈んだ瞬間はあったかもしれないですが、でもどうにかしようとは思ってたしそれが行動に表れていたかなと思います。
船生 沈むというのは個人ではあったかもしれないですが、練習できない期間もみんなでZOOMとかしてこの期間を無駄にしないで、逆にこの期間があって良かったって思えるように行動しようというのはみんなとも共有していたので、いい期間にはできました。
――関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)をチームとして振り返ってください
石井 出だしの悪さとリバウンドという課題がはっきりしました。リバウンドはチームとしても個人的にも一番課題だと思ったので、課題がはっきりとしたのはインカレに向けて取り組めることだし、結果は残せなかったけど、試合をやっていて楽しかったしチームとしてバラバラになった感じがゲーム中ではなかったです。苦しい状況でも声掛けもあったし目を合わせてやれたりとかはできていたのでそういう面でも収穫だったと思います。
船生 香帆(石井)と似てるんですけど、勝てない試合が続いていてもそれでチームがバラバラになるとかはなかったし、自分も今までバスケやってきた中で今年のリーグの試合が一番楽しかったし、みんなとずっと励ましあったり助けあったりする雰囲気はどの試合でも作れました。そこは今年の早稲田の良さでもあるので良かったと思います。でも負けたのは事実なので、負けた原因とかがはっきりして、それがインカレまでに修正できればと思います。
鈴木 全ての試合に勝てなかったっていうのは悔しいし、そこまでに照準を定められなかったというのは課題なのでそこは良くも悪くもいい経験だと思いました。ただ、外から見てても、晴香(船生)が言ってたけど一人一人という感じではなくてチームで流れが悪い、チームで流れがいい感じで、誰か一人が孤軍奮闘していたわけではなくて、みんな一緒に頑張っていました。そういう雰囲気が4年間見てきて一番団結力みたいなものを感じたので、団結力を自分たちの強みだと気づけたのは良かったと思います。
――リーグ戦で個人として手応えのあったものはありますか
船生 得点にもっと絡まないといけないなと思ったし、ドライブでもいいしスリーポイントでもいいし自分がもっと点に絡めば周りも攻めやすくなると思います。それがリーグでできなかったからこそインカレでは頑張りたいです。
石井 もともとドライブが好きなのですが、今年は高さがないから外からどんどん打たないと、と思って練習してきたスリーポイントは結構決まったのは自分の中でいいと思っているんですが、逆にリバウンドのところは自分の一番の課題だと思うのでそこはインカレまでに修正します。
「美香は、縁の下の力持ち」(石井)
船生
――他己紹介をしてください
鈴木 彼女は船生晴香です。背番号は26。見た目も雰囲気もしっかりしていて、ちょっとだけ抜けているところも…
石井 だいぶね、だいぶ(笑)。
鈴木 申し訳ないんですけど、だいぶ抜けているところがあります。私が言うくらいあります(笑)。ただ試合になると、キリッとされる方ですので(笑)。
一同 (笑)。
鈴木 普段の様子とゲームや輪になるタイミングのピシッとする場面とのギャップが、チームに良い調和をもたらしているのではないかと思います。
――次は石井選手の紹介をお願いします。
船生 石井香帆です。背番号は12番だっけ(笑)?しっかりしてそうに見えて、たまに天然なところもあるけど、結論はしっかりしていると言う感じです(笑)。
鈴木 結論ママ。
石井 褒められているのかわかんない(笑)。
鈴木 褒めてるよう。
船生 他人思いすぎて、悩みを泣きながら香帆に話していると、香帆まで泣いてしまいます。とても感情移入しちゃう子ですね。でも結論いい子です(笑)。
――鈴木さんの紹介をお願いします
石井 鈴木美香です。美香は、真面目な話をすると、縁の下の力持ちです。たぶん美香いなかったら私たちの代は終わっているよね?
船生 終わってる終わってる。
石井 コロナでイレギュラーなことが多くて、いろいろなことがあったと思うのですが、選手に絶対に大変な姿を見せずにそれをやってくれていました。あと、私やハル(船生)も相談しますし、後輩からもたくさん相談を受けていると思います。必ず何かを言ってくれるので、とても相談しやすいです。やる時はやる女ですね。
鈴木 そうですね、やる時はやりますね(笑)。
――初めて会った時の印象はいかがですか
石井 ハルとは入学前に初めてしゃべりました。入部前に当時の部長と話をするという機会があって、ファミリーマートで待ち合わせだったのですが、ハルと同じ大学だということは知らないで行きました。でも、ファミマに言ったらハルがいてそこで大学が一緒だということを知りました。それでも、「もしかしたら違うかもしれない」と思って、一回目の前を素通りしてファミマのトイレで話かけるか迷いまって(笑)…。そこで外に出て「船生さんですか?」と話しかけたことが出会いです(笑)。
船生 美香は日女との練習試合の日に、自分たちが練習している途中で来たのが始まりです。私が覚えているのは、かなり派手なアディダスのパーカーを着てきたことですね(笑)。
鈴木 やっちゃいましたね、あれは。
船生 すごいおしゃれな子が来たと思って、でも話してみたらとても声が可愛くて、めっちゃホワホワしていて可愛いと思いました。この子が同期になったら最高だろうなと思って、「来て〜」ってたくさん言った気がする。
鈴木 うん、言われた。
鈴木 香帆については、今の香帆を見ているからこそ昔の香帆はまた違ったなって思う。
石井 本当に男だったよね。短くて金髪だった(笑)。
鈴木 私は髪の色を染めてなかったから、香帆は先を行く女だと思って(笑)。
石井 ちょっとやめてよその言い方(笑)。染める時におまかせしたら、すごく明るくなっちゃって、やばい1年生入ってきたみたいになっちゃったんです(笑)。
船生 ヤンキーみたいなね(笑)。
鈴木 でも、すごい真面目そうだなと思いました。今と同じで。
――3人でいる時は何の話をするのですか
石井 4年目は結構チームの話をすることが多くなったよね。基本くだらない(笑)。
――昨年の対談で船生さんは「言い間違いを直したい」とおっしゃっていましたが
鈴木 直ってないね。
船生 ごめんなさい、忘れていて直そうとも思っていませんでした(笑)。
石井 でも耐性ついたよね。
船生 言い間違いをしたくてしている訳ではないんですよ。
鈴木 そりゃそうだよ(笑)。
船生 頭に浮かんだ言葉を言ったらいつも惜しいんですよ。
石井 いや惜しくないよ(笑)。
鈴木 結構ひどいですね(笑)。でもわかる。
船生 4年もいると、段々この辺はわかってくれます。
――主将はどのように決まったのですか
船生 私か香帆のどっちかがやるとなっていたのですが、あまり主将をどうするかという話はあまりしていませんでした。そうしたら香帆がいきなり学校の帰りに、「私にキャプテンやらせてくれない?」と言ってきたんです。私はおおっと思って「やったほうが良いよ!」と言うと、香帆は泣いちゃって…。「去年何も出来なかったから、このチームを勝たせたい」とすごい泣きながら言っていました。
鈴木 いい話なんですよね。
船生 私も「香帆がやるべきだよ」と思って、香帆がキャプテンになりました。
――早稲田大学バスケットボール部を目指したきっかけは何ですか
石井 私はインターハイが終わってたまたま早稲田の練習に参加する機会があって、その時に一目惚れと言いますか。ここでバスケやるのがとても楽しいと思ったのが始まりです。違う大学にほぼ決まっていたのですが、急に方向展開して、早稲田に来ました。
船生 私も高3の夏くらいに毎年早稲田大学と練習試合をする機会があって、その時には他の大学にほぼ決まっていたのですが、練習試合のアップを見ても、試合をやっていても、とても一体化があって、やることも徹底していますし、楽しそうだと感じました。ここに行きたいと感じた瞬間です。私は出身が福島なのですが、福島にいた頃から高田静さん(平30スポ卒=現ENEOSサンフラワーズ)のことをすごく尊敬していて、静さんは小学校の頃から福島で有名で、ずっと尊敬していたので、高校も静さんと同じところに行こうとしたくらいでした。結局高校は違うところに決めてしまったのですが、大学を決める時にも静さんと話をして、「早稲田は良いよ」と言われたので、行きたいと思いました。
鈴木 高校が早実だったのですが、崎上あやね先輩(平30スポ卒)がとても偉大な方だと言われていて、勝手に憧れていました。そこで行ってみたいと思ったのがきっかけです。実際に行ってみると、2人とは似てしまうのですが、厳しい雰囲気だと思っていたらそんなことなくて皆さんが楽しそうでした。始まったら真剣で、終わったら仲が良く、オンオフがしっかりしていて楽しそうだなと思ったことがきっかけだったと感じています。元々バスケもやっていたのですが、ずっとけがをしているような状態でした。その状況で逆に声が大きいことや、めちゃくちゃポジティブであったことを良いところだと言われていたので、マネージャーをやってみんなを盛り上げようと思ったことがマネージャーを志望したきっかけですね。
――船生選手は双子のお姉さんがいるということで注目されますが、そのこと自体はやりにくいですか
船生 高校まではずっと一緒だったのですが、大学に入って別の大学に行って、初めて一人の人間としてみんなから扱ってもらえたような気がしました。
一同 (笑)。
船生 中高時代は全て双子で目立つから有名と言いますか、色々と取り上げられるということがすごく嫌で、「一人の人間として見てよ」という気持ちがすごくありました(笑)。だから、離れてより大切さが分かりましたし、普通に今も仲が良いのですが、離れてよかったと思います。
――自粛期間は何をしていましたか
石井 採用試験があったので、午前中はトレーニングをして午後は勉強をしていました。テレビを見る時間ももちろんありましたけど、そのループでしたね。
船生 バスケとこんなに離れる期間が、バスケを始めてから今までなかったので、逆に何をすればいいのだろうと思ってしまいました。自炊をよりするようになりましたし、朝のお散歩とかしていましたね。あとは、近くの公園で体を動かすことや、子供を遊んでいるのを遠くから見てニヤニヤしていました(笑)。
鈴木 全部おばあちゃんじゃん(笑)。私も、たくさんやろうとしたことはありました。最初は料理で、私は二人と違ってこれまで料理をしたことがなかったのですが、お味噌汁を作ろうと思ったんですね。でも、だしを入れるのを忘れるだとか失敗を繰り返して、3日間くらい作っていたのですが、やめました。あとは、今まで私は勉強をしてこなかった人間だったので、勉強しました。ちょうど就職活動の時期で、その関係でITなどに興味を持ったのでたくさん勉強しました。あとは、うちから富士山が見えるのですがその富士山を毎日撮影していました。
一同 (笑)。
鈴木 それくらいですかね、日課でした。
――引退したらやると決めていることはありますか
石井 これは(コロナの影響で)行ける世の中になるかわからないのですが、私は大学を卒業したら東京を離れるので、東京にある甘いものを食べにいけたらいいなと思っています。そんなことを言っていたら太りそうなので、制御しながら行きたいですね。
鈴木 旅行したかったけど、ちょっと厳しいから…
石井 美香の運転でどこかに行きたいよね(笑)。
鈴木 本当は自粛を明けて、ペーパードライバーを脱出するというのが目標だったのですが今は脱出できていないので、運転したいです!
船生 うちら乗せて(笑)。
鈴木 運転を練習したいですね。まだ2人のことは乗せられないので(笑)。
船生 私は試合が終わったらすぐ次のところに行かなくてはいけないので、引退期間が1週間しかありません。その期間には絶対サムギョプサルを食べに行きたいと思います。
――仲の良い後輩はいらっしゃいますか
鈴木 これ名前あったら絶対うれしいやつだよね。
船生 特定の2人でいるという人たちは本当にいないですね。それがいいんだか悪いんだかわからないけど。
船生 美潮(G境美潮、スポ2=神奈川・座間)らへん言っておこうかなあ(笑)。
鈴木 これ、しっかりそのまま書いておいてくださいね(笑)。
船生 境美潮とは好きな食べ物が似ていて、蒙古タンメンが二人とも好きなので、蒙古タンメン仲間と言って二人でよく行っていました。
石井 食べ物で言ったら、桂蘭(F、スポ2=愛知・桜花学園)と甘い物巡りをしていたのですが、最近は行けてないので行きたいですね。
鈴木 食べ物で言うと、黒井優衣ちゃん(学生トレーナー、スポ3=新潟明訓)ですかね。私はすごく麺類が好きなのですが、黒ちゃんはラーメンが食べられないので、いつも油そばに帰り半ば連行しています。あとは、お互いに大変な時に慰め合っていました。だからこそ、すごく頼りにしています。
石井 ゲームで注目してほしいのは今井美沙樹(F、商3=山梨・富士学苑)と栗田有子(F、スポ3=東京・明星学園)ですね(笑)。2人は激しいと言いますか、なんて言うんだろう。試合中は私たちも集中していますし、気づかないのですが、あとでビデオを見返すと絶対に面白いんですよ。どの試合でも必ず笑えるシーンがあります(笑)。最近はゲームしていても笑っちゃう。笑かしにきているだろと思うくらいです。
鈴木 レンレン(今井)は、ゴール下を落とした時の下の向き方がすごくアグレッシブなんですよ(笑)。
船生 栗田はなんだろうな。
鈴木 叫びじゃない?
船生 フリースローを外すと「あー!」と叫びます(笑)。審判にも抗議しにいくことがあるのですが、それがおばさんみたいです(笑)。
石井 ぜひ注目してほしいですね。これ一番言いたかった(笑)。
――早稲田大学で過ごした4年間を振り返っていかがですか
船生 こういうの聞かれると本当に実感湧いてくるよね。
石井 確かに。
船生 いろいろあったと思うのですが、楽しかったなという感じです。部活での時間ももちろん、いろいろありましたけど全部ひっくるめて楽しい時間でしたし、バスケ以外のところでも友達と遊びに行ったりカラオケに行ったりとかしたことなど全て含めて楽しかったなあと思います。それに尽きます、私は。
鈴木 いいねぇ。いい言い方するねぇ。
石井 私も楽しかったという感じですかね。つらかったことも多かったと思いますが、今この状況になるとつらかったことは忘れてしまって、楽しかった思い出ばかりなので、濃い時間だったので、楽しかったと振り返ることができます。
鈴木 私は大変なことが多かったので、精神的にも強くなれたと思います。また、部活でできた仲間や友達に頼った時に自分はこんなによい人たちに囲まれていたのだと思いました。この2人はもちろんですし、恵まれていて幸せだと感じました。本当にこの4年間は特に3、4年生に助けてもらえて、いい仲間に巡りあえたと思います。
「感謝をプレーや行動、言動でしっかり表現して、結果を出したい」(石井)
石井
――インカレのキーマンは誰だと思われますか
鈴木 私はこの2人(石井と船生を差して)ですね。香帆は(リーグ戦で)スリーポイント王を取っているので期待していてください。
石井 そういうこと言われると本当にダメだから(笑)。何も考えずに打たせてくれ。
鈴木 晴香は最近頑張っているところなので、爆発してくれます。
船生 私はみんなですね。
石井 私もみんなですね。あっ、でもやっぱり美香にしよう。
一同 (笑)。
石井 美香はもう…ベンチいるよね?
鈴木 そうなんです、私初ベンチなんです。
石井 そういうところも含めて楽しみですね。
鈴木 私はうるさいだけだから(笑)。
船生 美香はいるだけで落ち着くので、期待しています。
鈴木 私も2人に期待しています。
――初戦の相手は鹿児島・鹿屋体育大とのことですがどのような印象がありますか
石井 今年のビデオを見た感じでは、例年とはまた違った印象でした。ガタイがいいというイメージがありましたが、今年はまだわからないですね。
船生 自分たちと似ているなと感じました。たくさん外からシュートを打ってきますし、みんなが外から狙ってきます。プレースタイルの系統は似ているかなという気持ちです。
鈴木 1本だけビデオを見て、今年の鹿屋はそんなにサイズも大きくないので、晴香も言っていましたが、似ているなと感じました。だからこそチームで戦うことが大事だと感じました。イメージ的には自分たちが1年生の時の4年生の代の鹿屋体育大がダークフォースみたいに勝ち上がっていった印象が強いです。その時のチームが団結力のあるチームで怖いなと思ったのですが、勝ちます!
――インカレで勝ち切るポイントは何でしょうか
船生 リーグでも出だしが悪くて、それが後々に響いてしまいました。だから2Qから4Qは同じ点差なのに、1Qで離されて終わってしまうということが多かったです。相手がどうであろうと自分たちが挑戦者として向かっていくということ、構えないで出だしからぶつかっていくことやリーグでも良かった団結することを自分たちでやっていけたら勝てると思います。
石井 ハルも途中で言っていましたけど、相手がどうであれ自分たちが40分間やり切ったら結果もついてくると思います。自分たちのやってきたことを信じてやるしかないです。
――自分の見てほしいプレーは何ですか
石井 じゃあ、スリーで(笑)。自分で自分にプレッシャーをかけていく。
鈴木 いいよ、いいよ(笑)。
船生 先ほどは得点を取ると言ってしまったのですが、そこも注目してもらうと共に、ディフェンスやボールへの執着心など得点に現れないところでもチームを引っ張っていきたいと思います。得点に現れないところにも注目してほしいです。
――鈴木さんは自分のここを見てほしいというところはありますか
鈴木 ベンチで誰にも負けないくらいの声とパッションを見ていてほしいですね(笑)。
船生 一番格好良い(笑)。
鈴木 それしかないでしょう(笑)。
――重点的に練習していることはありますか
一同 ディフェンスですね。
石井 背が小さい分、全員で守らないと相手の身長の高い人や身体能力の高い人にやられてしまうので、組織的な『みんなで守る』というディフェンスを練習しています。
――インカレへの意気込みをお願いします
石井 私はこの大会がバスケ人生の集大成なので、とにかく楽しんでやり切りたいです。特に今年は試合ができることに喜びもありますし、感謝しかないので、そのことに対しても、今まで支えてくれた方に対しても、感謝をプレーや行動、言動でしっかり表現して、結果を出したいと思います。
船生 目標はインカレで優勝することなのですが、勝っても負けても自分たちのバスケットをしっかりやり通して後悔のない試合、みんなが心から楽しんでできる試合を一戦でも多くできるようにしたいです。自分も最後であるけれど、みんなにもそう思ってプレーしてほしいと思います。今までお世話になった人や自分と関わってくれた人に感謝を伝えることができる場所でもあると思うので、そのようなことを表現して、いいかたちで終わりたいです。
鈴木 誰よりも強気でいることです。この大会はお客さんも入れられなくて、いつも応援してくださっている方に直接お会いする機会はないのですが、自分たちの思いやスローガンに掲げたことをやっているのだということを伝えられるように、準備していきたいです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 内海日和、永田悠人)
4年生の活躍に期待しましょう!
◆石井香帆(いしい・かほ)(※写真右)
1998(平10)年8月4日生まれ。168センチ。岐阜女子高出身。スポーツ科学部4年。コートネームはルア。二人から泣き虫だと言われてしまう石井選手ですが、それは他人を心の底から思っているからです。ここまでチームを引っ張ってきた頼れる主将が、勝利を手にして笑顔の花を咲かせます!
◆船生晴香(ふにゅう・はるか)(※写真中央)
1998(平10)年10月?26日生まれ。170センチ。新潟・開志国際高出身。スポーツ科学部4年。コートネームはライ。順天堂大学に双子のお姉さんがいる船生選手ですが、大学にきた時は一人の人間として扱われて嬉しかったと話していました。早稲田の船生晴香らしい得点力と泥くさいプレーでチームを勝利に導きます!
◆鈴木美香(すずき・みか)
1998(平10)年4月10日生まれ。東京・早稲田実業高出身。社会科学部4年。コートネームはイト。マネージャー1人とプレーヤー2人、合わせて3人で支え合ってきたこの4年間を幸せだったと話す鈴木選手。インカレでは初めてベンチに入るそうです。持ち前の明るさとパッションでチームを鼓舞し、この四年間の集大成を3人で作り上げます!