日体大に快勝!リーグ戦白星発進

女子バスケットボール

 ついに関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)が開幕した。大型Cを擁する拓大や白鷗大、抜群の攻撃力を誇る東京医療保健大など実力校ぞろいの関東で、早大は4連覇を目指して戦うことになる。初戦の相手は今季1部に昇格した日体大だ。「出だしから自分たちのバスケットができた」とG崎上あやね(スポ4=東京・早実)が語るように、試合は得意のディフェンスからリズムをつくり95-45と快勝。相手に反撃の隙を与えることなく開幕戦を白星で飾った。

 第1クオーター(Q)、まずはF細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)が得意のスリーポイントを連続で沈める。美しい弧を描く得意のアウトサイドでチームを勢いづけた。また最後のリーグ戦となるC今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)もリバウンドや高さを生かしたシュートを見せ、最上級生としてチームを引っ張った。続く第2Q序盤、相手にオールコートディフェンスを仕掛けられ攻めあぐねてしまう。しかし、F内山未悠(社2=愛知・桜花学園)やF澁谷咲月(スポ2=大阪薫英女学院)の1対1から再び流れを取り戻していく。C小島由希子主将(教4=岩手・一関学院)のロングツーも決まり、41-19で前半を折り返した。

得意のスリーポイントを打つ細貝

 第3Q、早大自慢のインサイド陣が躍動した。C田中真美子(スポ3=東京成徳大)、C中田珠未(スポ2=東京・明星学園)がゴール下でも当たり負けしないフィジカルの強さを見せ、リバウンドやゴール下のシュートで着実に点差を離していく。ユニバーシアードという大舞台を経験した両選手が、一回り成長した頼もしいプレーを見せた。第4Qも勢いは止まらず、G岩田千夏子(社2=岡山・明誠学院)の献身的なプレーや、G船生晴香(スポ1=新潟・開志国際)のスリーポイントで相手を寄せ付けない。ディフェンスでも声を掛け合いしっかり守りきり、終わってみれば95-45と大差がついた。

ゴール下で強さを見せた中田

 夏の間に強化したというリバウンドとチームとして守るディフェンスが功を奏し、幸先のいいスタートを切った早大。リーグ戦での目標は「一戦必勝」。10月22日の最終戦まで長丁場となるが、4連覇を達成するには1つ1つの試合に着実に勝利していくことが求められる。あすも日体大との対戦となるが、内山が「あすまた気持ちをリセットする」と語るように、同じ対戦相手でもきょうの試合からいかに切り替えるかが勝負のカギとなるだろう。あすの戦いからも目が離せない。

(記事 下長根沙羅、写真 秋間勇人、森田和磨)

第67回関東大学女子リーグ戦 9月2日(vs日体大)
  1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

27 14 31 23 95
日体大 12 17 45
◇早大スターティングメンバー◇
C#  24  今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女子学院)
C#  14  田中真美子(スポ3=東京成徳大)
G#  21 高田静(スポ3=山形市立商)
F# 23 澁谷咲月(スポ2=大阪薫英女学院)
F# 5   細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
コメント

G崎上あやね(スポ4=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

初戦だったので、大体どの試合も固くなっちゃうかなって思ってたんですけど、自分たちのバスケットを出だしからするっていうのがすごくできていて、細かい部分はできていないところだったり課題もあったんですけど、ディフェンスで守り切るところだったりブレイクで走るとかチームの目標としているところができていたのがすごく良かったと思いました。

――お話にもありましたが、初戦ということで何を意識して試合に入られましたか

まずチームとしても一戦必勝という目標を掲げていて、目先のことじゃなくてまず1個1個の試合をワセダらしく戦うということを意識しています。

――夏の間に強化したことを教えてください

なかなかユニバだったりケガ人だったりで人数が揃わない中で、出てる5人が夏合宿だったり、実業団と試合をしていく中で、チームワークだったりチームで徹底することをその都度その都度つくっていくじゃないけど対応していって、でもなかなか勝てない時もあって。リーグが始まる前にミーティングをしたんですけど、やっぱり自分たちは日本一という目標を掲げているので、そこへの基準が大事だねという話が出て。日本一になるために必要になることだったりコミュニケーションの部分も、指摘の声だったり要求の声だったり一基準という方向でやることにシフトしました。相手どうこうというよりは、日本一になるために1戦1戦やっています。夏もそういう風に修正していきました。

――95-45と50点差がついたことに関してはいかがですか

1クオーターに何点取って何点抑えるというのはチームで決めていたんですけど、相手どうこう点差どうこうというより自分たちがやるべきことができていたかできていなかったかということがきょう反省するポイントだと思うので。相手の縦につなぐパスだったり、ジャンプシュートに対応できていなかったと思うので、明日はそこを修正したいなとチームで話していました。

――オフェンスでは高さを生かしたプレーが見られました

やっぱりインサイドが起点なので、中のところで攻められたのは良かったと思います。でももうちょっとミスマッチのところだったり、ドライブした後の3カ所の合わせを意識しているんですけど、そこの部分の徹底だったりがちょっと無かったのが改善点です。でもやっぱりブレイクのところで何本か走れていたのは良かったなって思いました。

――ディフェンスが機能して速攻につなげられていましたがファウルを取られてしまう場面も見られました

ファウルのところは課題としてやっていて、手のところで(審判に笛を)吹かれてしまうことが多くて。足で守るということをチームでも意識してやっているんですけど、やっぱり審判によっても吹く基準が違うのでその場その場の対応をしなきゃいけないと思ってます。あともうちょっとポジション移動を早くして、やられないという意識を持てばファウルは取られないと思うので。まだ甘さがあると思うので、そこは明日から修正していきたいと思います。

――このリーグ戦を通じての目標を教えてください

個人的な目標は、最後のリーグ戦ということで、やっぱり4年生ということで自分は最後までベンチで声を出し続けて元気にチームを盛り上げて。良いときも悪いときもチームの状況を伝えたり、暗い雰囲気にならないように自分が雰囲気づくりを心がけているのでそこは絶対に自分は徹底しています。チームとしては、本当に一戦必勝で、目の前の試合に勝つというのを頑張ります。

F澁谷咲月(スポ2=大阪薫英女学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

チームとして全体は戦えたと思うんですけど、細かいところのプレーとかを見たら出来ていないところもあったので、それはチームとして反省をしっかりしてから明日に臨みたいと思います。でも全体的に走れていたと思うのでよかったと思います。

――ディフェンスが良かったと思いますが

結構積極的に仕掛けにいったりチームとして厚みをもって守るということがワセダの目標であり徹底しているところなのでそれはできたかなと思います。

――結果的に大差での勝利でしたが

大差はついたんですけど、もう少し得点を抑えられたのかなと思うので明日はもっと大差をつけられるように頑張りたいと思います。

――キャプテンを務めたU19のW杯はいかがでしたか

下級生ばっかりで助けてもらって自分としては結構いい経験になりました。世界のプレーのレベルを肌で感じることができてよかったので、ワセダに帰ってもつなげたいと思います。

――他の国と比べ劣っていると感じた部分はありましたか

粘り強さ、勝負に対してのこだわりが準決勝と3位決定戦でアメリカとカナダとやった時に気持ちの部分がプレーにつながっていてそこの部分で上回られて負けたのでそこが劣っていたと思います。

――夏の間に強化した部分はどこですか

チームとしてディフェンスとリバウンドの部分をこだわってやってきて、チームとして守るチームディフェンスは強化できたかなと思います。

――リーグ戦への意気込みをお願いします

自分のやるべきことをチーム全員でしっかりやって、勝って優勝したいと思います。

F内山未悠(社2=愛知・桜花学園)

――きょうの試合を振り返って

きょうは結構出だしを大事にしていて、リーグ戦を通しての出だしというのもあるし、やっぱり一試合を通しての出だしというのは大事にしているので、1Qでいいスタートを切れた部分は良かったんですけど、終盤では相手のジャンプシュートを許してしまったりしたので、40分間継続できなかったという反省はあります。

――個人的には活躍が目立ったと思いますが、自身のプレーの点数は

点数をつけるとしたら65点くらいですかね。オフェンスよりもディフェンスが自分とかは大事なんですけど、そのディフェンスでシュートは決められなかったかもしれないけど、それまでのプロセスとしてついていけなかったりとか、もっとポジション取りっていう所では沢山課題が見つかったので、明日も相手は同じなのでそこは修正していきたいなと思います。

――このリーグ戦の中で自分はどんな役割だと思っていますか

自分の役割は、交代でシックスマンとして出るんですけど、そこで流れを変えたり、チームを活気づけるために控えの人は出ると思うので、派手なプレーをしたり、点をたくさん決めるっていうよりも、チームが頑張れるような、声とかルーズボールだったり、泥臭い所で頑張るべきポジションだと思います。

――今日はベンチの雰囲気もとても良かった印象でした

そうですね。ベンチとコートの内外のつながりというか、関わりは大事にしていて、タイムアウトでベンチに戻ってくる時もそうだし、スタートが最初に出ている時には、ベンチメンバーがすごい声をかけているから、次交代してスタートがベンチになった時に、きょうは最後サブの人も出ていたんですけど、その時にもスタートやシックスマンのみんながサポートできるという相互のつながりはとても意識しているので良かったと思います。

――夏の間はどんな事をしてきましたか

夏はユニバで2人いなかったりとか、メンバーが揃っていない状況だったんですけど、合宿やいろんな練習試合を通して、夏の間はあんまりいい状態には無くて、結構ミーティングを重ねたりして、いるメンバーでどう戦っていくかをもがいてもがいて最近上がってきたかなと思うので、夏は正直チームとしては苦しい状況だったんですけど、それをいるメンバーでしっかり乗り越えて、いなかったメンバーも帰ってきてチームがしっかりまとまったなって感じです。

――あす以降のリーグ戦に向けて

リーグ戦は1戦も落としちゃいけない戦いだと思うので、きょう勝ったかもしれないけど、明日また気持ちをリセットして、個人としてもチームとしても一戦必勝っていうのを掲げて確実にひとつひとつ勝って行きたいなと思います。