大学日本一を懸けた戦いが仙台の地で幕を開けた。きょうは関学大との一戦に臨んだ。第2クオーター(Q)序盤まではリードを許す展開となったが、センター陣を中心に巻き返し、後半は早大ペースに持ち込んだ。最終的には4年生が全員出場し、85-72で順当に初戦を突破した。
第1Q、開始早々に先制点を奪われてしまう。早大はG高田静(スポ3=山形市立商)のアウトサイドシュートやC今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)のゴール下などで少し点差をつけるが、ほっとしたのもつかの間、徐々に点差を詰められる。ファウルもかさみ、相手の流れのまま20-23で第1Qが終了した。続く第2Q、相手にオフェンスリバウンドを取られてシュートを決められると、早大がすかさずタイムアウト。「しっかり一本ずつ取っていこうと話した」とC中田珠未(スポ3=東京・明星学園)が語るように、今仲がミドルポストで落ち着いた1本を決めると、流れが早大に傾きだす。中田やG砂川夏輝(教4=沖縄・西原)がディフェンスで踏ん張りを見せ、C田中真美子(スポ3=東京成徳大)と今仲の息の合ったパスからの得点などで同点に追いつく。さらに早大の攻撃は止まらず、中田が2本のバスケットボールを含めゴール下で得点を量産。ディフェンスでもG岩田千夏子(社2=岡山・明誠学院)のパスカットなど全員が良い動きをみせ、43-35とリードを奪い返して前半を終えた。
苦しい時間にしっかり得点した今仲
第3Q、立て続けに早大のファウルが3つかさむ。しかし砂川がスリーポイントやゴール下のシュートを決め4年生の意地を見せる。その後もこの日絶好調の中田の力強いプレーや今仲、田中の安定したゴール下で得点を重ねるが、相手がスリーポイントやフリースローを中心にくらいつき、なかなか点差が開かず65-56で第3Qが終了する。最終Qのはじめ、F細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ)がパスカットや持ち前のスリーポイントをみせる。オフェンスリバウンドを取られたり、ファウルを取られる部分も見受けられたが、田中のゴール下などで得点を重ねた。C小島由希子主将(教4=岩手・一関学院)やC林靖子副将(社4=福井・足羽)、G崎上あやね(スポ4=東京・早実)もコートに立ち、4年生全員が出場して初戦を無事勝ち抜いた。
きょう大活躍の中田
「オフェンスリバウンドを取られたりピックアップが遅かったというのはこれから対戦していくチームの特徴でもあるので修正したい」と林副将が語るように、きょう見えた課題を修正しあさって以降も勝ち進んでくれるだろう。
(記事 阿部かれん、写真 下長根沙羅)
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第69回全日本大学選手権 11月28日(vs関学大) | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
20 | 23 | 22 | 20 | 85 |
関学大 | 23 | 12 | 21 | 16 | 72 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#2 砂川夏輝(教4=沖縄・西原) | |||||
コメント
C林靖子副将(社4=福井・足羽)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
最初リードされていて自分たちの出だしがあまりうまくいかない試合だったんですけど、後半は試合の中で立て直すことができたのでそこは良かったと思います。でもやっぱり課題も出て、ボックスアウトでオフェンスリバウンド取られたりとかピックアップが遅かったっていうのは、これから対戦していくチームの特徴でもあるのでしっかり修正したいです。
――初戦ということで緊張はありましたか
チームの雰囲気自体はそんなに緊張してて硬いっていう感じではなかったので、雰囲気の面では大丈夫だったかなと思います。
――関西のチームということでやりづらさはありましたか
関東には無いチームで、リズムが違ったりっていうのはあったので、ミーティングをしたりビデオを見たり備えてきた部分はあったんですけど、実際戦ってみて違うというのはありました。
――今までリバウンドと出だしの部分が課題ということでしたが、そこの部分に関しては
その2つはきょうはまだまだだなというふうに思っていて、出だしのところは課題としても取り組んできたんですけど。初戦ということもあったのかもしれないですけど、自分たちが思ったようにできなかったというのはあります。リバウンドなところは、オフェンスリバウンドに相手も入ってくるし、強いっていうのは徹底して分かっていたんですけど、そこの部分は課題かなと思います。
――ケガからの復帰戦でしたね
(試合に出たのは)少ない時間だったんですけど、ちゃんと相手がやってくることだとかを踏まえてディフェンスできたりっていう部分はあったので、もし次も出る機会があれば、自分の役割を果たしたいなと思います。
――連戦が続きますが意気込みをお願いします
明日は空いて、そこからずっと(試合が)続いていくんですけど、疲れも溜まっていく中でもっと1人1人が自分の役割を果たすっていうところがベンチメンバーが出るっていうことにもつながっていくと思いますし、声を出していけば雰囲気とかで乗り越えられる部分もあると思うので、チーム全員が一つになって役割を全うして、勝ち進んでいきたいと思います。
C中田珠未(スポ2=東京・明星学園)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
この間のリーグとは違ってインカレはトーナメント戦なので、そこの部分ではしっかり勝ち切れたというのは良かったなと思います。
――2ピリオドのタイムアウト後にワセダの流れになったと思うんですけど、どのような指示がありましたか
試合中に自分たちのミスが続いてしまって、自分たちはミスをしているのに相手には点を取られてしまって、守れないのに自分たちのシュートも入らなくて、どんどん相手に流れがいってしまったので、そこはミスをしないというのと、慌てたりしたところがあったので、しっかり一本ずつとっていこうという話でした。
――きょうはセンターの方の活躍が目立ちましたが、インサイドはいかがでしたか
たぶん関西の方に大きなセンターがあまりいないので、きょう対戦した人も毎回得点取ったりとかしてたんですけど、逆に今回は相手が小さいミスマッチだったので、もっとダブルチームくるかなとか想定していたんですけど、中に対するディフェンスを集中して守ってくるという感じもなかったので、ワセダの方が大きいというのもあるんですけど、自分たちがやりたいことをしっかりできたので、その分しっかり点が取れたかなと思います。
――リバウンドがずっと課題だとおっしゃっていましたが、リバウンドはいかがでしたか
きょうの相手の人がオフェンスリバウンドを1試合に5本くらいは取る選手で、それはわかっていたんですけど、やっぱり相手の人もそれにすごいこだわっているから、相手のチームがシュートを打った瞬間の入りというのが本当に速くて、わかっているのに遅れて相手にリバウンドを取られるというのが何本かあったので、そこはこれからの試合で上に行けば行くほど大事になってくると思うので、しっかり修正していきたいです。
――最初にミスが結構あったとおっしゃっていましたが、初戦で緊張などはありましたか
自分は少し緊張しました(笑)。他の人はわからないですけど、自分はやっぱり最初緊張してしまって、ゴール下を1本目落としてどうしようって思ったんですけど、そのときに今仲さんとかが結構ターンシュートをたくさん決めてくれて、それを見て気持ち的には大丈夫って思えたので、後半は自分の得意なプレーを結構出せたので良かったです。
――最後にあさって以降の意気込みをお願いします
目指しているのは日本一で優勝なんですけど、最初にも言ったように、トーナメント戦なので目の前の相手ごとにしっかりアジャストをして、自分たちのやりたいことをやってひとつずつ勝ち上がっていきたいです。