筑波大を下し好調を維持

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)第5戦、対するは筑波大。筑波大といえば67―66という接戦を制し、早大が決勝リーグに進出した関東大学女子選手権(トーナメント)での対戦がまだ記憶に新しい。今回も拮抗(きっこう)した試合展開が予想されたが、ふたを開けてみれば83―57という大差をつけての勝利。ここまで全勝と好調の波に乗る早大の実力を示す結果となった。

競り合いながらもシュートを狙う本多

 先制点こそ奪われるものの、第1クォーター(Q)の序盤、C桂葵(社3=愛知・桜花学園)を中心にボールを集めリズムよく加点していく。このリーグ戦通して有効に機能している速いパス回しがこの日も功を奏し、桂のアシストからフリーマンとなったF本多真実(スポ4=愛知・桜花学園)がシュートを決めるなど上々のスタートを切った。しかし6分からボールがリングに嫌われ得点が止まると、一気に相手ペースに。中距離のシュートを確実に沈められ、15-18と3点のビハインドで第1Qを終えた。続く第2Q、早大は本多のファーストシュートから圧巻の連続21得点で相手を突き放す。G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)とF根岸夢(スポ2=東京成徳大)のスリーポイントシュートを含む9本のシュートがリングに吸い込まれ、一時はダブルスコアにまで得点差を伸ばした。このQ、相手の得点をわずか5点に抑える堅守も光り、42―23で前半を折り返す。

 第3Q、早大は積極的に選手を入れ替えていく。F加藤臨(スポ1=山形市立商業)がスリーポイントシュートを沈めると、直後にG田村未来(スポ1=愛媛・聖カタリナ女)が果敢なドライブで得た2本のフリースローを着実に沈めてチームに貢献。1年生コンビが躍動し、前半の勢いそのままに59-43でこのQを終えた。サイズを生かしたインサイドプレーが特徴である筑波大。その攻略策として練習してきたというトラジションとオールコートでのプレッシャーディフェンスが、この試合、早大優位の試合展開を作り上げてきた。特に相手の足が止まり始めた第4Q、粘り強いディフェンスが相手のターンオーバーを誘発。終盤には加藤臨が自陣で相手ボールを奪い得点につなげると、F小原みなみ(社4=神奈川・金沢総合)がゴール下で得たフリースローを2本とも成功させるなどベンチメンバーも持ち味を発揮し、最後まで攻撃の手を緩めることなかった早大が83-57で勝利を手にした。

果敢なドライブでゴールへ迫る田村

 圧倒的な運動量で白星をつかみ取った。森主将は「1週間通してやってきたことをしっかりとできた」と笑顔で試合を振り返ったが、その一方で「あしたは相手も対応してくると思う」と気を引き締める場面も見られた。きょう得た自信を胸に、あすの筑波大戦でも勝利を期待したい。

(記事、写真 巖千咲)

結果

○早大83―57順大

第63回関東大学女子リーグ戦
早大 83 15-18
27-5
17-20
24-13
56 筑波大
【スターティングファイブ】
G 本橋 菜子(スポ2=東京・明星学園)
G 森 仁美(スポ4=大阪薫英女学院)
F 根岸 夢(スポ2=東京成徳大)
F 本多 真実(スポ4=愛知・桜花学園)
C 桂 葵(社3=愛知・桜花学園)
コメント

G森仁美主将(スポ4=大阪薫英女学院)

――筑波大との一戦に向けて、この1週間どのような準備をしてきましたか

筑波大は大きいのでリバウンドが勝負どころになると思っていたんですけど、逆にこちらの方が小さい分より走ることができるので、トラジションと、ディフェンスで前からプッレッシャーをかけることを特に練習してきました。

――オールコートディフェンスがよく機能していたように見えましたが

萩原さん(萩原美樹子コーチ、平17文卒=福島女子)の指示で1週間取り組んできたことなんですけど、相手のボール運びがあまり良くないので前から当たっていこうということでした。

――第2Qは最高の入りでしたが、第1Qからどのように立て直しましたか

第1Qは少し動きが固くてディフェンスも前から当たれていなかったんですけど、第2Qは今までやってきたことをやろうということで意識して前から当たるようにしたら、それがうまくいって相手の得点を5点に抑えられたんだと思います。

――試合を全体的に振り返って収穫はありましたか

1週間通してやってきたことをしっかりとできたことが良かったと思います。

――では修正点はありますか

きょうは思うようにプレーできた分、あしたは相手も対応してくると思うので、それに対してこちらもその上を行って対応できればいいかなと思います。

――あすに向けて意気込みをお願いします

きょうは得点を取ることができた分たくさんの選手がプレーすることができたんですけど、全員が出られたわけではないので、スターターがしっかりとプレーをして差を広げて、全員がコートに立って全員で勝てたらなと思います。

F小原みなみ(社4=神奈川・金沢総合)

――試合を振り返っていかがですか

筑波大の特徴は大きくてあまり機動力がないので、全体として動いていこうということでした。みんなでパスをつないだり外からドライブしたりできていたので良かったと思います。

――第2Qの途中で出場されましたが、コートに立ったらどんなプレーをしようと意識していましたか

まず相手のセンターの選手が大きいのでまずそこを守ろうということと、動いていこうというのを意識しました。

――個人的に収穫はありますか

普段は桂とマッチアップして練習していて、相手はそれよりも遅いかなあという感じだったのでその分はしっかり裏に回り込めたりしたんですけど、相手が大きくてリバウンドでちょっと押されただけで取られてしまったりしたので、もっと相手を押してリバウンドを取れるようにしないといけないなという課題も見つかりました。

――ベンチにいるときはどんな気持ちで試合に臨んでいますか

まずはベンチから盛り上げていこうという気持ちでやっていて、同時に自分の準備をしっかりしようと思っています。例えば4番とか5番の交代で出るので、相手の特徴やゲームの流れの中でこれが足りないんじゃないかとか、そういうことを考えながら声を出してやっています。

――最上級生として、今のチームの雰囲気はどうですか

学年関係なく仲がいいというのは私が下級生の頃から言っていることなんですけど、ことしは特に学年間の壁がもっと無くて、1年生からもプレーに関してアドバイスを受けることもあってお互いに意見を言い合えているので、そういうところでチームとしていい方向に向かっていると思っています。

――最後にあしたの筑波戦の抱負をお願いします

きょうのように走って点差をもっと離して、きょうは全員コートに立つことができなかったので、あしたは全員が出てきょうよりも点差を広げて勝ちたいと思います。