拓大に連勝、ヤマ場の次戦へ弾みをつける

女子バスケットボール

 混戦を極める関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)。早大は、拓大との2戦目に臨んだ。試合は昨日と同様にシーソーゲームが繰り広げられ、手に汗握る展開が続く。そんな中勝負を分けたのはディフェンスだ。苦しい時間帯に全員で足を動かし、パスカットからの速攻を多く展開した早大が、貴重な勝ち点を手に入れた。

 G高田静(スポ3=山形市立商)のドライブインで先制するが、すぐさま得点を返されてしまう。得点差はなかなか広がらない展開が続くが、昨日と異なった点は、相手Cの守り方だ。マークするC中田珠未(スポ2=東京・明星学園)を始めとするインサイド陣のみならず、アウトサイドからもプレッシャーをかけることで、相手Cへのパスを容易に通させなかった。さらに、「極力ローポストに入れないようにした」と中田が話すように、相手Cをペイントエリアに侵入させないように体を張ったことが功を奏したと言えるだろう。オフェンス面では、C今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)のシュートが確率良く決まり、30-30の同点で試合を折り返した。

先制点を挙げた高田

 後半に輝きを見せたのは、F澁谷咲月(スポ2=大阪薫英女学院)だ。相手にリードを許している時間帯に効果的な働きをした。スリーポイントを2本沈めて一気に点差を縮めると、ディフェンスでも体を張り、粘り強さを示す。結果的には4つファウルを取られてしまったが、「ベンチメンバーのおかげで心強く戦える」と中田が話すように、苦しい時にこそ本領を発揮した澁谷の貢献度は非常に高かった。その後もC田中真美子(スポ3=東京成徳大)の得点などで逃げきり、65-60で拓大相手に2連勝をおさめた。

昨日から好調の澁谷

 今回のリーグ戦は非常に拮抗(きっこう)しているため、昨日、きょうと勝ちきったことは非常に大きい意味を持つ。しかし、真のヤマ場は来週に控える東京医療保健大との連戦だ。関東大学女子選手権では勝利しているが、春と比べてチームとしての完成度が上がっているこの時期、戦い方はまた変わってくるだろう。因縁の相手との戦いを前に、なお一層気を引き締めるべき時が、まさしく今だ。優勝に向けて、負けられない戦いが始まろうとしている。

(記事、写真 下長根沙羅)

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第67回関東大学女子リーグ戦 10月8日(vs拓大)
  1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

11 19 21 14 65
拓大 19 11 19 11 60
◇早大スターティングメンバー◇

F#10 萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園)
C#  24  今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)
C#  14  田中真美子(スポ3=東京成徳大)
G#  21 高田静(スポ3=山形市立商)
F#5   細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)

コメント

C中田珠未(スポ2=東京・明星学園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

結構今他のチームと勝ち星が並んでいて、その中でしっかり勝ちきれたのは結果的には良かったのと、改善するところはたくさんあるんですけど、昨日の自分たちがうまく表現できなかったところ自体は、ミーティングでした通り、トランジションを多くするとか、そういうところは表現できたので良かったです。

――改善すべき点とは具体的には何でしょうか

ディフェンスの厚みっていうのを頑張ろうって言ってたんですけど、あとリバウンドと。昨日後半の4ピリの時にオフェンスリバウンドで結構つなげたから勝てたっていうのがあるので、それを一試合通してやるっていうのと、ボックスアウトを徹底するっていうとです。ヤシンさん(ローヤシン、拓大)のところがすごく大きいので、飛び込みリバウンドっていうのはきょう結構少なかったかなって思います。

――きょうは昨日よりもヤシン選手に入るパス自体が少なくなったと思いますが、マークされていていかがでしたか

外回りの人が、すごくプレッシャーをかけてくれると、外回りがドライブに意識が変わるのでそこが多分一番大きかったのと、昨日もですけど極力ローポストに入れないようにして、外側でプレスをするように意識していました。

――きょうも相手のプレスがきつかったと思いますが

2週間間が空いたんで、しっかりチーム内でもそこのところを相手役が表現してやってくれてたんですけど、結構余裕持ってできてるときはちゃんと(ボールを)運べるけど、ちょっと慌ててしまった時にトラップにかかってしまってたんで、しっかり予測して気持ちの上でも勝っていけたら良かったなって思います。

――きょうのオフェンス面を振り返ってください

自分自身は、シュートが昨日もきょうもあまり入らなかったので、しっかりディフェンスで貢献しようって思ってて、そこは表現できたので良かったと思います。チームとしては、昨日に比べたら速攻とかも出せたし良かったんですけど、やっぱり相手がゾーンだと、フリーランスで攻めるのがワセダの良さだと思ってるんですけど、そこがうまく表現できなくて。点数としては80点までいかなかったのは、オフェンスの改善がもう少し必要かなと思います。

――来週はいよいよ東京医療保健大との対戦になりますが対策などは

外国人のパスがすごく上手なので、ドライブでしっかり切ってきて、そこにセンターがしっかり合わせてっていうのが医療の一番の持ち味だと思うし、すごい徹底してやってくると思うのでそこをいかに守るかっていうのと、体が相手は強いので。きょうとは違って、高さの強さっていうよりは、横の強さっていうかしっかりフィジカル面が強いので、そこで体幹とかワセダらしい走るバスケができたらちゃんと勝ちゲームができると思います。

――改めて来週への意気込みをお願いします

きょうもしっかり全員で戦えたので、選手によって調子が良いとか悪いとか色々あるんですけど、そういう時こそベンチのメンバーが、きょうも同期の澁谷(咲月、スポ2=大阪薫英女学院)が大事な時に連続で決めてくれたので、そういうことがあるから、だめな時でも心強く戦えるので、自分のやるべきことが見えてくるので、ワセダの良さが出ればしっかり勝ちはついてくるかなと思います。