拓大に勝利、2連覇に王手をかける

女子バスケットボール

 2連覇を目指し、1、2年生を中心として挑む今大会、準決勝まで勝ち進んだ早大は拓大と対戦した。きょう勝利を収め、昨年に続く新人戦優勝に王手。これまでの課題となっていた試合の立ち上がりとオフェンスリバウンドでは、意識を高くして取り組んだ成果を見せた。ゲーム終盤に相手に流れを渡しかけるも、自分たちのプレーを崩さず、明日へつながる勝利を手にした。

 この日はチームの課題であった試合の立ち上がりで、自分たちのペースをつかんだ。序盤からG中村和泉(社学2=山口・慶進)の連続スリーポイントシュートなどを中心にテンポ良く得点を重ねる。さらに、リバウンドを制することでオフェンスの機会を増やし、リードを奪った。しかし第1クォーター(Q)のタイムアウト開けに拓大にオールコートディフェンスを仕掛けられると早大は攻めあぐね、ミスが重なり点差を縮められてしまう。26-22で第1Qを終えた。第2Qでは相手のエースを止めることができず、1点差まで詰められる局面も。しかしC今仲杏奈(スポ科1=大阪・大阪薫英女学院)をオフェンスの中心として、インサイドプレーやパスアンドランで得点を重ねる。拓大に外角のシュートを放たれるも、リバウンドを奪って早大は相手のスコアを凍らせる。前半が終わってみれば53-34と、19点の差をつけた。

ゴール下で強さを見せたC今仲

 第3Qになっても早大の勢いは止まらない。G田村未来(スポ科2=愛媛・聖カタリナ女)がスリーポイントシュートを沈めるなど、一時は70-43と30点差近くまで相手を突き放し、余裕を見せていた。しかし第4Qに入ると、気持ちが緩んだ早大はディフェンスで足が動かなくなり、その隙を相手に突かれてしまう。相手のオールコートプレスディフェンスに押され、ミスを誘発。その間に拓大にスリーポイントシュートを決められるなど、残り約4分で点差は79-65と14点差まで詰められる。相手に流れが傾きかけたが、早大の選手たちは冷静さを失わなかった。残り時間をうまく使ったオフェンスを展開。最後は85―67で拓大を下した。

1対1のドライブで魅せるF加藤

 新人戦2連覇という目標に向かって、選手たちは気持ちを1つにしている。決勝の相手は宿敵・白鷗大だ。こちらも厳しい戦いになることは必須だろう。しかしこの試合で課題を克服できた早大ならば、きっと勝利を手にすることができるはずだ。

(記事 大舘良太、写真 芦沢仁美、黒田菜々子)

第4回関東大学女子新人戦
早大 85 26-22
27-12
20-16
12-17
67 拓大
【スターティングファイブ】
G#22田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
G#17中村和泉(社2=山口・慶進)
F#7加藤臨(スポ2=山形市立商業)
F#10萩尾千尋(スポ1=愛知・桜花学園)
C#24今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女学院)
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コメント

G田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)

――試合を振り返って感想をお願いします

簡単に勝てる相手ではなかったので、出だしから全員でバスケをしていこうといっていました。今日アップがいつもよりいい感じだったので、出だしから走れていて、これからも続けていこうと思いました。

――相手は強敵・拓大でしたが、それに対する気持ちはいかがでしたか

身長でもパワーでも早稲田が上回っているので、いつも通りのバスケをすれば絶対勝てると思っていました。中にボールを集めつつ、自分たちの攻撃を忘れないようにしようという気持ちで臨みました。

――最近の課題であった出だしが好調でしたが

前述した通り、アップからいつもより意識を高く持ち、実践的にとりくめていたので、それが良かったです。

――リバウンドで流れをつかんでいるように見えましたが

昨日の上級生とのゲームを通じて、全員がリバウンドに行く意識が持てて。オフェンスリバウンドを課題としていましたが、意識して取り組んだ甲斐がありました。

――最後には点差を詰められてしまいましたが、そのときはどのような気持ちでしたか

自分のミスなどで相手に流れを渡しかけたのですが、チーム的に見て、どの選手もワセダが優っているので、一人一人の力を出し切れば絶対追いつかれることはない、と冷静に取り組めました。

――明日への抱負をお願いします

(明日の相手の)白鷗大学はよく対戦して、因縁のようなものを感じているので絶対に負けたくないです。2連覇を本当にしたいので絶対勝ちたいです。

F加藤臨(スポ2=山形市立商業)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きのう、オフェンスリバウンドの重要性を教えてもらって。そしてそれを意識して試合に臨むことができて、チームもそれで流れが良くなったので、良かったと思います。

――強豪・拓大相手でしたが、どのように注意して臨みましたか

上の3人のガードがとてもスピードがありテクニックもある選手だったので、ボールに厚く守るように意識しました。

――新人戦では今まで立ち上がりに苦戦される様子が見受けられましたが、きょうは序盤から大きなリードを奪っていました。どこか良くなった点があったのでしょうか

前半は走ることを意識していたので、その流れからシュートも結構調子が良くて。良すぎた感じもしました。

――最後には拓大の追い上げも見られましたが、その原因は何だと思いますか

後半に相手が当たってきた時に、ボールキープとかシュートまで攻めきる気持ちをもっと強く持っていたら、ターンオーバーも減らせたかなと思います。

――好ディフェンスが光っていましたが、ご自身のディフェンスについてはどのように振り返りますか

自分がついた相手はシューターだったので、まずシュートをチェックすること。あとG田村(未来、スポ2=愛媛・聖カタリナ女)から「右ドライブが多い」というのを聞いていたので、そこをケアして守っていました。

――明日の決勝に向け、意気込みをお願いします

向こうは人数は少ないのですが力のある選手が多いので、チーム全員で戦って、楽しく明るく走っていきたいと思います。

G中村和泉(社2=山口・慶進)

――きょうの試合を振り返って

出だしがすごくよくて、やっぱりちょっと第3Q、第4Qで少し緩んでいた部分もあるので、そこは改善すべきだとは思うんですけど、勝利したことは大きいと思います。

――きょうは以前ライバルとおっしゃっていた安間選手(志織、拓大)とのマッチアップでしたが

やられてしまう部分もあったんですけど、途中から他のメンバーが安間の部分をカバーしてくれて、すごく守りやすかったです。

――前半から大きなリードを奪いましたが、良かった点は

積極的にシュートをみんなが狙えていたことと、それに加えてオフェンスリバウンドをみんなが飛び込んでいたので、飛び込んでくれる分シュートが思い切り打てたのが、点がたくさん取れた一番の理由だと思います。

――第4Qは点差を縮められる場面もありましたが

自分がやっぱりそこをしっかりコントロールするべきだったんですけど、結構任せ切りにしていた部分があったので、あしたはしっかり第4Qまで自分が指示を出せるようにしっかりしていきたいと思います。

――プレスディフェンスに苦しむ場面もありました

全体的にボールを受けるところが低くてディフェンスが守りやすくなっていました。第4Qラスト何分かはボールを受ける位置を高くして上手く運べていたので、そういうところに注意していきたいです。

――きょうはチーム全体を通してシュートタッチがいいような印象を受けましたが

きのうオーさん(萩原美樹子ヘッドコーチ、平17年二文卒=福島・橘)からオフェンスリバウンドについて熱く語っていただいたので、やっぱりそのオフェンスリバウンドに飛び込んでくれる分、シュートを思い切り打てていたのでそこがシュートタッチに影響していたんじゃないかと思います。

――あしたは白鷗大との対戦ですが、意識することは

林さん(林咲希、白鷗大)がすごく攻めてきてカギになるので、そこを5人で守ることと、最後は気持ちだと思うので気持ちの部分で負けないように頑張りたいです。

――あしたに向けて意気込みをお願いします

2連覇目指して頑張りたいと思うので、応援よろしくお願いします!

F萩尾千尋(スポ1=愛知・桜花学園)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きょうは結構みんな良くて20点まで開いた時に緩んでしまってミスが続いてしまったので、あしたは最初から最後まで全力で緩まずにやれたらいいなと思います。

――アシストパスが好調でしたが、いかがですか

自分的にはアシストよりミスが多くて、ミスしたらマイナスになるので出来るところはパスしたいし、自分が行けるところでもっとシュートを狙っていきたいです。

――試合中に最も注意していたことはありますか

きのうの練習の終わりに萩原さん(萩原美樹子ヘッドコーチ)がオフェンスリバウンドの話しをしていたので、きょうはオフェンスリバウンドを頑張ろうと思いました。

――きょうの試合で見つかったチームや個人の課題はありますか

チームでは離れた時にもっと離す力をつけていくことと、ミスをしないで、どんなに離れていても自分たちのバスケをすることです。個人としては出だしだけで点数が終わってしまったのでもっとボールに絡んでコンスタントにチームで繋げていけたらいいなと思います。

――あしたの決勝戦に向けての抱負をお願いします

あしたはみんなで良い顔して、フレッシュマンらしく優勝目指して頑張ります。

C今仲杏奈(スポ1=大阪・大阪薫英女学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

昨日、監督からチームのことについて話をしていただいて、それぞれ1人1人がチームのためにやるべきことを考えていたので、今日の試合はいつもよりチームが一体となって戦えたと思います。

――本日はリバウンドが好調でしたがご自身の感想をお願いします

自分はリバウンドに入ろうと思ってたんですが(うまく入れず)、加藤さん(F加藤臨、スポ2=山形市立商業)や林さん(C林靖子、社1=福井・足羽)に助けられたなと思います。

――監督からお話をしていただいたということですが、ご自身の役割として最も意識していたことはありますか

今、自分は中と外を両方使い分けようとしていて、タイミングがあれば外に出てシュート、基本的には中で力強いプレーをすることが基本にして、中と外の使い分けでチームに貢献しようと意識していました。

――本日の試合で見つかった課題はありますか

前半で得点が20点空いてそのあと気が緩み追いつかれてしまったので、明日は最初から最後まで気を緩めず戦うことが課題です。

――明日の決勝に向けて抱負をお願いします

絶対に全員で戦って絶対に優勝します。

G砂川夏輝(教1=沖縄・西原)

――今日の試合を振り返ってみていかがでしたか

自分的には今日は積極的に攻められてよかったです。チーム的にはリバウンドだったり、ディフェンスだったり、自分たちがこつこつと練習してきたことが試合で発揮できてよかったです。

――拓大という手強い相手でしたが、どんな気持ちで試合に臨みましたか

もう、絶対勝つ!

――課題であった出だしが良かった印象ですが、その点に関しては

良かったです。

――第4Qで追い上げられたとき、どんな気持ちでしたか

一応勝っていたので、落ち着いて、でも気を抜かないようにと意識していました。

――あすの試合への意気込みを教えてください

あすも練習してきたことを生かして、チーム一丸となって頑張ります。絶対に優勝します!