終盤追い上げられるも逃げ切り勝利

女子バスケットボール

 連覇を目標に突き進む早大は、ベスト4をかけた1戦に臨んだ。対するは、近年力をつけてきている日女体大。きのうに引き続き立ち上がりの固さに課題を残すも、試合の中でしっかりと修正した。終盤でファウルトラブルに見舞われたがリードを守り切り、76−66で無事に白星を獲得。準決勝戦へと弾みをつけた。

 固定となったスターティングメンバーできょうも試合が始まった。1対1で仕掛けてくる相手にディフェンスを振られ、思うようなスタートが切れない。それでも第2Qではオフェンスリバウンドで得点を重ね、10点の差をつけた。しかし日女体大に2連続ターンオーバーでチャンスを与えてしまう。精度の高いスリーポイントシュートで食らいつく日女体大を相手に、得点が伸びない時間が続いた。ここで早大を救ったのは関東大学女子新人戦で抜群の能力を発揮しているG田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)。攻守ともに強気なプレーでコート内を駆け回って早大を元気づけた。36−30と6点のリードを保ち、勝負は後半へ。

レイアップシュートを決めるG中村

  第3Qでは動きのあるオフェンスが展開された。コートを広く使い、ボールサイドをカッティングしてきたF萩尾千尋(スポ1=愛知・桜花学園)にG中村和泉(社2=山口・慶進)が好アシスト。これをF萩尾がファウルされながらも確実に得点し、バスケットカウントで3点を獲得した。さらに途中出場のC林靖子(社1=福井・足羽)が勝負強いリバウンドで流れを呼び込み、62−48と一気に相手を突き放した。再びスターティングメンバーに戻して臨んだ第4Q、とどめを刺したい早大であったが、開始1分でファンブルから一気に5点を献上してしまう。さらに残り2分、G田村が5ファウルで退場。他メンバーもファウルがかさみ、最後は我慢の時間帯に。76−66と点差を詰められはしたものの、ここでタイムアップ。なんとか逃げ切り無事に勝利を収めた。

F萩尾の攻撃力に期待がかかる

 第3Qの点差で救われたものの、第4Qのみの得点で見ると14−18。後半にいい流れをつくることができただけに、第4Qは悔しい失速となった。この試合に勝利し準決勝進出を決めた早大。次なる相手は拓大だ。常に接戦を演じてきた相手だけに、油断は絶対に許されない。成長を続けてきた早大の真価が問われる時が来た。

(記事、写真 宮西祐香子)

第4回関東大学女子新人戦
早大 76 19-14
16-15
26-18
14-18
66 日女体大
【スターティングファイブ】
G#22田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
G#17中村和泉(社2=山口・慶進)
F#7加藤臨(スポ2=山形市立商業)
F#10萩尾千尋(スポ1=愛知・桜花学園)
C#24今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女学院)
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コメント

G中村和泉(社2=山口・慶進)

――きのうに引き続き、立ち上がりでやりにくさが出ていたようですが

きのうの試合もだったんですけど、1、2年生らしさというかフレッシュさがなくて、色々考えたプレーになっていたなと。きょうの入りだしは、田村(未来、スポ2=愛媛・聖カタリナ女)が攻めてくれてつなげられていたんですけど、そこの思い切りさが足りなかったなと思います。

――きのうは2対2、3対3を意識しすぎたとのことでしたが、きょうはいかがでしたか

きょうはもうそれは考えずに自分たちのプレーをしてこいと言われていたんですけど、何かやっぱり入りだしが、なぜか上手く行かないんです。

――後半で、コートを広く使えとの声が多く出ていましたが、どのような意図からですか

ワセダが点差をつけて勝っていて、やはり相手が当たってきていたんです。当たってくると1対1が行きやすくなって、そのときにスペースが狭いと攻められないので、そういう意図もあってスペースを広く、と言われました。

――きょうはファウルトラブルが多かったようですが

審判の方によってファウルの軽さが違ってくるんですけど、その辺がアジャストできていなかったなと思いました。簡単に笛が鳴っていたのにそのままディフェンスとかリバウンドとかを続けていたので、ファウルトラブルになってしまったんだと思います。

――第4Q途中でG田村選手(未来、スポ2=愛媛・聖カタリナ女)が5ファウルで退場したときは、どのような気持ちでしたか

特に焦りとかはなかったんですけど、田村がいないとボール運びの面で自分1人になってしまうので、そこは自分が運んでいこうと意識をしっかり持って臨みました。

――来週は拓大と戦いますが、意気込みをお願いします

安間(志織、拓大)という選手がいるんですけど、高校からライバルとして戦ってきた選手なので、その安間との戦いで負けないことと、ワセダは高さがあるのでそこで戦っていけたらなと思います。

F萩尾千尋(スポ1=愛知・桜花学園)

――新人戦はスターティングメンバーとして出場されていますが、意識していることはありますか

試合に出してもらっているので、自分にとってはすごくプラスになっていると思います。選んでもらっているからにはやらなきゃな、という感じです。

――萩尾選手はどういったプレーが得意ですか

自分ではあまり分からないんですけど、コーチの方には試合の前に、合わせて飛び込むのが上手いと言われていました。

――きょうはそのプレーは出せましたか

カッティングのプレーとかはあったんですけど、最後のシュートを決め切れなかったかなというのがあったので、それは次の試合の課題にしたいと思います。

――きょうの試合で出た個人的な課題は何ですか

さっき言ったところと、あとディフェンスと、リバウンドももっと行きます。

――具体的にはディフェンスのどういった部分が足りなかったのでしょうか

後半はアジャストできたんですけど前半は、1対1のところで間合いが分からなくて何本もやられたので、1対1のディフェンスをもっとできるようにします。

――来週は拓大と対戦しますが、意気込みをお願いします

きょう見ていて、(拓大は)ディフェンスがすごく上手いんです。なのでワセダらしいオフェンスをするのと、私たちはきょうの試合でマッチアップミスが多くあったので、そういうところをしっかりやって、ワセダらしく戦えば、勝てると思います。