粘りのディフェンスで順大に連勝

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)第3週2日目。先日に続き順大と対戦した早大はこの日も相手のオールコートディフェンスにも慌てることなくF本多真実(スポ3=愛知・桜花学園)を中心に攻守において冷静な試合運びをみせ、相手の追撃を許すことなく86-63で勝利した。優勝を目指す上でもう負けることの出来ない早大にとって貴重な1勝になった。

 これまで課題だった試合の入りがこの日はスムーズに。開始直後にC丹羽裕美(スポ4=愛知・桜花学園)のバスケットカウントで得点すると、その後も本多から丹羽のホットラインを中心に次々と得点する。ディフェンスでも足を使った粘り強い守りで相手に簡単にシュートを打たせない。リバウンドを取ると一気に走り出し相手の隙をつく速攻で得点するなどして、相手を大きく突き放した早大は28-13で第1クォーター(Q)を終える。続く第2Qの序盤、相手のプレスに捕まり点差が縮まるが、それでも慌てることなくパスをつないでいきボールを運んでいくと高確率でミドルシュートを沈める。その後は相手の追撃を許すことなく45-32で前半を折り返した。

 第3Qに入って早大のオフェンスが止まってしまう。それまで入っていたミドルシュートが思うように入らない苦しい時間帯が続く。しかし、苦しい時こそディフェンスを頑張るのが早大のバスケットだ。丹羽がリバウンドや身体を張ったプレーで順大に得点を許さず、なんとか相手の猛攻を耐え、54-45で最終Qへ。第4Q、息を吹き返したオフェンスで一気に得点を離しにかかる。C桂葵(社2=愛知・桜花学園)が連続でゴール下シュートを沈めるとその後も着実に得点を重ね、最後は86-63で勝利した。

 長いリーグ戦を戦う上で1戦1戦確実に勝利を収めることが重要になってくる。既に2敗している早大は今後の試合でもう負けることは出来ない。全勝のチームがおらず混戦しているが、これから強豪校との対戦を控えるため、目の前の試合に勝利していくなかでチームとして成長していくことも必要だ。悲願のリーグ戦制覇に向けて1戦必勝で彼女たちの戦いは続く。

(記事 岩本剛志、写真 梁瀬智帆)


第62回関東大学女子リーグ戦

早大

86

28-13
17-19
9-13
32-18



63

順大
【スターティングファイブ】
G 森  仁美(スポ3=大阪薫英女学院)
F 神崎 由香(スポ2=福岡・中村学園女)
F 本多 真実(スポ3=愛知・桜花学園)
C 傳田みのり(社4=神奈川・金沢総合)
C 丹羽 裕美(スポ4=愛知・桜花学園)

◆コメント

藤生喜代美学生コーチ(スポ3=福井・足羽)
――きょうの試合を振り返ってどうでしたか
きのうよりは少しバタバタしちゃったと思いますけど、終盤に10点差ぐらいまで詰められたあとしっかりして処理できたのでそこは良かったと思います。
――きのうの試合で見つかって反省点を修正することは出来たと思いますか
きのうは相手にオフェンスリバウンドを取られていたのでそれは修正していこうということで、出だしは良かったんですけど追い上げられている時はやっぱりまだやられていましたね。
――オフェンスで点がなかなか入らない苦しい時間帯でもディフェンスですごく頑張れていた印象をうけたのですが
うまくいかない時にディフェンスも崩れると相手の思うつぼだと思うので、そこはみんなで気をつけていた所なのでそう写っていたならうまくいっていたのかなと思います。
――試合ごとにチームとして成長できていると思いますかそれは感じますね。
――来週に向けての意気込みをお願いします
また去年まではいなかったチームとの対戦なんですけど、相手がやりたいことをやらせずに自分たちがイニシアチをとってやっていければ良いかなと思います。

F本多真実(スポ3=愛知・桜花学園)
――順天堂大戦を振り返ってチーム状況はいかがでしたか
一週間、順天堂大学のゾーンアタックに対して練習をつんできました。その練習の成果を出すことができて良い試合ができたと思います。
――個人では思うようなプレーをすることはできましたか
自分が慌ててしまうとゾーンアタックを超えられないので、いつも以上に落ち着いた試合運びを意識するようにしました。
――相手チームのゾーンディフェンスに対してチームでどのような対策を練って挑みましたか
スローインを自分がするようにして、パスでボールを運ぶようにしました。
――国学院戦はどのような試合展開が予想されますか
比較的大きい選手が多いので、順天堂大戦のように慌しい展開というよりは落ち着いて一本取りに来るチームだと思います。ワセダと同じようなチームだと思うので走り勝ちたいと思います。
――来週の試合までの課題がありましたら教えてください
試合中のコミュニケーションや勢いに乗ったときにたたみかけられるようにすることが課題です。

F根岸夢(スポ1=東京聖徳大高)
――きょうの試合はいかがでしたか
きのうが全然ダメで、個人的にはダメだったんですけど、これから試合に出ることもあると思うので、いい流れは継続できるように、悪い時は流れを変えられるようになりたいなと思いました。
――リーグ戦には慣れましたか
まだ慣れていないです。
――見えてきた課題は
今は気持ちの面で負けている部分がすごく多くて、スタートのメンバーには、すごい気後れしているって言われるので、そこはしっかりしていきたいです。
――どのようなプレーでチームに貢献したいですか
自分はリバウンドで。ディフェンスリバウンドとか、みんな疲れてきちゃうところがあるので、そこで絡んでいけたらいいなと思います。
――来週に向けて
来週は国学院なので、プレスもリバウンドも強いと思うので、今週ダメだった部分を、自分は気持ちからしっかり改めていきたいです。

G本橋菜子(スポ1=東京・明星学園)
――きょうの試合を振り返って
順大のディフェンスに対して1週間練習してきたんですけど、(練習で)一緒にやっているチームが相手のディフェンスを一生懸命してくれたので、ボール運びとかも課題があったんですけど、よくできたかなと思います。
――きのうよりも苦しんでいる印象だったのですが、比べてみていかがですか
相手もきのう負けているのできょうは向かってくるなというふうに感じていて、でもそれに対して負けないようにとは言っていたんですけど、(相手が)当たってくるのに対してまだ踏ん張りきれていないところがあるなと思いました。
――来週対戦する国学大戦に向けて
けっこう勢いはあると思うので、また1週間相手の特徴を捉えてやれればいいなと思います。逃げないでやっていけたらいいと思います。