拓大に完勝。優勝への望みつなぐ

女子バスケットボール

 前日の試合で拓大に手痛い敗戦を喫してしまった早大。優勝に向けてはもう一つの負けも許されない状況となり迎えた拓大との第2戦。試合は前半から早大が主導権を握り大量リードを奪うと、試合終了まで一度もリードを許すことなく完勝。優勝に向けて望みをつないだ。

囲まれながらも気迫のプレーを見せる本多

 第1クォーター(Q)序盤から激しいディフェンスでリズムをつかむと、さらにリバウンドやルーズボールに積極的に飛び込み相手にチャンスを与えない。オフェンスではなかなかシュートを決めることができないが、F本多真実(スポ4=愛知・桜花学園)のオフェンスリバウンドからの得点など、セカンドチャンスから得点していき17-10でこのQを終える。第2Q開始早々にG森仁美主将(スポ4=大阪薫英女学院)が4点プレーを決めると、そのプレーをきっかけに早大オフェンスが爆発する。このQから途中出場のG中村和泉(社1=山口・慶進)が立て続きに4本のスリーポイントシュートを決める活躍。またC桂葵(社3=愛知・桜花学園)のポストプレーからの得点などでこのQだけで30点を奪い、47-31で前半を折り返す。

 第3Qも桂のインサイドを中心にオフェンスを展開してリードを広げていく。しかし中盤から大量リードで気が緩んだのか、第1Qのような激しいディフェンスが見られない。その隙を突かれて一時は18点リードしていたものの、第3Q終盤には62-53と9点差にまで詰められてしまう。第4Qも勢いは拓大かと思われたが、G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)のスリーポイントシュートで相手の反撃ムードを断ち切ると流れは早大に。桂がファウルトラブルで苦しむ場面も見られたが、本多のバスケットカウントなどでさらにリードを広げる。結局最後まで一度も逆転されることなく、最終スコア90-63で完勝した。

勝利に歓喜する早大ベンチ

 前日の敗戦で優勝に向けてもう負けが許されない試合となったこの試合。負けられないという選手達の強い気持ちが出た試合だった。リバウンドやルーズボールに食らいついて相手チームを圧倒し、優勝への望みをつないだ。優勝するためには来週の白鴎大戦に連勝することが絶対条件だ。白鴎大はここまでリーグ戦全勝。連勝するのは簡単なことではないが、大逆転優勝に向けてチーム一丸となって関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)初のタイトル獲得に挑む。

(記事 東哲也、写真 巖千咲)

第63回関東大学女子リーグ戦
早大 90 17-10
30-21
15-22
28-10
63 拓大
【スターティングファイブ】
G 本橋 菜子(スポ2=東京・明星学園)
G 森 仁美(スポ4=大阪薫英女学院)
F 根岸 夢(スポ2=東京成徳大)
F 本多 真実(スポ4=愛知・桜花学園)
C 桂 葵(社3=愛知・桜花学園)
コメント

萩原美樹子コーチ(平17二文卒=福島・橘)
――きのうの敗戦からどのような点を修正して臨みましたか
ひとつは相手のシステムにやられてしまったところがあって、それは練習で注意していたところではあったんですけど機能しなかったんですね。「練習通りでいいから、練習したことをしっかりとやろうね」ということを言ったのと、あとはリバウンドとかルーズボールがきのうはものすごく負けていたので、ベンチも含めて気持ち的に試合に参加しないとか、気持ちが引いたりとか、リバウンドやルーズボールに飛び込まない子がいたら試合に出さないくらいのきついことを言いました。
――きょうの勝因はどこだったと思いますか
きのう、きょうと桂がすごく頑張ってくれたということがひとつと、あときょうは中村が前半に大当たりしたことが大きかったですね。あそこで相手が戦意を喪失したようなところがあったので、ギャンブルみたいなものだったんですけど、彼女は普段の練習もすごく頑張っているので良かったなと思います。
――中村選手も含め、加藤選手などの1年生も活躍されていますが
1年生なので良い意味でまだあまり周りのことを知らないとか、思い切りやれる部分があると思うんですね。そういう意味ではことしの1年生は比較的良い意味でやんちゃにやってくれているのですごく評価しています。
――いまのチームの雰囲気はどうですか
きのうはだいぶ落ち込んではいたんですけども、きょうこれですごく良くなったと思いますね。白鴎大は強いんですけれど、あとふたつ勝てば優勝も見えてくるので。やれればできる子たちなのでどうやってやる気を出させていくかというところが、1週間私が取り組むべきところかなと思っています。
――優勝に向けて、最終週は2勝することが絶対条件ですが
白鴎大は強いんですよね。その強いということになんとなく腰が引けちゃうというのがトーナメント(関東大学女子選手権)ではあったので、まず相手を上回っていくんだという気持ちをしっかりと作っていくということと、あとは(相手は)みんなうまいのでディフェンスのところでどうやって一対一で負けないかというところを中心に1週間練習していきたいと思います。
――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします
きょうが本当に一番大事な試合で、負けたら優勝がないという状態の中でしっかりと乗り越えてくれたので、彼女たちを信じて白鴎大に挑みたいと思います。

G森仁美主将(スポ4=大阪薫英女学院)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
もう勝ってよかったの一言です。
――きのう負けてからどのように修正しようと考えていましたか
きのうのきょうなので練習できるわけではないので、技術的な面よりも気持ちの面が大きかったと思いますね。
――萩原コーチからはきのうの試合後どのような言葉をもらいましたか
試合の後にメールが来たんですけど、きのうは拓大の方が頭からルーズボールに突っ込んでいて、もしきょうそのようなことがあればみんな全員だめだみたいなことを言われました。本当にそういうのって気持ちの部分なのできょうは全員が負けたくないという気持ちを持ってルーズボールに頭から突っ込むことができて、それが勝てた要因かなと思います。
――オフェンスが好調だったと思いますがどう感じていますか
変に気負わずに気持ちを出せたかなって感じですね。
――来週は強豪の白鴎大が相手ですが、抱負をお願いします
2勝して、初優勝して、監督賞を監督にあげたいと思います。