第101回関東大学リーグ戦 11月1日 東京・日本体育大学世田谷キャンパス
優勝の歓喜から1週間を経て、関東大学リーグ戦(リーグ戦)は最終週を迎えた。首位フィニッシュを決めている早大の相手は、現在最下位に沈む専大。リーグ最強のオフェンス力を武器に、快勝が期待された。しかし試合はシュートタッチに苦しみ、第1Qはビハインドを負う。それでもチーム全体で21本のスティールを記録した激しいディフェンスで流れをつかみ取り、78-54で逆転勝利。煮え切らない試合となったが、今季19勝目をつかみ取った。

第1Qはいきなり6連続得点と幸先の良いスタートを切ったが、そこから流れをつかみ切れず。専大にこのQで計5本の3Pシュートを被弾し、逆転を許した。一方のオフェンスではシュートタッチが悪く、早大の3Pは0/7。G岩屋頼主将(スポ4=京都・洛南)が奮闘を見せたものの20ー25で第1Qを終えた。
第2Qはディフェンスを改善し、流れをつかむ。早大はこのQだけで8本のスティールを奪い、12本のターンオーバーを誘発。ハードなディフェンスから速攻を重ね、F松本秦(スポ1=京都・洛南)のダンクシュートで同点に追いついた。その後も高速オフェンスを続け、21-12で前半終了。シュートタッチは悪いながらも試合の主導権を握った。

第3Qも激しいディフェンスからの速攻を続け、約8分間で20-2のランを築く。点差を22点に広げ、試合を決定づけた。しかしその時間も互いにミスが目立ち、リードは広がる一方でダラダラとしたまま試合は展開。Q終盤には点差を縮められ、61-45で第3Qを終えた。
最終Qもシュート確率は上がらず、「なんで入らないの」と選手がつぶやく一幕も。それでもハードなディフェンスを継続し、第3Qと第4Qは失点を1桁に抑えた。試合はリードを守り切り、78-54で終了。オフェンスがさえない中、今季最少失点で守り切った。

「一番やってはいけない内容の試合」と岩屋主将。3Pシュートは7/36の19%と今季最低の確率を記録するなど、停滞感がただよった試合だった。しかし、このような試合でも勝利をつかめたことは一つのプラス要素だ。全日本大学選手権(インカレ)は負けたら終わりの一発勝負。理想的なかたちではない中で白星をつかみ取る戦い方も重要となる。
最終戦となる明日、22試合目の相手は現在5位の日大。2カ月弱に渡る秋の旅路はついに最終章を迎える。20勝の大台に乗せ、リーグ戦の締めくくりへ。関東の強豪たちを圧倒した早稲田旋風にふさわしい最終戦に期待したい。
(記事 石澤直幸、写真 齋藤汐李)
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
| 早大 | 20 | 21 | 20 | 17 | 78 |
| 専大 | 25 | 12 | 8 | 9 | 54 |
早大 スターティングメンバー
| Pos. | # | 選手名 |
|---|---|---|
| G | 0 | 下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一) |
| F | 6 | 三浦健一(スポ3=京都・洛南) |
| G | 7 | 堀田尚秀(スポ4=京都・東山) |
| F | 12 | 松本秦(スポ1=京都・洛南) |
| G | 14 | 高田和幸(商4=京都・洛南) |
コメント
岩屋頼(スポ4=京都・洛南)

――試合全体を振り返って
僕たちがやりたかったバスケットではないなというのはあります。ふわっと入ってしまって、そこからずるずるいってしまいました。最後は点差が開いたというのもありますが、締め方もずっとふわっとしてたので、1番やってはいけない内容の試合じゃないかなと思います。
――シュートタッチが来ない中の試合でしたがそのところは
チームとして入らなかった分、シューター陣も打ちづらかったと思いますが、そこは僕が流れを変えて決めたり、打ちやすいシュートを打ってあげたりしたいなと思ってました。
――スティールからの速攻で試合の流れをつかみました
ディフェンスを頑張らなければいけないというのは全員がわかっていたとも思いますし、そこで僕がさぼってしまうとチーム皆んなもさぼってしまうので、ディフェンスは特に頑張りました。
――3、4Qは失点が1桁でしたがそのところは
シュートが入らない分、ディフェンスをやらなければいけないというのはチームとして話し合っていたので、そこが体現できたというのは良い収穫じゃないかなと思います。
――今日は7スティールを記録しました。自身のキャリアハイなどは覚えていますか
あんまり数えたことはないですけど、えぐいですね(笑)。
――最終戦に向けての意気込み
今日みたいな試合はしないっていうのと、最後なので期待してくれてる観客の方とか保護者さん達が見に来てくれると思うので、見に来てくださった方が良かったなと思えるような試合にして、しっかり勝ってリーグ戦を締めたいと思います。