最終戦に敗れ、リーグ戦を3位で終える

女子バスケットボール

 ついに関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)も最終戦を迎えた。前日の敗戦で優勝の可能性が無くなった早大は、ここまで全勝とすでにリーグ戦の優勝を決めている白鴎大と対戦した。試合は前半に10点差をつけられる苦しい展開になったが、第3クォーター(Q)終了間際に逆転に成功する。しかし第4Qに再逆転を許すと、終盤に自力の強さを見せつけた白鴎大の前に一歩及ばず。悔いが残る敗戦となった。

果敢なプレーでチームを引っ張った本多

 リーグ最終戦を白星で飾りたい早大。第1Q、ディフェンスリバウンドをしっかりと確保し、ディフェンスからの速攻で得点を重ねる。G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)のドライブなどで効果的に加点していくと、20-16と良いスタートを切る。しかし、第2Qに入ると早大はミスを連発。シュートミスとターンオーバーが多くなり逆転を許し、さらに大きくリードを広げられてしまう。C桂葵(社3=愛知・桜花学園)が速攻などでなんとか食らいつこうとするが、このQはわずか10得点しかできずに30-40の10点ビハインドで前半を折り返す。

 第3Q、反撃したい早大はF本多真実(スポ4=愛知・桜花学園)が躍動する。体を張ったポストアップを起点に、インサイドで得点し点差を縮めていく。すると第3Q残り1分、本多がこのQ10得点目となるバスケットカウントを決め2点差に詰め寄ると、さらに終了間際にはF根岸夢(スポ2=東京成徳大)のシュートなどで逆転に成功し第3Qを終える。第4Qは両チームとも譲らない白熱した展開となる。早大はG森仁美主将(スポ4=大阪薫英女子学院)のスリーポイントシュートでリードを広げるが、白鴎大も王者の意地を見せバスケットカウントなどで再逆転。2点ビハインドで迎えた残り30秒の場面、早大の逆転を懸けたスリーポイントシュートはリングに嫌われる。次のオフェンスも本多がトラベリングを犯す痛恨のミス。対する白鴎大は残り6秒でフリースローを2投ともに確実に沈め、72-76で試合終了。接戦を落とし、悔しい敗戦となった。

チーム一丸となって最終戦に臨んだ

 やはり王者の壁は厚かった。試合終盤に強さを見せた白鴎大にわずかに及ばず。これで前年度優勝の王者白鴎大の前に2戦2敗。さらにリーグ戦の最終順位は3位と、優勝を目標としてきた選手の顔には悔しさがにじんだ。しかし、このリーグ戦での収穫は多くあったはずだ。1か月後にはインカレが控えている。このインカレでリーグ戦の悔しさバネにして、雪辱を果たすことができるか。ここから早大のリベンジが始まる。

(記事 東哲也、写真 巖千咲)

表彰式後、笑顔を見せる早大チーム

第63回関東大学女子リーグ戦
早大 72 20-16
10-24
25-13
17-26
76 白鴎大
【スターティングファイブ】
G 本橋 菜子(スポ2=東京・明星学園)
G 森 仁美(スポ4=大阪薫英女学院)
F 根岸 夢(スポ2=東京成徳大)
F 本多 真実(スポ4=愛知・桜花学園)
C 桂 葵(社3=愛知・桜花学園)
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結果

●早大72-76白鴎大

個人賞

優秀選手賞 F本多真実(スポ4=愛知・桜花学園)

アシスト王 G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)

コメント

G森仁美主将(スポ4=大阪薫英女学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか


そうですね、勝ちたかったですね。

――きのうの試合は負けてしまいましたが、そこからきょうに向けて修正してきたことはありますか


きのうはこっちのシュートが全然入ってなかったんです。いい意味で気持ちがみんな入ってたんですけど、それが裏目に出てしまって。きょうは「失うものは何もない、白鴎大を倒しにいこう」って、ラスト1戦を楽しもうっていう気持ちがあったので、そこの差かなと思いますね。

――第2Qに少し失速したように見えましたが


ディフェンスで守りきらないといけないところで、相手にやられてしまったことが10点差まで広げられてしまった原因かなと思います。

――その後追い上げを見せましたが、その時のチームの雰囲気はいかがでしたか


10点差といっても、ずっとその10点差をキープできていた状態で第3Qに臨めたので諦めモードでは全然なかったですね。むしろいけるぞ、といった感じでした。

――森主将にとっては最後のリーグになりましたが、今回のリーグを振り返っていかがですか


チームとしてこの2ヶ月間、負けから学ぶことが多かったかなと思います。トーナメント(関東大学女子選手権)だったら負けた時点で終わりなんですけど、リーグって負けても続くじゃないですか。それが一つ一つ負けたことによってチームが成長していけたかなと思って。次のインカレは負けたら終わりなので、リーグで学んだことを生かしていきたいと思います。

――インカレに向けての意気込みをお願いします


ずっとこのチームが始まった時から、「王座奪還」っていうのを目標にしていました。私自身も絶対優勝したいですし、このチームで勝ちたいという気持ちは本当に強いので、有言実行できたらと思います。

F本多真実(スポ4=愛知・桜花学園)

――チームではどの様な話し合いをされて臨まれましたか


きのうはディフェンスのところでピックアップが遅かったっていうのと、オフェンスがセンターに入った時に動きが止まってしまっていたので、そこに固執しすぎないで皆が攻めにいく姿勢を持つということを話し合いました。

――結果競り負けてしまいましたが、試合を振り返っていかがでしたか


正直自分の責任以外何にもないと思います。自分が最後粘り切れなかったっていうのはあります。

――第2Qではなかなか点が決まらない場面もありましたが、その原因として挙げられるものは


きのうの対策を活かせていなくてセンターに入った時に足が止まったりだとか、ワンパターンになってしまっていて点数の取り方が全部一緒で、やっぱりシュートが入らない日もあるんですけど、きょうは桂が(ペースを)落としてしまっていたっていうところはありますね。

――第3Qでは追い上げを見せていましたが良かったところはどのような点ですか


ディフェンスからのブレイクが出せていたことと、桂に固執しすぎないで周りが攻める姿勢を見せていたのが良かったと思います。

――リーグ戦全体を振り返っていかがでしたか


リバウンドとかルーズだとかそういうのを頑張れるチームになってきたっていうのが一つ評価できるところで、点数をきょねん以上には取れないのでディフェンスでいかに頑張れるかっていうのが本当にインカレまでの課題になりますね。

――個人としての収穫と反省は


後半戦の負け4つは向こうのエースが仕事をするのに対して自分の仕事を果たしきれなかったっていうのが敗因なので、他の人たちは後から出てきて頑張ってくれたりだとか、下級生も本当に頑張ってくれたのであとは4年生、特に自分が率先して引っ張っていけるようになりたいと思います。

――インカレに向けて一言お願いします


リベンジする舞台は用意されているのでそこにしっかり勝って王座奪還したいと思います。

F小原みなみ(社4=神奈川・金沢総合)

――リーグ戦最後の試合でしたが、きょうの試合の振り返っていかがですか


優勝はもう無理になってしまったので、それは関係なくきょうの試合に勝とうと臨みました。きのうより全体的に試合内容としては良かったし、きのうは結構点差も離されてしまったんですけど、最後まで粘ることができて。本当は勝ちたかったんですけど、次につながる試合に出来たかなと思います。

――欲しいところでシュートを決める活躍が見られました


きのう出たときにシュートを外してしまったので、試合が終わってから監督に「あしたは決めます」と宣言していたんですよ。その通りにできて良かったです。

――要所要所で相手インサイドを抑えたリバウンドが目立ちましたが、意識していたことはありますか


いつも練習で桂とマッチアップしていて。身長とかも同じくらいなので。いつも通りにそこを注意しながらというのもあったんですけど、いつも通りに下から守っていたのは良かったと思います。リバウンドも、とりあえず最後だったのでやり切ろうという気持ちの部分でやっていました。

――今回のリーグ戦を通して収穫はありますか


最初ちょっとけが人が出ちゃって厳しいかなという部分もありましたが、スタートはもちろん踏ん張って5人が戦ってくれたんですけど、それ以外の下からのメンバーもどんどん試合に絡んでいけたので、全員で勝っていけたのは良かったかなと思います。

――インカレに向けてどのようなことをやっていきますか


この悔しさを絶対に忘れないで、本当に最後の試合になるので。トーナメントなので一回戦から全部出し切りたいです。そのために練習ではもっとチーム内で競争して、試合まで力を高めていくと共に、全員で一日も無駄に出来ないという気持ちで頑張りたいです。

C桂葵(社3=愛知・桜花学園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか


振り返りたくないですね。

――リーグ最終戦でしたがどのような気持ちで臨みましたか


全勝の白鴎大に黒星をつけようって話をしていて、みんなすごい頑張ってたんですけど自分だけ闘っていなかったというか…。

――接戦でしたがどこがよかったですか


4年生がすごかったです、やっぱり。

――リーグ戦全体を振り返っていかがですか


成長できた部分もあったし課題もたくさん見つかったので、それをどうやってインカレに生かせるかだと思います。

――インカレへ向けて一言お願いします


自分がしっかりして、インカレで勝ちたいです。

G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)

――きょうの試合を振り返って感想をお願いします


途中10点開かれたんですけどみんなで粘って追いついて、でも最後の時間の使い方でもうちょっとうまくできていれば勝てた試合だったのですごく悔しいです。

――競り負けてしまった敗因は何ですか


決め切るべきノーマークのシュートとかそういったところを決め切れなかったのがもったいなかったと思います。

――リーグ戦全体を振り返って感想をお願いします


結構練習でうまくいかなくて苦しい時間帯、練習が続いてたんですけど、でもリーグを通して徐々にリバウンドとかルーズボールとかで弱かったところをちょっとずつ意識してできていたのでそこはインカレにつなげていきたいと思います。

――アシスト王に輝きましたがどう感じていますか


その分ミスも多いしみんなが走ってくれたし、苦しいパスでもとってシュートを決めてくれたのでなれたんだと思います。

――インカレに向けて抱負をお願いします


本当に最後の大会なので個人的にももっとガードとしてチームを支えられるように成長して、チームもリーグで出た反省を修正してこれから練習して優勝を目指して頑張りたいと思います。