【男子バスケ】日大との首位攻防戦を33点差の圧勝! 3Pの雨を降らしリーグ戦を首位で折り返す

男子バスケットボール

第101回関東大学リーグ戦(リーグ戦) 9月28日 東京・代々木第二体育館

 高速バスケットを武器に現在リーグ首位に立ち、快進撃を続ける早大。関東大学リーグ戦(リーグ戦)前半戦最後の相手は、堅守が光るリーグ3位の日大と対戦した。試合はゾーンディフェンスで守る日大に対し、早大がスリーポイントで応戦。試合を通して合計20本、成功率50%という驚異的な確率でスリーの雨を降らせた早大が日大に快勝し、通算10勝1敗の首位でリーグ戦を折り返した。

 第1Q、日大は留学生を中心にゾーンディフェンスを展開し、早大の攻撃のテンポを遅らせようと試みた。しかし、早大は司令塔のG下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)を中心に冷静に対応。素早いパス回しからG高田和幸(商4=京都・洛南)、F松本秦(スポ1=京都・洛南)らがリズムよくスリーを決め、試合の主導権を握る。G岩屋頼主将(スポ4=京都・洛南)と下山のダブルチームで相手からボールを奪い、F三浦健一(スポ3=京都・洛南)が独走してレイアップを決めるという早大らしい速攻も出て、25-16で第1Qを終えた。このクオーターで早大は合計7本のスリーを決め、今年の早大バスケを象徴するような第1Qだった。

 第2Q、日大はマンツーマンディフェンスを併用してきたが、ここで効いたのがF堀陽稀副将(スポ4=京都・東山)のドライブ。相手の留学生をスピードで抜き去り、豪快にレイアップを決めた。また、岩屋主将のドライブに堀副将がインサイドで合わせて得点。主将と副将の阿吽の呼吸が早大に流れを呼び込み、53-39で前半を折り返した。

ジャンプシュートを放つ下山

 第3Q、岩屋主将のスリーを皮切りに早稲田の高速バスケットが展開する。スーパールーキー・松本のブロックから速攻で高田がスリーを決め、早大ベンチは大盛り上がり。また、チーム全員で体を張ったリバウンドから下山が走り、外に展開すると松本のスリーが炸裂。松本の攻守にわたる活躍により、早大が15-0のランで日大を突き放した。その後も早大の勢いは止まらず、下山のスティールから堀副将が速攻でバスケットカウントを決めるなど躍動し、85-53と大きくリードを広げ、第3Qを終えた。

 第4Q、なおも攻撃の手を緩めない早大は、安定したディフェンスリバウンドから下山が速攻でレイアップを決めるなど、堅守速攻のスタンスを徹底。先日怪我から復帰したG城戸賢心(スポ3=福岡第一)も華麗なフェイダウェイで復帰後初得点を決め、チームの雰囲気も最高潮となった終盤にはベンチメンバーも数多く出場し、最高の雰囲気のまま108ー75で快勝。早大はこれでリーグ戦9連勝となり、10勝1敗で首位をキープした。

レイアップシュートを放つ小泉

 この試合で堀副将は28得点の大暴れ。キレのあるステップと強靭なフィジカルでレイアップを量産した。終始笑顔でプレーする姿が彼の好調さを物語っており、リーグ後半戦も頼りになる存在だ。また、早大の司令塔である下山は11得点10アシストと今日も圧巻のゲームメイクを見せた。早大の快進撃は下山の存在なくして語れないだろう。そして今日の試合で特筆すべきなのは、早大のスリーポイントだ。チーム全体で成功率50%、合計20本ものスリーを決め、代々木にスリーの雨を降らせた。シュートタッチが好調なのはもちろんだが、リズムよく躊躇なくスリーを打つ選手たちの姿からは、日頃積み重ねている練習が自信となって表れているように感じられる。リーグ後半戦はより一層厳しい試合が予想されるが、早大が積み上げてきた高速バスケットはそう簡単には揺るがないだろう。また、本日の試合では多くの早大バスケ部OBが応援に駆けつけた。早稲田としての伝統と誇りを胸に、早大バスケ部はリーグ後半戦も駆け抜けていく。

得点に沸く早大ベンチと観客席

(記事 村山諒 写真 加藤涼音、石澤直幸、齋藤汐李)

第101回関東大学リーグ戦 9月28日(vs日大)

1Q2Q3Q4Q合計
早大25283223108
日大1623142275

◇早大スターティングメンバー◇

#0 G下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)

#6 F三浦健一(スポ3=京都・洛南)

#7 G堀田尚秀(スポ4=京都・東山)

#12 F松本秦(スポ1=京都・洛南)

#14 G高田和幸(商4=京都・洛南)

コメント

岩屋頼(スポ4=京都・洛南)

ーー本日の試合を振り返っていかがですか

 自分たちがやりたいことが出せた試合になりました。

ーー日大のゾーンディフェンスに対してはどのように攻略しようと考えていましたか

 最初はベンチで見ていたので、相手の穴が見えやすかったです。(下山)瑛司が最初にシュートを躊躇してたところを打たせるということと、僕がそこのポジションに入って思い切って打つということを意識することで、リズムよくオフェンスができました。

ーー首位ターンとなりましたが今のお気持ちは

 こんな経験ないので嬉しいです。その反面、2巡目は相手も「打倒早稲田」という感じで早稲田のことを意識して練習をしてくると思うので、恐怖心ではないですが、そこは2巡目もしっかり対策していかないといけないと思います。

ーーチームでは城戸選手が復帰されました

 ハッスルやオフェンスができるのもそうですが、特にディフェンスから流れを作っていける選手なので、そのような選手が帰ってきてくれたというのはすごい嬉しいです。

ーー後半戦への意気込みをお願いします

 2巡目に入って、対戦相手が対策とかもしてくるようになると思うので、それに打ち勝つように、僕たちも自分たちのバスケットを変えずに戦っていきたいと思います。

堀陽稀(スポ4=京都・東山)

――本日の試合を振り返っていかがですか

 2位のチームに勝率の差を広げられて良かったと思います。

――今日の試合で堀選手は28得点。手応えはいかがですか

 フリースローを決めとけば30点いけたので、悔しいですね。

――本日はチーム全体で50%の確率で3Pシュートを決めました

 今日は(シュートが)入りすぎたなって感覚がみんなあると思うので、これをもっとスタンダードにできるように攻めていきたいと思います。

――日大は第1Qからゾーンディフェンスを仕掛けてきましたが、攻める上で意識していたことはありますか

 どの大学もああやってペースを落とさせようとしてくると思うので、ゾーンを組まれる前に走って崩すということを意識していけたらと思います。

――第4Qは普段出場機会の少ないメンバーも出て良い雰囲気でした

 この4年間を通してそういう試合がここまであまりなかったので、みんなが出てくれたらすごく嬉しいです。

――前半戦を終え、早大は単独首位です。チームとしての成果を振り返っていかがですか

 上手いこと行きすぎている感があるので、驕らずに一戦一戦をちゃんと戦って良い結果を残したいなと思います。

――後半戦に向けて意気込みをお願いします

 これからの試合は打倒早稲田と言ったら調子乗ってるかもしれないですけど、1位のチームとして対戦していくことになります。それでも受け身にならず、自分たちのバスケットをできるようにしたいです。