100点ゲームで開幕2連勝

女子バスケットボール

 昨年の関東大学女子選手権では2年連続2位という結果に終わり、雪辱を誓う早大が第2試合で対戦したのは江戸川大。序盤こそペースをつかみ切れずに苦戦を強いられた早大であったが、徐々に底力の強さを見せ付けて得点を重ね、最終スコアは100-65。大差での勝利を飾り、あす行われる第3試合へと順調に駒を進めた。

桂の得点が早大の動力源となる

 C桂葵(社4=愛知・桜花学園)が先制点を挙げ、幸先の良いスタートを切ったかに思われた第1クォーター(Q)。しかし、ミスからのターンオーバーを許すなど、早大らしいプレーを出し切れず点差を広げることができない。度重なる相手のファウルにも助けられ、何とかリードを保ったものの、終盤相手に追い上げられ、わずか3点差で第2Qへ。拮抗(きっこう)した展開は第2Qにも持ち込まれたが、粘り強い守備から流れをつかむと2本のスリーポイントシュートを含む6連続得点で大きく相手を突き離す。勢いに乗った早大は、好ディフェンスで相手の追随を許さず、47-28で前半を折り返した。

 後半に入っても早大は攻撃の手を緩めない。第3Q、開始早々にPG本橋菜子(スポ3=東京・明星学園)がシュートを決め、好調な出だしを見せると、その後も勢いのあるプレーで順調に得点を重ねる早大。途中3連続失点を許す場面もあったが、攻めのロングシュートを決めるなど、幾度も会場を沸かせた。続く第4QもF平田彩乃(社4=長崎西)などの活躍で早大に得点ラッシュが巻き起こる。後半からゾーンディフェンスで守ってきた相手に対するゾーンアタックも光り、試合は終始早大ペースに。最後までリードを守り切り、100点ゲームで勝利を収めた。

今期からスタメン起用の加藤

 「きょうすごくいい試合をした」(桂)と語るように、立ち上がりで苦しみながらも素早い切り替えを見せ、早大ペースの試合に持ち込んだ。また桜美林大戦に引き続き、1年生を複数起用。公式戦デビュー間もない新星も得点に貢献する活躍を見せた。頼もしい新入生を加え、厚みを増した早大。あす以降も油断できない試合が続くが、「目の前の相手に負けない」(桂)という強い気持ちで試合に臨み、自慢のチームワークで女王の座を奪いに行く。

(記事 大口穂菜美、写真 宮西祐香子)

第48回関東大学女子選手権
早大 100 22-19
25-9
25-18
28-19
65 江戸川大
【スターティングファイブ】
G#22田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
PG#15本橋菜子(スポ3=東京・明星学園)
F#11根岸夢(スポ3=東京成徳大)
F#7加藤臨(スポ2=山形市立商業)
C#25桂葵(社4=愛知・桜花学園)
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コメント

C桂葵(社4=愛知・桜花学園)

――第1Q出だしでつまずいてしまった原因は何だったのでしょうか

終わった後にオーさん(萩原美樹子ヘッドコーチ、平17二文卒=福島・橘)にも言われたのですけど、試合って0-0という同じスタートから始まるので、最初競ってしまうのはしょうがないというか。出だしで離せれば良かったのですけど、あそこで粘って粘って自分たちの流れにつないでいけたという点では、許容範囲というか、良かったです。

――粘って流れを取り戻したと仰いましたが、具体的な原因はありますか

きょうはすごくターンオーバーが多くて。自分たちのバスケができていないわけでも、ディフェンスがすごく悪いわけでもなくて、簡単なところでポロポロとミスをしてしまって波に乗れない感じだったんですけど、そこがちょっとずつ改善できたからかな。あとディフェンスから走ったりしたからです。いま「目の前の相手に負けない」というのをすごく大事にしていて。一人一人が負けないという強い気持ちを持っていたから、それが表せたんじゃないかと思います。

――ご自身の今期の目標を教えてください

「信頼される選手になる」です。ことしは本当にそれを掲げていますね。すごく良いチームなので、私がしっかりしてやっていけたらなと思います。

――同期のG神崎由香主将(スポ4=福岡・中村学園女)が戻ってきました。チームの雰囲気はどうですか

いやもう、最高ですよ。本当に。本当にかんちゃん(神崎)がいないと始まらないなと思って。帰ってきてくれたときはすごく嬉しかったです。やっぱりここまでお互い支え合ってきて、かんちゃんが長い長いリハビリを頑張ってきたのも、すごく近くで見てきたので。自分のことのように、というか、自分のこと以上に嬉しかったです。きょうも2本くらい決まったんですけど、コンビプレーというか、そういうのをまだ後輩たちに見せられていないので、早く私たちの絆をプレーで表現していきたいなと思います。

――新入生としてセンターが3人入部しましたが、同じポジションとしていかがですか

いやもう、それも最高ですね。本当に嬉しくて。センターをずっと1人でやってきたんですよ、本来関根(彩乃、教3=東京・昭和学園)とかはセンターじゃないので。その点、センターらしいセンターが3人入ってきて、3人とも違うタイプで。いまは2人しか出ていないけど、3人とも練習中からやり合えるライバルというか。ライバルができて私も気を抜けないし、学ぶこともたくさんあるし。その傍ら、3年多くやってきているので、負けないよ、みたいな(笑)。そのプライドを持って育てていきながら、切磋琢磨していけたらなと思います。きょうも私があれだけベンチで休めるのは、2人がああやって活躍してくれているからなので。自分が1年のときからしたら想像できないくらい、本当に頼もしいです。

――あすへの意気込みをお聞かせください

きょうすごくいい試合をしたんですよ。トーナメントって1試合1試合勝っていくことが優勝につながるので、きょうはきょうの試合として、またあしたから、いい雰囲気で、全員で、頑張っていきます。

C今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女学院)

――試合を振り返って感想をお願いします

モチベーションを上げて、熱く戦っていこうとキャプテン(G神崎由香主将)も言っていたんですけど、それがちゃんと出て全員で戦えた良い試合だったと思います。

――序盤は均衡した展開でしたが、打開できたきっかけは何でしょうか

自分たちが得意な走るプレーが序盤はあまり出ていなかったのですが、途中で先輩たちが走って連続得点するというケースが多くなってチームの雰囲気も良くなったので、そこから流れが来たかなと思います。

――どのようなゲームプランを考えていましたか

しっかりは決まっていなかったのですが、自分たちが得意なプレーを出せたら勝てる相手だったので、一人一人が思い切りプレーすることが課題でした。

――きょうのチームのプレーを振り返って、良かった点や改善点があれば教えてください

良かった点は、最初流れが悪かったところからみんなで声を出して得意なプレーを出して勝ち切れたということで、悪かった点はきょうはないです。

――ご自身のプレーはいかがでしたか

やはり1年生なので、とりあえずガムシャラにやることを意識して得意なシュートを決め切りたいと思っていたんですけど、後半はバテてシュートを外してしまったので、これからは1年生だということは関係なしに決め切ってチームに貢献したいです。

――入学からひと月半経ちましたが、チームには慣れてきましたか

入学直後にケガをして、2週間くらい全然練習できていなくて焦っていたんですけど、先輩たちがサポートしてくれたので、なんとか追い付いてこられました。

――これからの4年間、早大でどのようなプレーをしていきたいですか

先輩たちがバテたときに代わりに出て、チームに流れを持ってこられるような選手になりたいです。

――あすの日体大戦に向け、意気込みをお願いします

どんな試合になるかわからないので緊張しているんですけど、自分たちのプレーが出せたら勝てる相手なので、思い切ってプレーしたいです。