白鴎大に敗戦。優勝の夢ついえる

女子バスケットボール

 春の王者を相手に、あと一歩及ばなかった。関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)第7戦、優勝のためにはあと一戦も落とせない早大であったが、ここまで無敗の白鴎大を前に無念の敗戦。チームの目標であるリーグ戦優勝を果たすことはできなかった。

鋭い視線でゴールを狙う森主将

 緊張感が漂う第1クォーター(Q)、出だしこそ得点を取り合うものの、白鴎大の屈強なインサイドと確実なスリーポイントシュートに徐々に得点を離されていく。7点差がついたところで、けがから復帰したF関根彩乃(教2=千葉・昭和学院)とG田村未来(スポ1=愛媛・聖カタリナ女)を投入するが、波に乗ることができずに17-25でこのQを終える。第2Qは気迫のディフェンスが見られた。ボックスアウトを徹底し全員でリバウンドに向かう。相手のキーマンC馬伊娜(白鴎大)にダブルチームでミスを誘うなど反撃開始かと思われたが、王者も簡単には譲らない。両チームともにルーズボールへの強い執念を見せ、ライン際での攻防が何度も見られた。早大もC桂葵(社3=愛知・桜花学園)が積極的に勝負を仕掛けるが、そのたびに白鴎大のパスアンドランで得点を返され、流れをつかみきれないまま29-39と10点のビハインドで前半を終えた。

 後半に入っても白鴎大の背中を捉えられない。スリーポイントシュートで7点差に追いつく場面もあったが、「そこで踏ん張りきれないという点が相手より劣っていた点」と桂が語るように、欲しいところのあと一本が決まらない。馬(白鴎大)や落合里泉(白鴎大)の高い得点力を前に点差を詰めることができなかった。それでも諦めない早大は、層の厚さを生かし積極的に選手を入れ替えてリズムを作る。思い切りの良いプレーから1年生が活躍。最後までルーズボールに食いつき、プレッシャーディフェンスで相手のミスを誘発した。しかし前半でつけられた10点の差は遠かった。終わってみれば57−72と15点の差をつけられ、リーグ戦3つ目となる黒星を喫した。

体を張ったインサイドプレーが持ち味の桂

 きょうでリーグ戦優勝の可能性が消えた。試合後、早大の選手達が口をそろえて「力んでいた」、「空回りしていた」というように、重要な一戦を前に肩に力が入ってしまった。あしたの試合は「白鴎大に勝つ、という意味では大事な試合になってくる」(G森仁美主将、スポ4=大阪薫英女学院)。全日本大学選手権(インカレ)につなげるためにも、あしたこそは全勝中の白鴎大から白星をもぎ取ってくれるだろう。

(記事 宮西祐香子、写真 巖千咲)

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結果

●早大57-72白鴎大

第63回関東大学女子リーグ戦
早大 57 17-25
12-14
13-14
15-29
72 白鴎大
【スターティングファイブ】
G 本橋 菜子(スポ2=東京・明星学園)
G 森 仁美(スポ4=大阪薫英女学院)
F 根岸 夢(スポ2=東京成徳大)
F 本多 真実(スポ4=愛知・桜花学園)
C 桂 葵(社3=愛知・桜花学園)
コメント

G森仁美主将(スポ4=大阪薫英女学院)

――きょうは優勝をかけた試合でしたが、どのような気持ちで臨みましたか

インカレの準決勝の気持ちで臨みました。負けたら終わりじゃないですけど、リーグ戦の優勝が消えるっていう意味で、準決勝の気持ちで臨もうとみんなで話していました。

――きょうの敗因は何だったのでしょう


こっちのシュートが入っていなくて、白鴎大が決めるべきシュートを決めていたというところですかね。

――追う展開にあった第3Qのタイムアウト後、笑顔でコートに向かう様子が見られましたがどのような言葉がかけられたのでしょうか


あまり覚えていないんですけど、ハーフタイムのときには力を抜けって言われました。力入り過ぎ、と。第3Qの出だしに、良い意味で力を抜いて思い切ってやっていこうという話はありました。

――後半、1年生が中心となって活躍している場面がありました。コートの外からどのような気持ちで見ていらっしゃいましたか


複雑な気持ちではあったんです。本当なら自分がコートに立ってチームを引っ張るじゃないですけど、最上級生がやるべきだと。やはり1年生には1年生の良いところ、思い切ってできるところがあるので、ああいう場面のときに戦っていくという意味では、頑張れ、と思っていました。

――あしたはリーグ最終戦ですが、どのような気持ちで臨みますか


もう優勝の可能性は消えてしまったんですけど、やっぱり白鴎大に勝つという意味では大事な試合になってくると思うので、全勝の相手に私たちが黒星をつけてやりたい、という気持ちで頑張ります。

F本多真実(スポ4=愛知・桜花学園)

――きょうの試合を振り返って感想をお願いします


監督からも言われたんですけど、やっぱりゲームの流れが読めてなくて、向こうが決められるシュートを決められるの対して、自分達は決めきれないっていうところですね。

――きょうの試合に向けてどのような意気込みで準備しましたか


意気込みは向こうよりあったと思うんですけど、返ってそれが力みにつながってしまってそこをうまくコントロールできず、第4Qまでいってしまいました。

――どのようなことを意識してプレーしましたか


リバウンドとルーズボールは意識して取り組みました。

――きょうの敗因はなんですか


流れが読めてなくて決めるべきシュートを決め切れないだとか、ディフェンスでプレッシャーかけられなかったっていうのが敗因ですね。

――シュートに苦しんでいた印象ですがどう感じていますか


やっぱりノーマークのシュートもいくつかあったし、打ってるシュートは悪くなかったと思うんですけど、アウトサイドのシュートだとかインサイドのシュートをコツコツ決めれないのとフリースローですかね。

――あすに向けてどのようなことを意識していきたいですか


シュートは水物なのでやっぱりディフェンスから修正していくのと、インサイドに入った時の合わせが悪くて孤立させてしまったことが多かったので、そこを修正したいと思います。

F桂葵(社3=愛知・桜花学園)

――試合の感想をお願いします


自分たちの力を出すことが一番で、1週間でアジャストすることもできますができることは限られてくるので、その中でいかに自分たちのバスケができるかということをやろうと言っていましたが、駄目でした。

――敗因は何だったのでしょうか


相手の得点源の4番の選手などに対してマークしようとは言っていましたが、そこが起点となって得点を奪われてしまいました。

――ご自身のプレーはいかがでしたか


相手が他のチームと異なり1対1で守ってきて、周りにパスできなかった場面が多かったです。特に前半ずっと自分がボールを持ってしまい、シュートが入らない時はそのまま相手ボールにという繰り返しになってしまいました。自分がボールを持ち続けてしまう回数が多すぎで、もうちょっと流れの中でプレーできたら良かったというのが反省です。

――後半になって1年生が多く出場しましたが


あれは完全に「若さで頑張れ」という指示でした。本来ああいった指示はしないのですが、ことしの1年生はパワーのある選手が多いので。でもそうさせた私たちが反省しなくてはなりません。「思いっきり行っていいよ」とか「どんどん打ちなよ」など言ってはいましたが、頼りない上級生だったかなと思います。

――その後7点差まで追い上げましたが


そこで踏ん張りきれないという点がきょうの相手より劣っていた点ですね。「今だ」という時にディフェンスで踏ん張ったり、シュートを決めきることができなくて、相手に粘られてしまいました。相手のほうが上でした。

――あすは最終戦になります。意気込みをお願いします


きょうもそうですが、あしたも完全にチャレンジャーの気持ちで戦います。きょうは消化不良でみんなもやもやしているので、勝ち負けはもちろんですが、早大らしく戦うことで結果が付いてきてほしいです。自分たちのバスケットで頑張ります。

F根岸夢(スポ2=東京成徳大)

負ければ優勝がなくなるという試合でしたが、どのような気持ちで臨みましたか


トーナメント(関東大学女子選手権)で負けているので挑戦者としてやってやろうという気持ちはすごくあったんですけど、いざ試合になった時にそれが空回りしてしまって。力みが出てしまいました。

――序盤からの劣勢を覆すことができませんでしたが、敗因はどこにあると思いますか


ディフェンスが良くなかったというのと、早大らしいシュートがなかなか入らなかったということです。

――いつも根岸選手はリバウンドでの粘りが持ち味のように思いますが、きょうの試合ではそれが発揮できましたか


取れていた部分もあったんですけど、相手も大きいので…。もっと取りにいかないと、相手が速く攻めることになってしまうので。オフェンスリバウンドをもっとやらなきゃいけないなと思います。

――優勝を逃すことになってしまいましたが


悔しいですけどまだリーグ戦も終わっていないですし、白鴎大は優勝が決まってしまっていますがもう1回戦えるので。インカレにどうつなぐのかが決まると思うので、あしたもしっかり勝ちにいきたいです。

――あすの試合に向けての改善点、課題などは見つかりましたか


きょうは落合さんにやられてしまったので、自分たちでもきょうやられたところを意識してプレーしたいと思います。

F関根彩乃(教2=千葉・昭和学院)

――久しぶりの試合でしたがどういった準備をして挑まれましたか


気持ちの部分では、いつも桂さんの交代で出ているのでその時に持っていた思い切りやろうっていう気持ちを持ってやってたんですけど、久しぶりなのもあるし勝ちたいっていう気持ちで、力み過ぎてしまっていてそこが少し空回りしていたなっていう感じはありました。

――優勝に関わってくる大事な試合ということでしたが、どのような気持ちで臨みましたか


勝たなきゃいけないっていう気持ちではなくて勝ちに行こうっていうポジティブな気持ちであしたは戦いにいこうって言っていて、早大らしく戦おうっていう風にみんなできのうの段階では気持ちの準備をしていました。

――試合に実際にでてご自身の調子はいかがでしたか


調子は良くなかったですね。攻めようっていう気持ちはあったんですけどそれ一つになってしまって、周りがちゃんと見れていなくて状況判断がしっかり出来ていなかったなと思います。

――敗因も含めて試合を振り返っていかがでしたか


前からオーさん(萩原美樹子コーチ、平17二文卒=福島・橘)にもゲームの流れを読めって言われていたのですが、ラリーが続いた時に1本確実に取れなかったりとか、プレーしている人達が試合の流れを読めてなかったりして、力み過ぎているというのも全体的としてあって、一人一人が相手に対して一体一で気持ちの部分で勝っていくべきだなと思いました。

――惜しくも優勝を逃してしまいましたが、あしたの試合に向けての意気込みは


優勝はないんですけどことしの試合としてまだインカレがあるので、それに繋がるようにしっかり自分たちの力を出し切ってプレーしていきたいと思います。

G田村未来(スポ1=愛媛・聖カタリナ女)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか


火曜日からインカレの初戦からというつもりで練習を重ねてきて、きょうは準決勝というつもりだったんですけど、きょうとあした勝てば優勝だったのですが負けてしまって悔しいです。

――全勝の白鴎大が相手でしたが、どのように試合に臨みましたか


確かに白鴎大はすごく強いしうまいチームなんですけど、ワセダも全然負けてないと思うし、ちゃんと抑えるところを抑えていたら勝てていた試合だったと思います。

――どの部分で負けていたと思いますか


馬さんのセンターのところはしっかりみんなで守ろうと練習から意識してたんですけど、落合さんにやられてしまったので、まだまだです。

――ご自身としても復帰戦でしたがどうでしたか


久しぶりの試合でちょっと緊張したんですけど、でも練習中も少しずつ試合に絡ませてもらえていたのですごくわくわくして臨みました。

――試合終了時にコートに立っていて感じたことはありましたか


絶対に負けたくないと思って。すごい負けず嫌いなので。

――あしたの試合に向けてどこを修正したいですか


馬さんはしっかり抑えられていたんですけどエースの落合さんにやられてしまったので、そこをちゃんと抑えて自分たちのバスケットができたら良いと思います。シュートが全然入ってなかったので、もっと力を抜いて楽しんでバスケットをしたいです。

――あしたの試合への意気込みをおねがいします


きょう15点差くらいつけられて負けてしまったので、倍返しで、頑張って点差をつけて勝ちたいです。