前半は苦戦するも大きく突き放し快勝!

女子バスケットボール

 長かった関東女子大学リーグ戦(リーグ戦)もあと4節。現在9勝1敗で首位に立つ早大は残り全ての試合を勝利すれば文句なしの優勝が決まる。そんな中きょうは昨年度悔しい黒星を喫した専大との対戦だ。前半は拮抗した展開で試合が進んでいったが、第3クオーター(Q)にG高田静主将(スポ4=山形市立商)やC中村美羽(社3=千葉・昭和学院)の得点で差を広げ、最後はメンバーを入れ替えながらもしっかりとゲームを終わらせ、77-51で勝利した。

 第1QはC田中真美子(スポ4=東京成徳大)がリバウンドを取り決め切って始まった。直後にF澁谷咲月(スポ3=大阪薫英女学院)、高田がスリーポイントシュートを沈め幸先良くスタートした早大だったが、相手のゾーンディフェンスに対して攻めあぐねる場面も多く、なかなかペースを握ることができない。それでもC中田珠未(スポ3=東京・明星学園)がジャンプショットにリバウンド、そしてブロックと様々なプレーの幅を見せるなど、相手にリードを奪わせない。チームファウルを取られてしまいながらも34-23とリードで前半を終了した。

最後のリーグ戦を全力で戦う長谷川

 勝敗を分けたのは第3Qだった。いいディフェンスの形から入ることのできた早大は田中のリバウンドでの好プレーなどもあり流れを掴んでいく。F細貝野乃花(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)、G長谷川玲子(社4=福井・足羽)などの外からのシュートが得意な選手が積極的に狙っていき、隙ができたら高田がドライブやパスで相手を揺さぶっていく。中村が「本当にドンピシャのところに来るので決めきるだけ」と言うように一瞬の隙をつく高田のパスは見事だった。24点差まで広げることに成功し迎えた最終第4Q、運動量を落とさずに走る中田がディフェンスでしっかりとチームに貢献していく。高田から中村へのパスも冴え渡り、危なげなく試合を運んでいく。残り約3分間は選手を大幅に入れ替えると、G神山夢来(スポ1=埼玉栄)、G大西胡桃副将(スポ4=茨城・水戸第二)がスリーポイントシュートを決め、結果を残す。最終スコアを77-51とし、専大にまず先勝することに成功した。

スリーポイントを沈めた大西

 スコアだけみたら快勝の試合だったが、「全体的にはあまり良くなかった」と細貝が語ってくれたように、チームとしてやりたいことが全てできた試合ではなかった。しかし、そんな中でも勝ち切ることというのがリーグ戦を優勝するチームに求められるものであろう。この試合でも得点、アシスト、リバウンド全てに置いて存在感を見せていた高田主将を中心に、よりワセダらしいバスケットを磨き上げながら優勝まで突っ走って欲しい。

(記事 森田和磨、写真 阿部かれん、下長根沙羅)

第68回関東大学女子リーグ戦 10月20日(vs専大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

18 16 27 16 77
専大 14 14 14 51
◇早大スターティングメンバー◇
G#21 高田静(スポ4=山形市立商)
C#14 田中真美子(スポ4=東京成徳大)
F#23 澁谷咲月(スポ3=大阪薫英女学院)
C#33 中田珠未(スポ3=明星学園)
F#37 内山未悠(社3=愛知・桜花学園)
コメント

F長谷川玲子(社4=福井・足羽)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

ずっとリードしていたんですけど、最初の方は今にも(相手に)巻き返されそうな感じで全然勝っている気がしませんでした。途中でディフェンス粘って、みんなでブレイクを出せてワセダのリズムにできたので、良かったと思います。

――きょねんは専大に1勝1敗でした。苦手意識はありますか

(専大は)結構勢いがあって、特にことしは接戦とかにも勝って粘り強いチームなので、油断しないで受け身にならないで、ワセダのバスケを徹底しようという話になりました。

――長谷川さんは久々の出場となりました

出たらしっかり走って流れをつくることは頑張ろうと思っていました。きょうはディフェンスからブレイクをつくれて良かったです。あと、ファウルが混んでいたところで自分もファウルをしてしまったので、そこは状況判断とかして注意したいと思いました。

――前半はベンチで見ていていかがでしたか

ブレイクが少なかったのと、相手の3番(渡部友里奈、専大)がシュートをたくさん打ってきたのですがそこをアジャストできませんでした。

――後半は何を意識して入りましたか

走ることと、コートの中で声を出すことです。きょうは明るく笑顔でできていたので、そこをもっと盛り上げてやりました。

――あすに向けて一言お願いします

油断せずにきょうできなかったことを徹底して1ピリの出だしからワセダのバスケットができるようにみんなで頑張ります。

F細貝野乃花(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

相手がゾーンとマンツーを切り替えて使ってくるとはなっていて、ここ何週間か自分たちのオフェンスもできていなくて自分たちでリズムが崩れてというのがあって、チームが下降気味だったと思うんですけど、きょうが良かったと聞かれると全体的にはあまり良くなかったかなという感じです。

――良くなかった点は具体的にはどこでしょうか

いつもコンスタントに80点くらい取れていたら自分たちのバスケができているかなとは思うんですけど、どのクオーターも十何点くらいだと思うので、やっぱり20点台に点数を乗っけないと自分たちのバスケットできないし、最近ブレイクが少ないかなとも思っていたので、走れているところは走れているんですけど得点につながっていないところとか、リーグ戦も9月からやっている分相手もアジャストしてきているとは思うんですけど、そこはいかに自分たちのバスケットできるかというところが課題かなと思います。

――専大は昨年のリーグ戦で1勝1敗の相手ですが

個人的には自分のところについてきていたので中が空いたりとかの場面が多かったと思うんですけど、結構後半の方は相手も諦めモードじゃないですけどノーマークのスリーとかジャンプシュートがあったんですけど自分たちのリズムではなくて決め切ることができなかったので、ノーマークのシュートは百発百中にしなければいけないしメンタルの問題だと思うのでそこは強気で頑張りたいなと思います。

――ご自身のプレーはいかがですか

きょうはあまりシュートタッチが良くなくて試合中に修正できたらよかったなというのと、良いタイミングでもらえている時とそうでない時で自分のリズムも変わってくるし、打とうというタイミングで打てないと自分自身もフラストレーションがたまってしまうので、自分の気持ちを切らさず頑張らなければいけないと思うのと、自分のやってきたことを信じて頑張りたいと思います。

――あしたへの意気込みをお願いします

あしたは何が何でもシュートを決めきります(笑)!

C中村美羽(社3=千葉・昭和学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半にセットからになってしまって流れが重くなってしまっていたので、後半3ピリに走って流れを作れたのがきょうこの大差で勝てた要因かなと思います。

――昨年度1敗している専修大が相手ということで、何か特別な意識はありましたか

私はきょねん怪我で全試合出ることができなくて、その時の気持ちの方が大きいんですけど、みんなもその1敗したという悔しい気持ちを持ってできたと思います。

――相手がゾーンディフェンスだったこともあって比較的インサイドが厳しかったのでは

穴があるので、練習中にそこを倉石さんが指摘してくださっていたので、練習どおりにできました。

――相手の身長がそこまで大きくない中でもリバウンドに苦戦してしまった原因は

やっぱり当てきれていなくて飛び込まれてしまうことが多いので、リーグ戦始まってからずっと課題なんです。当ててからボールに飛びつくのをもう少し練習していかなければなと思います。

――外からのシュート主体で点数を取っていくのは作戦どおりでしたか

やっぱりゾーンで相手が動くからシューターのところが空くので、そこで決めきるのはシューターの力量で、すごいなと思います。

――高田選手(静、スポ4=山形市立商)との良い形の連携を何本か見せていましたが

高田さんのパスが本当にドンピシャでピンポイントの場所に来るので、決め切るだけなのでほとんど高田さんの得点です(笑)。

――あしたへの意気込みをお願いします

最終クオーターは専大の主力が休んでいたと思うんですけど、あしたに向けて絶対気持ちを切り替えてやって来ると思うので、きょうの勝ちは置いといてあしたは最初からきょうみたいに走って先手を取っていけたらと思います。