全勝対決に敗れリーグ戦初黒星

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)をここまで全勝で勝ち進んでいる早大はきょう、同じくリーグ戦全勝の松蔭大との試合に臨んだ。試合は立ち上がりから相手に攻め込まれ、なかなかリズムをつかむことができない。なんとか反撃を試みるも劣勢を覆すことはできず、63-88でリーグ戦初黒星を喫した。

冷静にシュートを放つ本多

 「もう出だしの悪さにつきますね」(F本多真美、スポ4=愛知・桜花学園)。この言葉がこの日の試合の全てを物語っていた。リーグ戦制覇に向けて勝って弾みをつけたい一戦だったが、試合開始直後にスリーポイントシュートを決められるとそのまま相手の猛攻に耐え切れず、一気に連続10得点を挙げられてしまう。対する早大も押され気味のムードの中で本多が次々とシュートを沈め連続6点を積み重ねるものの、相手ディフェンスの前に攻撃陣が得点を決め切ることができず追加点を奪うことができない。終盤にもさらに突き放され、第1クォーター(Q)を8-21で終えた。立て直しを図りたい第2QはF加藤臨(スポ1=山形市立商業)のパスにC桂葵(社3=愛知・桜花学園)が反応してシュートを決めると、G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)も相手のミスを見逃さず冷静に得点を挙げ、松蔭大を追い上げる。だが、桂が厳しいマークにあい得点を伸ばせないでいると、スリーポイントシュートを立て続けに決められリードを広げられてしまう苦しい展開に。結局流れを引き寄せることができず、17点ビハインドの22-39で前半を折り返した。

 後半第3Qは点の取り合いとなる。早大、松蔭大共に次々と得点を挙げ、一進一退の攻防に。しかし、ここでもスリーポイントシュートを効果的に沈められ、じわじわと点差を離されてしまう。早大もF根岸夢(スポ2=東京成徳大)がドリブルで切り込んでのシュートを決めるが、踏ん張りどころでディフェンスが機能せず大量31得点を許してしまい、43-70で最終Qを迎えた。後がない早大はここでベンチメンバーを中心に攻撃を組み立てると、F平田彩乃(社3=長崎西)が2本連続でのスリーポイントシュートを決めチーム一丸となって必死に食らいついていく。その後もG井関夏美(社3=神奈川・金沢総合)やF小原みなみ(社4=神奈川・金沢総合)の得点で追いすがるが、最後まで松蔭大の背中を捉えることはできず。63-88、悔しい一敗となった。

要所でスリーポイントシュートを決めた平田

 きょうの試合では序盤に相手をリズムに乗せてしまったことが大量失点での完敗につながってしまった。だが、ひとつの失敗を引きずる時間はない。負けられない戦いはあしたも続く。きょうの敗戦を糧に、あしたの試合では選手たちが笑顔を見せてくれることを期待したい。

(記事 角田望、写真 巖千咲)

第63回関東大学女子リーグ戦
早大 63 8-21
14-18
21-31
20-18
88 松蔭大
【スターティングファイブ】
G 本橋 菜子(スポ2=東京・明星学園)
G 森 仁美(スポ4=大阪薫英女学院)
F 根岸 夢(スポ2=東京成徳大)
F 本多 真実(スポ4=愛知・桜花学園)
C 桂 葵(社3=愛知・桜花学園)
結果

●早大63-88松蔭大

コメント

F本多真実(スポ4=愛知・桜花学園)
――きょうの試合を振り返ってみていかがですか
もう出だしの悪さにつきますね。

――きょうの試合に向けてどのような作戦を立てていましたか
5番と8番をマークしようと話していたんですけど、そこに始めにやられてしまったので、もうどうしようもない状態になってしまいました。
――結果的に大量失点してしまいましたが、その要因はどこにあったと思いますか
5番と8番を最初に乗らしてしまったことが全て向こうの起点になったと思います。
――スリーポイントシュートで点を取られる場面が多かったと思うのですが、それについてはどうですか
スリーポイントってわかっているのにやられてしまったのと、スリーポイントはあんな確立で普通入ることはないんですけど、1本目を気持ちよく打たせるとああいうチームには簡単に決められてしまうのかな、って思います。
――攻撃面はどうでしたか
ディフェンスができないのでブレイクがでないし、もうちょっとインサイドで攻めないといけなかったんですけど逃げてしまっていたところもあったので、相手はこっちの弱味を突いてきて、こっちは弱味を突けきれなかったと思います。
――あしたに向けて修正するところはどこですか
本当にもうディフェンスですね。
――あしたへの意気込みをお願いします
きょうはちゃんと反省して、あした気持ちで戦えるように切り替えてみんなでやっていけるように頑張ります。