リーグ戦開幕。初戦は苦い敗戦に

女子バスケットボール

 関東大学女子バスケットボールリーグ戦が開幕した。「目標はもちろん優勝です」。萩原美樹子コーチ(平17二文卒=福島・橘)がそう語るように、リーグ優勝を狙うワセダであったが、白?大との初戦は苦い結果となった。試合開始直後から気迫溢れる相手のディフェンスに押し込まれる。第1クォーター(Q)は7―23、16点の大差をつけられ、劣勢からのスタートとなった。その後、反撃を試みるも序盤の点差を埋めることができず、66―78で苦い敗戦を喫した。

 前半はワセダの硬さが目立った。第1Q、エースのC丹羽裕美(スポ4=愛知・桜花学園)にボールを集めるが、相手にインサイドを固められ、なかなか持ち味を出すことができない。外角からのシュートで反撃を試みるもリングに嫌われ、攻撃の糸口を見失ってしまう。一方、相手はセンターを中心に分厚いオフェンスを展開し、ワセダは7―23と突き放される苦しい立ち上がりとなった。第2Qに入っても試合は相手のペースで進む。立ち上がりからイージーミスが続き、終始流れに乗ることができずに20―37で前半を折り返した。

 後半、ワセダは徐々に巻き返しを図る。丹羽が着実に得点を重ねると、G森仁美(スポ3=大阪薫英女学院)も相次いでスリーポイントシュートを決め、チームを活気づける。続く最終Qでは、F根岸夢(スポ1=東京成徳大高)のドライブシュートがファウルを誘い、2本のフリースローを確実に成功させるなど、随所に好プレーも見られ猛追を見せたが、前半の大きなビハインドを埋めることはできずに66―78で敗戦した。

 丹羽は「出来はよくなかったけど、後半はいい流れで出来た。次に繋がればいい。」と試合を振り返った。リーグ戦はまだまだ始まったばかり。この敗戦を糧にして、問題点を修正して次に生かすことが大切だ。技術面だけでなく、リーグ戦の独特な緊張感の中で雰囲気にのまれない精神面での強さもまだまだ必要である。今後、チームがどのように成長していくかに注目したい。
 

(記事 巖千咲、写真 梁瀬智帆)


第62回関東大学女子リーグ戦 対白鴎大
東京・代々木第二体育館

早大

66

8-25
12-14
20-16
26-23



78

白鴎大
【スターティングファイブ】
G 森  仁美(スポ3=大阪薫英女学院)
F 神崎 由香(スポ2=福岡・中村学園女)
F 本多 真実(スポ3=愛知・桜花学園)
C 傳田みのり(社4=神奈川・金沢総合)
C 丹羽 裕美(スポ4=愛知・桜花学園)

◆コメント

萩原美樹子コーチ(平17二文卒=福島・橘)
――リーグ戦ということでどのような目標を持ってのぞみましたか
チームとしての目標はもちろん優勝です。ヘッドコーチとしても、学生たちが優勝したいと言っているので、優勝するにふさわしいチームをつくっていってあげたいなと思っています。
――リーグ戦に向けて、主にどのような練習をしてきましたか
実業団相手に合宿をして、体の当たりや1対1を強くするというのを中心にやってきました。
――きょねんとことしでリーグ戦に懸ける想いは違いますか
きょねんインカレで優勝しているので、しっかり対策も立てられてきているし、周りの目というのも変わってきていて期待してみてくれているので、そういう意味ではきょねんよりもプレッシャーを感じるところがありますね。
――いまのチームの出来について
あまりよくないですね。夏合宿で取り組んできた体の強さがきょうはあまりみられなかったし、どちらかというと疲れが出てきているようにもみえました。そうはいってもこれからリーグ戦なので疲れている場合ではないですからね。
――きょうの試合を振り返って
出だしがすべてだったかなという感じがしますね。後半は点数では勝っていますが、出だしが23-7で、その点差を埋められなかったので。ことしのトーナメントで負けた試合もそうだったんですよね。そこは修正していきたいなと思っています。
――出だしで苦しみましたが、試合中はどのような指示を出されましたか
早めにタイムアウトをとって、ディフェンスからブレイクまでしっかり守ってそのあとでオフェンスにつなげるという指示を出したのですが、ちょっと硬かったですよね。少し緊張しているのかなという風にも見えたのですが、一試合目で緊張しているのは相手も同じなので。気持ちが少し受けに回ってしまっていたかなと感じたので、明日に向けてしっかり気持ちを整理して、戦う気持ちをつくってこいと伝えるつもりです。
――きょうの試合でよかったワセダの選手は
丹羽はそこそこ自分の仕事をしたかなと思います。相手のセンターにやられたケースもありましたが、ディフェンスではちゃんと起点になれていたので、それはよかったなと思います。
――相手チームの要注意人物は
白?のセンターがいい動きをしていたのですが、外の力もあるチームなので、あそこに集中するよりは、自分の相手にやられないように心掛けるのが大事だと思います。
――この点差で負けるというのは予想していましたか
実は少ししていましたね。私は合宿の間他の遠征に帯同していてあまり見られなかったので、負けることもあるかなと考えていたのですが、出だしが悪かった割にはだいぶ追いつきましたね。あす何とかひっくり返せればきょうの負けは帳消しになるので、学生の気持ちを切り替えさせていこうと思います。
――あすの試合への意気込みをお願いします
負けは予想していましたが、出だしであそこまで点差をつけられるというのは想定外だったので、学生が少し硬くなったときにどこでタイムアウトをとってどういう指示を出していくかというのはもう一度こんやビデオを観て考えて、あすは気持ちよく戦えるようにしていきたいと思います。

丹羽祐美(スポ4=愛知・桜花学園)
――きょうの試合はいかがでしたか
出来はよくなかったですけど、後半はいい流れで出来たので、次に繋がればいいなという試合でした。
――マッチアップの白鴎大の馬選手は
春のトーナメントでは一番やられた相手だったので意識してやっていました。練習では桂(葵、社2=愛知・桜花学園)といつもマッチアップしているんですけど、桂に勝てなかったら相手にも勝てないので、切磋琢磨しながら出来ました。
――初戦を終えて、チームの雰囲気はいかがですか
きのうはすごくいい練習が出来たんですけど、場所が変わると雰囲気に飲み込まれちゃって、いまいち上手くいかない部分があったので。自分たちが場所に慣れて、相手に慣れてくる後半からはよくできるんですけど、それじゃダメなので。
――リーグ戦に向けてチームとして取り組んできたことは
夏合宿で、実業団の方に相手をしてもらったんですけど、そのときに当たりがすごく強くてヨレヨレになってしまって。それで、自分たちと相手の違うところはなんだろうって考えて、相手にボールをあまり持たせてもらえないから、自分たちのプレーができないんじゃないかっていう意見がでて、そこを課題にすればいいんじゃないかっていうことでやっていました。きょうはそこができなかったので残念です。
――リーグ戦の目標は
チームとしてはもちろん優勝。個人としては学生最後のリーグ戦なので、悔いの残らない試合をしていきたいです。
――あすに向けてお願いします
12点差をつけて勝てば星の色がチャラになるので。でもそこばっかりを見るんじゃなくて、目の前のことをしっかりやって、最終的に12点差で勝てればと思います。