序盤の失点悔やまれ、専大に敗戦

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)で今季初勝利を手にするべく、早大は専大との一戦に臨んだ。この日も無観客で行われたこの試合。リーグ戦を負けっぱなしでは終われない。ところが、第1クォーター(Q)で連続得点を許し、追いかける展開となってしまう。第2Q以降は専大に必死に食らいつき、一時は7点差にまで詰め寄るが反撃及ばず。今季初めての勝利は全国大学選手権(インカレ)に持ち越しとなった。

 「今までやってきたことを信じて、40分間自分たちのバスケットを出し切ろう」ときょうの試合について話した石井香帆主将(スポ4=岐阜女)。ところが、試合の入りでうまく流れに乗りきれず、専大に大量得点を許す。しかし、早大は試合が始まって5分経っても無得点のまま、激しいプレッシャーを受け攻めあぐねる。重たい空気を打破しようと、船生晴香副将(スポ4=新潟・開志国際)の「しゃべろう、しゃべろう」という声がコートに響く。しかし、徐々に点差は開いていき、第1Qを9−22と13点ビハインドで終える。

シュートを放つ石井主将

 このまま引き離されてしまうかに思われたが、第2Q4分、石井主将とG河村くるみ(教3=神奈川・座間)の連続スリーポイントが決まり、流れは一気に早大へ。リズムよくボールを回して得点を重ね、第2Qだけ見れば21−21の同点。30−34で試合を折り返す。第3Qに入っても早大の勢いは衰えず、石井主将と船生副将の4年生コンビの連携で得点すると、丁寧なディフェンスから1本1本確実に差を詰め、第3Q4分には点差を7点とする。コーチやベンチから「ハンズアップ」の声が飛び交い、会場は緊張感が最高潮に達した。ところが、あと一歩のところで専大の攻撃を止めきれない。第4Qでは、「リバウンド行くからどんどん打ってと声をかけてくれて後半は思い切り打てました」(河村)と河村が2連続でスリーポイントを決め、反撃するも試合終了のブザー。66−79で専大に敗戦した。

ゴールへ切り込む河村

 「出だしの悪さが全てだった」(石井)という言葉に集約されるように、前半で奪われたリードが重くのしかかった早大。しかし、中盤で見せたアウトサイドとインサイドを織り交ぜた多彩な攻撃と、丁寧なディフェンスはまさしく『ワセダのバスケットボール』であった。石井主将率いるこのチームでの試合も、残すところインカレのみ。早大らしいバスケットボールが体現できれば、彼女たちの笑顔が見られる日もそう遠くはない。最後の大会で最初の勝利を手にすることができるか。彼女たちのこれからの成長に期待が高まる。

(記事 内海日和、写真 永田悠人)

関東大学女子リーグ戦 vs専大
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

21 16 20 66
専大 22 21 17 19 79
F#12 石井香帆主将(スポ4=岐阜女)
G#26 船生晴香副将(スポ4=新潟・開志国際)
F#34 今井美沙樹(商3=山梨・富士学苑)
F#17 河村くるみ(教3=神奈川・座間)
G#3 フェスターガードヤヤ(スポ1=宮崎・小林)

コメント

F石井香帆主将(スポ4=岐阜女)

――今日の試合を振り返ってください

試合通して良かった点や反省点たくさん出たのですが、やはり出だしの悪さが全てだったと思います。

――今日はどんなことをテーマとして試合に臨みましたか

今日はリーグ戦最後の試合だったので、今までやってきたことを信じて、40分間自分たちのバスケットを出し切ろうと決めて試合に臨みました。

――個人としては今日の試合はいかがでしたか

個人としては、とにかく走ることとシュートを積極的に打っていくことを心がけて臨みました。みんながパスをくれたおかげでシュートを打ててはいたのですが、確率が悪かったのでもっと練習が必要だと改めて感じました。

――第2Qからオフェンスがよくなりましたが戦略を変えたりしましたか

第1Qよりもパスをリズム良く回していくことと、一人一人がゴールアタックしていくことを心がけました。

――リーグ戦全体を振り返ってください

まず今年はイレギュラーな年の中で、いろいろな人のおかげで試合ができたことに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。その中で自分たちの強みや課題がはっきりしたので、この悔しさをバネにインカレに向けて、もう一度チーム全員で頑張りたいと思います。

G船生晴香副将(スポ4=新潟・開志国際)

――今日の試合を振り返ってください

今日の試合は出だしのところで引き離されてしまったのが敗因でした。

――今日はどんなことをテーマとして試合に臨みましたか

リーグ戦最終試合なので、思い切り楽しんで、自分達のバスケをしようとみんなで話して試合に臨みました。

――前の試合でおっしゃっていたリードされている中での雰囲気はどうでしたか

出だしで引き離されはしましたが、そこからみんなで声をかけ合って追いつくことができたので、前回の反省を生かしてみんなが頑張ってくれたと思います。

――リーグ戦全体を振り返ってください

通常のリーグより試合数も少なく、イレギュラーなことが多かったのですが、このリーグを通してチームの結束は深まったと思います。ただ、チーム力が高くてもそれを生かして勝たなければいけないので、またみんなとインカレに向けて1から頑張っていこうと思います。個人的には、リーグ戦を通してふがいない結果で終わってしまいました。声でチームを鼓舞することも私の役割ですが、プレーでもっとチームを支えていけるようにならなければいけないと痛感したので、インカレではプレーでチームを引っ張っていけるようにしたいです。

F桂蘭(スポ2=愛知・桜花学園)

――今日の試合を振り返ってください

試合の出だしで相手の方が流れを早く掴んでしまったので、もっとチームとして最初から勢いを持って臨むことが必要だったと感じています。自分たちが追い上げてきたときに、シュートを決めきることと粘り強くディフェンスすることの徹底が重要だったと思います。

――個人として今日の試合を振り返ってください

リーグ戦では悔しい思いをしてきた分、今日は思いきりよくやろうと思い、攻め気でプレーすることができました。シュートの精度やディフェンス面でまだまだ課題が多いので、インカレに向けてより一層練習に励んでいきたいと思います。

――リーグ戦全体を振り返ってください

チームとして納得のいかない結果となってしまいましたが、現状を真摯に受け止め、課題をひとつひとつ修正していかなければいけないと思います。4年生とバスケットができる残り少ない時間を大切に、チーム一丸となって頑張っていきたいです。

F河村くるみ(教3=神奈川・座間)

――今日の試合を振り返ってください

試合の入りがわるく、第1Qでかなり(点差を)離されてしまったのが大きかったです。中盤自分達のリズムになった時間帯もあったのですが追いつくことができず、リバウンドやフィジカル面など課題の残る試合でした。

――今日はどんなことを個人として意識していましたか

スリーポイントとドライブを中心に積極的にゴールにアタックしていこうと思って臨みました。

――スリーポイントが多く決まっていましたが何か意識していることはありましたか

前半は自分のタイミングで打ててなかったのですが、周りの人達がリバウンド行くからどんどん打ってと声をかけてくれて後半は思い切り打つことができました。確率が悪かったので精度を上げていきたいです。

――リーグ戦全体を振り返ってください

個人としてもチームとしてもこのリーグ戦を通じて、通用して自信になった部分と修正すべき課題が明確になりました。また、勝つことが出来ずそれぞれ悔しい思いをたくさんしたリーグ戦だったので、今回の悔しさを必ずインカレへ向けてぶつけていきたいと思います!