1部復帰への道 その4 8月30日 記念会堂

女子バスケットボール
 岩隈隆士×福島孝太対談

トランジションの速いワセダのバスケットを作り上げるガードとしての役割。チームのことを考え、盛り上げていく3年生としての役割。福島孝太岩隈隆士(ともにスポ3)は重要なこの2つを担う存在だ。同じ学部でプライベートでも仲がいいという2人に、自身のこと、互いのこと、そしてチームのことを語っていただいた。

――前期を振り返って、どうでしたか?
岩隈:
トーナメントと早慶戦でいい結果を残せなかった。僕としてはもっと、上級生としてチームを引っ張っていくことができればよかったかな、と思います。
福島:監督が今年変わってチームの方針も変わって、やりやすくなった部分もあるし、もっと深くやってかなきゃいけない部分もあるなっていうのが前期で見えました。やっぱり青学や慶応とやった時はビッグマン対策とかができてなくて、合宿を通してそういうところを練習してきたので、後期のリーグ戦からはビッグマンに対してどうプレーできるかっていうところですね。ただ2部なんであんまりデカイ選手がいないので、なんとか全勝で入れ替え戦に行って、勝ちたいなと思っています。

――お話にもでましたが、監督が変わって半年経ちました。どういう印象ですか?
岩隈:
徐々に監督の考えていることがわかってきて、監督も多分僕らがどういうプレイヤーかっていうのがわかってきて、そういう部分ではよくなっているけど、これが本当に合っていて、強くなっていっているのかっていうのはリーグ始まってみないと僕らにはわからない。監督とプレイヤーがしっかりまとまってはきていると思います。
福島:去年と違って試合に出るメンバーが固定されていないので、チャンスがあるっていう面でチームのモチベーションが上がって控えの選手が上手になってきているので、他の大学に比べて選手層が厚くなったのかなっていう印象はあります。もう少しコミュニケーションとってリーグ戦乗り切らないと、一回崩れたらもう取り返しがつかなくなるし、そういうとこは夏休みが勝負だなと思います。

――この夏の成果、手ごたえみたいなものは?
福島:
ファーストブレイクはでるようになったよな。
岩隈:そうですね、やってきたこと、ファーストブレイクやリバウンドだとかディフェンスの意識とかは正直(成果が)出てるんですけど、セットオフェンスをあんまりやってないんですよ。これからやっていくと思うんですけど。なので、やってきたことに関しては手ごたえを感じています。でもまだやり切れてない部分があるので、そこをこれからどうやっていくかですね。
福島:僕自身はスピーディな展開が得意というか、それがウリみたいな感じなんでこのチームのトランジションの速さとかはやりやすいんですけど、相手がセットオフェンスが得意だったりゾーンをしてきたりしてロースコアの展開になると、岩隈も言ったみたいにセットオフェンスやマッチアップゾーンが必要になりますよね。トランジションはいいんですけど、そういうとこをもっとつめてやっていかないと。練習はしているんですけど。リーグまで2週間くらいしかないので、その2週間でそういうところをチームとしてやっていかないといけないのかなと思います。

――リーグ開幕が近付いていますが、どういう戦い方を?
岩隈:
監督もおっしゃっていたんですけど、今年は1戦目からどんどん飛ばしていってチームを仕上げる感じではなくて。多分5週目くらいからの、明治、拓殖、筑波、この3チームとの勝負が大きいと思うので、そこまでにチームをどう仕上げていくかが大事です。
福島:順天、中央もあなどれないけどね。
岩隈:まあそうだけど、仕上げなくてもそこぐらいには勝てないと、この3つには勝てないと思ってる。一戦一戦集中していくことはもちろん大切だけど、この3つには絶対負けないように仕上げていきたい。
福島:僕は現時点で個人的にはよろしいポジションじゃないんですけど、リーグ戦エントリーされるなら、与えられた役割を一生懸命こなしたいと思うし、仮にエントリーされなくてもチーム一丸っていうのが目標なので、一人一人が選手になったつもりで応援したいです。
岩隈:消極的だね(笑)
福島:いや、僕はあれですよ、出たら結果残す自信はありますよ。

――お二人は同じポジションですが、お互いの印象は?
岩隈:
タイプが違うよね。
福島:全然違うね。前期は一緒に出ることが多くて、僕が1番で彼が2番で。すごいやりやすいです。何でも合わせてくれる。昔から仲いいんですよ、お互いスピーディーな展開が好きだし。どっちも合わせられるし、どっちも合わせるみたいな。だからやりやすい。来年一緒に出ることが出来たら、やりやすいのかなあと。まあ、僕が頑張らないといけないんですけどね。

――岩隈選手から見た福島選手は?
岩隈:
シュートもあってドライブもできるから、僕がいけるときはパスさばいてくれるし、きてほしいときはパスもらってシュート打てるし、すごいやりやすいです。

――じゃあ相思相愛ですね
福島:
大好きです!(笑)
岩隈:…うーん。
福島:あれっ!?スポ科仲悪いなあ(笑)
岩隈:ま、まあ…大好きです?(笑)
福島:でもプライベートでも仲いいんですよ。昨日も遊びに行ってました。基本的に3年生は仲いいですね。やっぱもっとこうなんて言うのかな…
岩隈:3年生がもっと頑張って盛り上げなきゃいけないよね。
福島:そう、うちらがもっと。今は岩隈くらいしか主力じゃないんで。3年って盛り上げていかなきゃいけない学年じゃないですか。4年生はあと何ヶ月かで引退ですし、来年のことも考えなくちゃいけない。自分のことばっかり考えていられないですね。

――そういうことを3年生みんなで話し合ったりしますか?
福島:
結構飲みに行ったりするんで、話はしますね。僕らの学年は新人戦で結果残してるんで、来年もしかしらたもしかするかもしれないですよ。今年の4年生はメンバーいいですけど、でもうちらは団結力とか総合力とかあるんで、来年ダークホース的な存在になれれば。
岩隈:そのためにはね。
福島:そのためには今年1部に上がらないと。
岩隈:僕はほんと、今年頑張らないと来年もないなと思ってて。今はとにかく、目標を果たすだけですね。そしたら、来年もいい方向に向かえると思う。今年しっかり結果を残して、それでいい形で来年につなげたいです。

――お二人の頭の中に来年2部っていうのはないと
福島:
ありえないですね。

――では最後に、早大バスケ部ファンに一言お願いします
岩隈:
ファンっているのかな?
福島:(笑)。ワセダは色んな選手がいると思います。個人の良さっていうのを知った上で、試合をご覧になってほしいです。僕としても1部に上がれるようにチームのことも考えて、自分に与えられた仕事もしっかりこなしていきたいと思います。
岩隈:福島も言ったように、色んなポジションに色んな得意なプレーを持った選手がいるのでそういう一人一人を見てもらうのもいいですし、チームとしてまとまった時のワセダを見てくれれば、すごい楽しくプレーできてると思う。やってても楽しいですし。波がいいときはいいバスケットをするんですけど、チームの雰囲気が悪くなった時は…
福島:カタいよー(笑)
岩隈:まあ、とりあえず…まあ、頑張ります!
福島:ということで(笑)

福島孝太(ふくしま・こうた)
1984年11月8日生まれ 170㌢64㌔ 土浦日大高出身。マイブームは映画「いま、会いにゆきます」。好きな女性芸能人は長澤まさみ
岩隈隆士(いわぐま・たかし)
1984年6月29日生まれ 185㌢80㌔ 東山高出身。マイブームは映画鑑賞。好きな女性芸能人は長谷川京子

(取材・矢村萌、杉渕敦) 

第五回はリーグ戦の展望・みどころを早スポ視点でお届けします。