堅守強攻で相手を寄せ付けない

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)第5戦、対するは専大。きょねん、リーグ戦で主力を欠いていたとはいえ1敗を許した相手だ。「流れに乗って勢いづいたら怖い、先手を打って早大の流れを作りたい。」と試合前にチームで共有したとC中田珠未(スポ1=明星学園)は言う。共有した通り早大は頭から流れをものにし第1クオーター(Q)で点差を大きく開く。ディフェンスでは24秒守りきることが多く力を見せつけ77−62で勝利した。

 第1Q、速攻でF加藤臨(スポ4=山形市立商)が得点し流れをつかむも、F萩尾千尋(スポ3=愛知・桜花学園)がアクシデントで足を痛め開始早々に主力を一人欠く。しかし早大の選手層は厚く、落ち着いて得点を重ねる。強気な攻めで相手の守備を切り崩すG中村和泉(社4=山口・慶進)の鋭いドライブでコートの片側に相手を集中させ、それによりフリーになったC今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)に加藤を経由した連携パスで流れるようなプレイで得点を決める。だが強気なのはオフェンスだけではない。早大の堅守を前に専大はトラベリングなどミスが続出、スクリーンアウトもしっかり行いリバウンドを制する。開始から5分、連続で3ポイントを沈められるも、早大の堅守により専大の得点は凍りつく。反して早大は個人の特徴を生かしたプレイ、C中村美羽(社1=千葉・昭和学院)の得意の0度からの中距離シュート、中田のゴール下やドライブでのステップインなど得点を重ねる。続く第2Q、開始早々相手から24秒バイオレーションを取り早大の流れを作ろうとするが、リバウンドを思うように取れず、相手に連続得点を許してしまう。しかしC今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)の3ポイントを皮切りに早大の攻めに火がつく。開始から5分には、G高田静(スポ2=山形市立商)の鋭いドライブで相手を置き去りに、その後もドライブで得点を奪いG高田のドリブル捌きを見せつけた。そのまま得点を重ね、41ー24で試合を折り返す。

鋭いドリブルで果敢に攻める中村

 早大の流れで終えた前半、後半の第3Qでもその勢いは止まらず先手を取る早大。専大の守備でスイッチが追いつかないほど展開の速いプレイで相手を圧倒する。開始3分、C田中真美子(スポ2=東京成徳大)が決めた速攻で早大の怒涛の攻めに我慢できなくなり、専大はタイムアウトを取る。それによりスリーポイントシュートを早々に沈められ流れをものにされる。その後も得点を許し、反対に早大がタイムアウトを取ることに。気合を入れ直した早大は堅守強攻でさらに専大を突き放す。残り2分、早大のスクリーンプレイでG田村未来主将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)からパスをもらった中田はポストから得点を奪取、第3Q終了まで両校の得点は動き、65ー42で最終Qに突入する。第4Q頭、早大はオフェンスリバウンドが取れず、シュートチャンスを失い専大のフリースローを与える。しかし田中の見事なリバウンドでその流れを払拭する。開始5分、得意のスリーポイントシュートを決めた田村はその後、ゴール下でタップシュートを決め早大に勢いをもたらす。しかしすぐさまドライブで連続得点を専大が奪う。残り2分には早大のチームファウルで4度もフリースローを与えるが、最後に勇猛果敢なリバウンドで中村が魅せ、77ー62で試合を終える。

高さを活かしゴール下で存在感を放つ中田

 きょねんの敗戦を感じさせることなく専大を打ち負かした早大。専大の攻めを5度も24秒守りきった早大の堅守。早大は守備でよくスイッチをするが、どの選手に付いても困らないようにどの大学を相手にしても対策を怠らない、彼女たちの強さを見ることができた。

(記事 鈴木直人、写真 加藤佑紀乃)

第66回関東大学女子リーグ戦 9月17日(vs専大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

21 20 24 12 77
専大 15 18 20 62
◇早大スターティングメンバー◇
G#22 田村未来主将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)
F#7 加藤臨(スポ4=山形市立商)
C#24 今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)
F#10 萩尾千尋(スポ3=愛知・桜花学園)
C#14 田中真美子(スポ2=東京成徳大)
◇主なスコアリーダー◇
得点  田中真美子:12得点
リバウンド  田中真美子:6リバウンド
アシスト  高田静:5アシスト
コメント

C中田珠未(スポ1=東京・明星学園)

――今日の試合を振り返ってみていかがですか

後半に出た時に連続でターンオーバーしてしまったのが自分的にも良くなかったし、第3Qで結構相手がリバウンドに飛び込んできたような流れで自分がミスしてしまったので、そういうのでバスケは流れが変わると思うのでそこが良くなかったと思います。

――きょねん専大に負けているのですが対戦してみて見つかった課題はありますか

きょねんの専大は勢いがあるから第1Qの頭でガツンとやるということが試合前のミーティングで共有されていて、その通りにできていたので良かったです。

――専大の対策はどのようにしていますか

専大に限らず個人やチームの特徴を各自ビデオなどで把握して、ミーティングで全員が相手の誰についてもこの相手はこっち側を得意としているということを覚えておくこともそうだし、ベンチから声出してコートの中からも外からも守るみたいな感じだと思います。

――自分の弱点をこれからどういう風に克服していきますか

Cは今日みたいなトラベリングが多くなってしまうのですが、普段の練習から意識的に監督がCの選手に声をかけてくださっているのですが、やっぱり試合でもてしまい練習でミスしてしまっていたら試合でもミスしてしまうんだと今日改めて実感したので、練習から意識してプレイしようと思います。それとプレイの幅を広げていきたいと思います。

――明日の試合への意気込みをお願いします

最初からガツンとやるのはもちろん、流れが悪かったわけではないけど相手にオフェンスリバウンド取られて点差が少しあったからいいけど、相手の流れになった時に勢いに乗ると専大は怖いので、流れに乗らせないっていうのも大事だし自分たちが何回かミスしちゃったっりして自分たちのプレイが出来なくなったりとか、シュートまで行ききれなくてミスで終わって何回も相手が連続で攻めちゃうってことがあったので、そういうのは無くしていかなくては専大だけではなくてもっと高いところで戦っていくことになるのでそういうところから意識してプレイしていきたいです。