関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)も4試合目。ここまで3連勝のワセダは、再び拓大と対戦した。前半の立ち上がりから相手の攻撃に苦しみ、リードを許してしまう。しかしG田村未来(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)のスリーポイントシュートなどでじわじわと差を縮める。第2クオーター(Q)で逆転するとそのまま一気に突き放し、前半を大きなリードで折り返した。しかし後半はディフェンスで苦戦し、再び相手にリードされる展開に。最後は持ち前の厚みのある攻撃で相手を追い詰め、結局63-56でこのシーソーゲームを制した。
立ち上がり、早大はG田村未来(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)がいきなりスリーポイントシュートを決め流れに乗ると思われたが、相手のセンターのポストプレーなどに苦しみ、失点を重ねてしまう。一時は5点のリードを許した早大。しかしC田中真美子(スポ1=東京成徳大)が好調をアピールし、得点を重ねる。ディフェンスリバウンドも安定感を見せ、粘り強いディフェンスで相手の勢いを弱める。第2Qでも、引き続き相手のセンターを徹底的にマークし、簡単にシュートを打たせない。3分には、田村が早くもこの試合3本目のスリーポイントシュートを鮮やかに沈め、逆転に成功する。その後も早大の勢いは止まらず、F加藤臨(スポ3=山形市立商)や田村のスリーポイントシュート、田中のポストプレーなどで点差を引き離す。結局35-27までリードを広げ、前半を折り返した。
この試合6本のスリーポイントシュートを決め、チームを勢いづけた田村
迎えた第3Q、ここまで好調だったディフェンスが崩れ始めた。高さとスピードのある相手の攻撃に苦戦している間に、わずか4分でその差をひっくり返されてしまう。その後田中のバスケットカウントやF関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)のシュートで応戦するも、なかなか逆転につながらない。きのうと同様接戦になり、チームの攻撃にアクセントを加えたい早大。最終Q3分を経過したところで、F萩尾千尋(スポ2=愛知・桜花学園)をコートに送り出す。その萩尾がいきなり、鮮やかなカットインからシュートを決め1点差とすると、田村がこの試合6本目のスリーポイントシュートを決め、ついに逆転する。その後のディフェンスは前半の好調を取り戻し、集中して守り切る。最後は、試合終了のブザーがとともに萩尾の手から放たれたスリーポイントシュートがゴールに吸い込まれ、63-56の壮絶なゲームを制した。
リバウンドやディフェンスでもチームに貢献した田中
「最後追い込まれたときは本来の力を最大限発揮できるが、どこか緩さが出てしまっている」(田村)。この試合でも最後まで諦めない気持ちを十分に発揮した早大。ここまで順調に4連勝…というわけには行っていない。次の相手は強豪・筑波大。春の関東大学女子選手権で延長戦の末負けた因縁の相手だ。試合開始のブザーから終了まで、早大らしいバスケットを展開することができるのか。完全優勝を目指す女王ワセダに、最初のヤマ場がやってくる。
(記事 橘高安津子、写真 中安咲里)
第65回関東大学女子リーグ戦 9月13日(vs拓大) | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
11 | 24 | 8 | 20 | 63 |
拓大 | 15 | 12 | 19 | 10 | 56 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#22 田村未来(スポ3=愛媛・聖カタリナ女) SG#31 酒井愛(社4=神奈川・金沢総合) F#18 関根彩乃(教4=千葉・昭和学院) F#7 加藤臨(スポ3=山形市立商) C#24 今仲杏奈(スポ2=大阪薫英女学院) |
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◇主なスコアリーダー◇ | |||||
得点 田村未来:18得点 リバウンド 田中真美子:10リバウンド アシスト 酒井愛:5アシスト |
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コメント
G田村未来(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)
――接戦でしたが、きょうの試合を振り返って
小さいところの積み重ねが自分たちはできてなくて、最後の最後になったら自分たちの力を最大限に発揮できるんですけど、どこかで緩い気持ちになってしまうのが反省です。もっと強い相手になると畳み掛けられてしまうので、そこをしっかり練習のときから見直して、リバウンドやルーズボールなど、泥臭いところをもっと徹底してやっていきたいと思いました。
――相手にリードされる展開の中で、どのような戦い方を意識されていましたか
ゾーンディフェンスに対する対応ができていなかったので、自分の中で焦ることもありました。でもみんなが焦ってるときに自分が落ち着かせないといけないっていう思いが強かったので、点差はあっても自分はわりと平常心でプレーできて、それをもっとチームに広めていけたらいいなと思いました。
――きょうも多くのスリーポイントシュートを決めていましたが、狙っていましたか
ゾーンディフェンスされたら外回りが空くので、スリーポイントを狙っていこうっていう思いはありました。でも後半からはマークされだして、思うようにシュートが打てなかったので、そこの対応をもっと早くすることがまだまだ課題だなと思いました。
――ディフェンスについては、どのように立て直していこうと思っていましたか
結構自分がセンターにヘルプに行くことが多いんですけど、そのときに外回りにいる自分のマークマンが飛び込んでくるのに対して、うまく対応できなくて。そこが前から自分の課題なんですけど、それをゲーム中に改善できなかったことが悔しくて…。もうちょっとディフェンスも1試合通してやりきれるように頑張りたいです。
――最後に次の試合に向けて意気込みをお願いします
筑波は藤岡さん(藤岡麻菜美、筑波大)という絶対的エースがいて、その人が起点になるバスケットをするので、藤岡さんに気持ちよくプレーさせないために、チーム全員で同じ意識を持ってディフェンスしたいです。あと、トーナメント(関東大学女子選手権)では延長戦の末負けてるので、気持ちの面で絶対負けないようにしたいです。向こうはユニバ(ユニバーシアード)の代表が2人いて、個の力はすごいんですけど、それに負けないくらいのチーム力で臨みたいと思います。
F萩尾千尋(スポ2=愛知・桜花学園)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
チームとしては結構苦しい時間帯が多くて、どっちに転ぶかわからない試合だったんですけど、勝ちたいっていう気持ちは多分強かったので、それで勝てたのかなと思います。
――途中交代での出場となりましたが、どのような意気込みで試合に臨まれましたか
正直言ってきょうはあの場面で出されるとは思っていなくて、すごい緊張したんですけど、チームも負けてたし、ベンチですごい勝ちたいって思ってたその気持ちをそのままきょうはコートに持って行けたのかなって思います。
――きょうの試合で課題はみつかりましたか
チームとしては、相手が大きかったっていうのもあるんですけど、リバウンドをほかの人にも結構飛び込んでとられていたので、そこが課題だよねっていう話はさっき出てました。
――最後に今後の試合に向けての意気込みをお願いします
拓大も結構他のチームに勝っていたチームで、勢いがあったチームでしたが、それを今週2つ落とさずに勝てたっていうのがすごい良かったので、勢いを次につなげて、どんな相手にもチャレンジャー精神で勝ちに行きたいと思います。