リベンジ果たし、ベスト4進出

女子バスケットボール

 関東大学女子新人戦(新人戦)3日目を迎えた。対する拓大は、関東女子選手権(トーナメント)で1点差の惜敗を喫した相手だ。前半に流れをつかんだ早大であったが、第3クォーター(Q)で拓大がリズムに乗る。それでも第4Qの勝負どころで粘りを見せ、1点差で勝利。雪辱を晴らすべく臨んだ一戦で両者譲らない接戦を制し、ベスト4進出を決めた。

鋭いドライブで切れ込む酒井

 第1Qでは序盤からG本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)をはじめとした積極的なドライブで、サイズのある拓大から得点を重ねた。しかし終盤にスティールで速攻を許し、流れをつかまれる。その後両者点の取り合いとなる展開でも冷静に試合を運んだ早大は、28−24と4点のリードで第1Qを終える。第2Qでは立ち上がりにF酒井愛(社会科2=神奈川・金沢総合)の単独速攻から波に乗り、スペースを上手く使ったドリフトで得点を伸ばす。F関根彩乃(教育2=千葉・昭和学院)を中心にディフェンスリバウンドを徹底し、失点を抑えた。このQで52−35と17点の差を広げ、前半を折り返す。

 第2Qのいい流れを繋いでいきたい早大であったが、第3Qではファウルを重ねてしまう。その隙を逃さなかった拓大に、一気に流れをつかまれる。得点が欲しい場面でシュートが決まらず、前半の点差を詰められ62−62の同点で第3Qを終えた。第4Q開始直後から、両者一進一退の攻防を続ける。相手にフリースローを与えてしまった早大は、70−69とこの試合初めてのリードを許した。相手を追う展開の中、残り2分弱で関根が得点し同点に追いつく。その後拓大に得点を許すも、本橋が勝負強さを発揮しスリーポイントシュートを確実に沈め、77−76と逆転。それでも拓大は粘り強い攻めでフリースローを獲得し、77−77と再び同点に。しかし残り15秒、関根がオフェンスリバウンドからファウルを誘い、フリースローで78−77と欲しい1点をもぎ取る。そのまま1点を守りきった早大の勝利で白熱した戦いは幕を下ろした。

シュートを打つ関根

 この一戦で拓大を下し、トーナメントでの借りを返した早大はベスト4進出を決めた。準決勝となる次戦は拓大と同様に前大会で負けを喫した白鴎大と対戦する。きょうの収穫を生かして、決勝進出をかけた次戦、リベンジを果たしてくれることを期待したい。

(記事 宮西祐香子、写真 岩本剛志)

結果

○早大78―77拓大

コメント

藤生喜代美学生コーチ(スポ4=福井・足羽)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

チャレンジャーだと思っていたので、前半リードした部分もあったのですが、後半このままではいかないって思いながらの戦いでした。最後1点差でしたが、アグレッシブに行って勝てたはよかったです。

――前半はワセダらしい戦いができたのではないでしょうか

一人一人が結果うんぬんよりも目の前のルーズボールやリバウンドといったところを積極的に行こうというところが見えました。あと、交代で入った人が思い切ってプレーしていたので、うまく(スタメンの選手を)休ませることができたので、それがエネルギーになったと思います。

――第3Q、一気に追いつかれた要因はどこにあったのでしょうか

今チームでも反省していたところで、気持ちとしては点差は0だよって言っていたのですが、ディフェンスのところでフロントカットを簡単にやらせてしまったり、セカンドリバウンドをやられたりしました。オフェンスでもシュートまで行けてないシチュエーションが多くて気持ち的にしんどい状況で相手がリズムに乗っていったので、オフェンスにもディフェンスにも要因はあったと思います。

――そんな中取ったタイムアウトでは、どのような指示をしましたか

まず一つは特別なことは何もできないので、普段から大事にしているディフェンスのリバウンドやルーズボール、ポジション移動などは伝えました。あとは、積極的に自分のマークマンをやっつけようってことを言いました。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

きょう頑張れた気持ちがあったのでみんな嬉しいとおもうんですけど、いったん終わりにして、相手がどっちであっても自分たちのプレーをすることが大事だと思います。(きょうの試合で)課題もあったのであしたはきょうよりもいい試合をできるようにしたいです。

F関根彩乃(スポ2=千葉・昭和学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

入りはすごく良かったんですけど、トーナメントのときも前半は勝っていたのに後半で10点以上の差を追いつかれていて、今回も同じような状況になってしまったと思います。第3Qでディフェンスが甘くなってオフェンスに繋がらなくなってしまったのがだめでした。最後は1点差でしたけど、トーナメントのリベンジをしっかりと果たせたのはよかったかなと思います。

――どのような意気込みで試合に臨みましたか

そんなに細かいことは話し合っていなかったんですけど、自分たちのプレーをしっかりとしようということを話していました。

――前半はリードしていましたが、ハーフタイムでの心境はどうでしたか

藤生学生コーチが言ってくださったんですけど、リードしているけど0―0だと思って、第1Qの入りと同じ気持ちでいこうと思っていました。

――第3Qで得点が伸びなかった原因はどこですか

ディフェンスが悪かったこともあるのですが、縦の動きがなくて全部横の動きになってしまっていて相手に読まれていた部分もあると思うので、あしたからはもっと縦の動きを意識していきたいと思います。

――最後に同点になっときのタイムアウトではどのようなことを話していましたか

フリースローが2本入ったら相手にスリーポイントシュートを打たせてはダメ、1本入ってもディフェンスをノーファウルで守って、入らなかったとしても同点で終わらせるようにということを話しました。

その直後のフリースローの時はどのような気持ちでしたか

高校の時の自分だったら緊張して2本とも外していたと思うんですけど、きょうは緊張という気持ちはなかったです。1本目は外してしまったんですけど気持ちは縮こまっていなくて、2本目はリラックスして思い切り打てたので、高校の時よりは成長したのかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

白鴎大にはトーナメントでボコボコにやられてしまってリベンジしたいという気持ちがあるので、絶対に勝ちたいと思います。

G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)

――きょうの試合を振り返ってどうでしたか

まだまだ足りない部分が中盤にあったんですけど、とりあえず勝てたのでよかったと思います。

――きょうの相手はトーナメントで惜敗した拓殖大でしたが、どのような気持ちで挑みましたか

みんなで言っていたのはトーナメントでの借りを返していこうということで、拓大は気持ちの部分が強いので、そこで負けないようにしようということです。

――残り数秒という場面での最後のタイムアウトでは、どのような話をされていましたか

最後はもう気持ちだけなので、ここまできたらやるだけだという気持ちでした。

――あすに向けての意気込みをお願いします

きょう終わったことは終わったことなので、しっかり切り替えてあすに向けてやっていきたいと思います。