手痛い一敗、全勝ついにストップ

女子バスケットボール

ここまでリーグ戦10連勝中、怒涛の勢いが留まることを知らない早大、残り僅かとなったリーグ戦だが、この日は強豪、東京医療保健大との1戦を迎えた。序盤こそハードなディフェンスからの速攻を中心にリードを奪う展開となったが、相手がインサイドにボールを集め出し確実に点差を縮めて流れを掴むと、決定的な局面でビッグプレーを連発され最後は力負け、ついに今リーグ戦初黒星を喫した。

実力の拮抗した相手だけに、こう着した試合が予想されたが、第1クオーター(Q)は早大が足を使ったディフェンスで相手のターンオーバーを何本も誘い、奪ったボールを確実に速攻で得点に結びつけていく。第2Q開始直後には、G田村未来主将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)のスリーポイントで早くも点差を10点に広げる。しかしこのQ中盤以降、早大の得点がパタッと止まってしまう。ディフェンスは踏ん張りをみせていたものの、3点差まで点差を詰められて前半を終えた。

ドライブで相手のディフェンスを崩す高田

後半開始直後、この悪い流れを断ち切ろうかと、ベンチからも大きな声援が送られる。早大はC田中真美子(スポ2=東京聖徳大)のインサイドからの得点を中心に粘るものの、試合後に田村が「決められるシュートを決めきれなかった」と振り返ったように、欲しい所で1本が出ない。そんな中ついに第3Q残り5分、相手の逆転のスリーポイントがリングに吸い込まれる。その後は激しい接触プレーが見られるお互い1歩も譲らぬ展開となり、田村のスリーポイントや、F加藤臨(スポ4=山形市立商)のゴール下でのプレーなど、最上級生が大事な場面で活躍をみせたものの、終盤に相手はバスケットカウントやスリーポイントを連続で沈め一気にリードを広げられ、最終スコア67-79で敗れた。

チーム最高得点をあげた田村主将

春のリーグ戦では勝利を収めている相手だけに、両チームの実力に差はなかった。しかしこの試合で勝敗を分けたのは、間違いなく大事な局面での1本を決めきれたかそうでなかったかという部分だろう。3年連続の女王を目指す早大の残り試合は強豪ばかりの茨の道である。きょうの悔しさをバネに、あした、そして来週とコートの上で躍動する早大の姿に期待したい。

(記事 鈴木直人、写真 加藤佑紀乃)

第66回関東大学女子リーグ戦 10月15日(vs東京医療保健大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

26 10 16 15 67
東京医療保健大 19 14 21 25 79
◇早大スターティングメンバー◇
G#22 田村未来(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)
F#7  加藤臨(スポ4=山形市立商)
G#17 中村和泉(社4=山口・慶進)
C#24 今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)
C#14 田中真美子(スポ2=東京成徳大)
◇主なスコアリーダー◇
得点  田村未来:17得点
リバウンド  田中真美子:7リバウンド
アシスト  田村未来、中村和泉:1アシスト

G田村未来主将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)

――きょうは強豪、東京医療保健大との対戦でしたが、試合前にどんなお話がありましたか。

医療はセットのチームなんで、毎年しっかりそこにアジャストしてセットを守るってことをやってきたんですけど、ことしの医療はセットというよりも自由にその場その場で対応してくるオフェンスだったので、いつも通りいかないということはみんな分かっていたんですけど、試合の中での対応力が向こうより低くて、そこが最後の勝敗を分けたかなと思います。

――滑り出しは非常に好調に見えましたが、途中からリズムを失ってしまった要因は何ですか。

やっぱり、自分たちが決められるシュートを決めきれないとか、ディフェンスもファウルトラブルで主力のメンバーが長い時間出られなくて、流れが悪い状態を持ち越してしまったとか、そういう、相手がどうこうというよりも自分たちの中に問題があったかなと思います。

――今リーグ戦初黒星となったことについては

やっぱり全勝優勝を狙っていたので本当に悔しいんですけど、明日医療に点数を開けて勝って、この悔しさを晴らせるように頑張りたいです。