拓大に敗れ、痛恨の2敗目を喫す

女子バスケットボール

 前週、松蔭大に敗戦を喫し、優勝へ向けてはもう負けられない早大。今週は4位につける拓大との対戦となった。試合は序盤からリードされるも盛り返し、第2クォーター(Q)には互角の勝負を見せる。迎えた後半は抜きつ抜かれつの展開が続く。しかし、第4Q終盤に連続失点を喫し71-76で敗戦。優勝が遠のく結果となってしまった。

高い打点からシュートを放つ桂

 前半、早大は先制点こそF本多真美(スポ4=愛知・桜花学園)が挙げるも、その後は波に乗ることができない。不要なパスミスからターンオーバーを連発。与えてしまったチャンスを相手にきっちり決められ、点差が開く。さらに第1Q中盤には5つ目のチームファウルを喫し、相手にフリースローを献上するさらに厳しい状況に。第1Q終了時点で10点のリードを許す。第2Q、輝きを見せたのはG本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)とC桂葵(社3=愛知・桜花学園)だった。本橋はスリーポイントシュート、桂はポストプレーで自身の持ち味を十分に発揮。得点を積み重ねていく。2人だけでこのQ19点を奪う大活躍。一度相手に渡った主導権をこちらに引き戻した。点差を一気に1点に縮め、前半を35-36で折り返す。

 第3Qは両チームの点の取り合いとなった。開始早々、G森仁美主将(スポ4=大阪薫英女学院)のスリーポイントシュートが決まり逆転すると、ここからは一進一退の攻防が続く。早大は後半も桂を中心に攻めたて、拓大を突き放しにかかる。しかし、守備で拓大の多才な攻撃陣をなかなか止めることができない。第3Qは互角の勝負、56-57で最終Qを迎えた。第4Q、早大は粘り続ける。開始直後の本多のミドルシュートでリードを奪うが拓大も譲らない。連続でシュートを決められ逆転を許してしまう。それでも残り4分30秒、パスカットからまたも本多のシュートで再逆転に成功。しかし拓大の勢いを止めることはできなかった。残り3分から8点を連続で奪われ、万事休す。71-76で敗れ、痛すぎる2敗目を喫した。

ドリブルで競る本橋

 「負ける試合じゃなかった」と桂が語るように、この日は本来の早大のバスケットをすることができなかった。原因は何なのか。多くの選手が「集中力の欠如」を挙げた。「駄目なときはみんな足が止まってしまった」とF根岸夢(スポ2=東京成徳大)は振り返る。この敗戦によって、早大はこの先全勝する以外に優勝への道はなくなった。まずは次戦、拓大に勝利し、大逆転優勝への望みをつなげる。

(記事 井上義之、写真 岩本剛志)

第63回関東大学女子リーグ戦
早大 71 12-22
23-14
21-21
15-19
76 拓大
【スターティングファイブ】
G 本橋 菜子(スポ2=東京・明星学園)
G 森 仁美(スポ4=大阪薫英女学院)
F 根岸 夢(スポ2=東京成徳大)
F 本多 真実(スポ4=愛知・桜花学園)
C 桂 葵(社3=愛知・桜花学園)
コメント

F本多真美(スポ4=愛知・桜花学園)
――きょうの敗因は何だったのでしょうか
離せるところで離し切ることができず、やっぱり向こうのエースが決めるところで決めてきたのに対して、こっちは自分を中心に大事な要所で決めることができなかったので、あそこでもう少し決めていれば分からなかったのかなって思います。
――チャンスでミスが多かったと思いますがいかがでしょうか
ターンオーバーが続いてしまって、相手のミスを誘ったにも関わらず自分達もミスをしてしまって、プラスマイナスゼロになってしまっていたと思います。相手のミスをもっと得点につなげていかないと勝てないと思いました。
――きょうの試合でも立ち上がりで10点話されました。何が悪かったと思いますか
本当にターンオーバーが続いたことと、オフェンスでシュートまでいけてはいるんですけど決めきれないところだと思います。
――2敗目となり優勝がかなり厳しくなったと思うのですが
そうですね。もう自力優勝は無くなってしまって他力本願ですね。でも、自分達が勝たないとそれも意味がないので本当に残りの試合は落とせないです。
――あしたも拓大とですが意気込みをお願いします
きょうも春のリベンジのつもりで臨んだんですけど、相手の方が気持ちで優っていたのかなって思います。ことし一度も勝てていない拓大をあしたこそボコボコにするぐらいの気持ちで勝ちたいと思います。

C桂葵(社3=愛知・桜花学園)
――試合を終えて、いまのお気持ちをお聞かせください
詰めの甘さが出た、というか、甘いですね。
――きょう競り合った拓大からはどういった印象を受けましたか
どんなに流れがこっちに傾きかけても粘って粘って。試合を通して点数を離し切れなかったです。試合しているときはあまり何も考えていなかったんですけど、負けたくなかった、負ける試合じゃなかった。負ける試合じゃなかったというか、負けて良い試合じゃなかった。集中力が切れてしまいました。
――勝ちきれなかった原因はどのようなところにありますか
まずもちろん出だしの第1Qで12-22、その時点でスタートダッシュが遅れてしまいました。あと第4Qの出だしで自分が2プレイミスをしてしまって。1本目はシュートを外して2本目はデイフェンスで守れませんでした。そこで4点分相手にあげてしまって、そこからですね。第4Qの出だしででしっかりとプレイが出来ていたら、違った流れがあったかなと思います。
――では、良かった点はありますか
練習していたステップが試せたのは良かったんですけど、オフェンスだけ頑張っても意味がないし、いくら得点を取ってもディフェンスで自分の役目を果たせていなかったらチームに取ってはマイナスだと思います。オフェンスの面ではステップとかそういう部分はできたかなとは思うんですけど、そこで満足しちゃいけないと思います。
――あしたの拓大戦に向けて、抱負をお願いします
きょうは5点差で負けたので、あしたは6点差以上でしっかり勝ち越します。きょう1敗してしまったのでこれからどういう状況になっていくか分からないですけど、とりあえずもう負けてしまったことは取り戻せないので、あしたは6点差以上で勝つことを考えて頑張ります。

G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)
――2敗目を喫してしまいましたが
(先週の)松蔭大戦の1戦目で負けてしまったので、自力優勝するためには全部勝つことが必要でした。しかしちょっとしたところで気が緩んで、勝負どころで簡単なミスやシュートを決めきれなかったりしていたので、そういったところを詰めていれば勝てた試合でした。
――ご自身のプレーはいかがでしたか
相手のガードの2人は重要な場面でシュートを決めきれていたのに対して、自分は作ってもらったチャンスを決めきれなかったことが甘かったですし、これからの課題です。
――第2Q終盤ではスリーポイントシュートを連続で決めていました
練習のときから、相手がゾーンで来たときはどんどんシュートを狙っていこうと言っていました。あしたはもっと狙っていいかなと思います。
――あすに向けて一言お願いします
あす、5点差以上付けて勝利すれば1勝1敗でも後々響いてくるので、1点1点を大事にしながら戦っていきたいです。

F根岸夢(スポ2=東京成徳大)
――強豪相手の一戦、苦しい試合になったと思いますがいかがですか
オフェスンスとかリバウンドとかが相手の方が集中してやっていたなと。あと1本というところで相手にやられすぎたのかなと思います。
――パスミスが少し多かった気もしますが
パスミスは負けている姿勢で出しているからミスが出るので、自分たちのバスケットをしながら、パスを出していればミスにはならないので。そういう部分で負けていたのかなと思います。
――ファウルというのも全体的に多く取られてしまっていた印象もありましたがいかがですか
相手もセンターの人とかはファウルをしていたし、同じ条件なので、そこに対応していかないと。いけないなと思います。
――その中で第3Q中盤や第4Q序盤などはリズムの良い攻撃が出来ていたと思うのですが、それを継続できなかったという点はいかがですか
さっきオーさん(萩原美樹子コーチ、平17二文卒=福島・橘)にも言われたのですが、デイフェンスでも良かった点とかあったのにそれを継続できなくて。良いときはみんな動いて、無駄な動きもあったりするんですけど、駄目なときはみんな足が止まってしまって、一人のことを見ているので。もっと動きの中でプレーしていかないとなと感じました。
――点差が競った中で連続ポイントで相手を離せなかったというのも大きかったと思うのですが
ここ1本というところで相手の方が集中力があって。大事なところでもっと気持ちを高めていかないといけないなと思います。
――途中での交代なども多かったですが、スリーポイントシュートも決めていらっしゃいました。根岸選手きょうのご自身のパフォーマンスを振り返って
ディフェンスとリバウンドが全然できていなくて、そこをオーさんにも怒られたのですけれど、オフェンスよりもディフェンスとかリバウンドのところをもっとやらないといけないなと感じました。
――あすに向けて意気込みを聞かせてください
リーグ戦(関東大学女子リーグ戦)はまだ終わっていないので、しっかりあしたは勝ちに行きたいです。