【男子バスケ】3P不調も見せたディフェンス力 大東大に粘り勝ち、首位タイをキープ

男子バスケットボール

第101回関東大学リーグ戦 9月6日 東京・明治大学和泉キャンパス

 早大にとって勝負の週末が始まった。今日からの2日間は毎年リーグ上位に進出する強豪大との2連戦。本日の相手は優秀な日本人ビッグマンを揃える大東大だ。試合序盤は先制を許した早大だったが、3Pシュートを中心にすぐさま逆転。前半終了時にはリードを11点に広げた。しかし後半からは徐々に点差が縮まる。第4Qになると試合は1ポゼッションゲームになった。しかしここぞの場面で早大が守り切り、84-74で辛くも勝利。F堀陽稀副将(スポ4=京都・東山)は25得点の活躍を見せた。

 試合序盤に抜け出したのは大東大。第1Qから3本の3Pシュートを沈めた和田拓磨(1年)を中心にオフェンスで早大を圧倒し、開始5分で7-18と11点のリードを奪った。しかしここからF三浦健一(スポ3=京都・洛南)が2本、G高田和幸(商4=京都・洛南)が3本の3Pシュートを決めて逆転。27-22で第1Qを終えた。

 第2Qも早大が主導権を握る。スイッチを多用し相手にシュートの隙を与えず、対留学生のディフェンスでは連続してトラベリングを誘発。F松本秦(スポ1=京都・洛南)が2本の3Pシュートを沈めるなど安定して得点を重ね、リードを11点に広げて試合を折り返した。

3Pシュートを放つ高田

 第3Qもハードなディフェンスを続けるが、オフェンスリバウンドから徐々に綻びが見え始める。ここまで好調だった3Pシュートも後半からは勢いを失い、徐々に点差が縮まっていった。堀副将がミスマッチを狙ったドライブから突破口を開くが、66-62の4点リードに縮まり第3Qを終える。

 第4Qは接戦が続く。堀副将、G岩屋頼主将(スポ4=京都・洛南)が3Pシュートを射抜くが、大東大もタフなシュートを決めてくらいつく。その後は緊迫した展開の守り合いが続き、両チームの得点が伸び悩んだ。武器とする3Pシュートが入らない早大だが、オフボールから自由を与えない激しいディフェンスで守り抜く。勝負所では堀副将がしぶといスコアリングを見せて逃げ切り、84-77で早大が勝利を収めた。

ドライブを仕掛ける岩屋

 「僕らが負けるのはシュートが入らない時」。堀副将は自分たちをこのように分析する。本日の早大の3Pは13/44で、成功率は約29.5%。シュートが入らない典型的な「負けパターン」だったが、相手に19個のターンオーバーを誘発するなどディフェンスで耐え切り勝利をつかみ取った。この1勝が持つ意味は大きいだろう。次戦の相手は大学バスケ界を代表するスター軍団・東海大。本日の白鴎大戦では留学生のムスタファ・ンバアイ(2年)を欠き、第4Qに逆転負けを喫した。そのため東海大にとってはより負けられない一戦となるだろう。現在リーグ戦は4勝で日体大、日大、明大、早大の4チームが並ぶ。快進撃を続ける早大の勢いはどこまで続くのだろうか。

(記事 石澤直幸 写真 高津文音)

101回関東大学リーグ戦 9月6日(vs大東大)

1Q2Q3Q4Q合計
早大2724151884
大東大2218221577

◇早大スターティングメンバー◇

#0 G下山瑛司(スポ3=愛知・中部第一)

#6 F三浦健一(スポ3=京都・洛南)

#7 G堀田尚秀(スポ4=京都・東山)

#12 F松本秦(スポ1=京都・洛南) 

#14 G高田和幸(スポ4=京都・洛南)

コメント

堀陽稀(スポ4=京都・東山)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 勝てて良かったです。

――嬉しさのレベルとしてはどうですか

 嬉しさで言ったら結構高くて、今までの試合で2、3番目くらいに嬉しいです。僕らが負けるとしたら、シュートが入らなくて負けるんだと思います。そういったシュートがあまり入らなかった中でも、ディフェンスを頑張ってなんとか耐えたという感じです。そこで勝てたのがでかいかな思います。

――3Pが高確率で決まっていますが、現在の自信の程はいかがですか

 打ったら入るので、入った時はやったーと言う感じです。結局入るか入らないかっていう50%と50%なので。そこをいかに決められるかで、最後は入れという気持ちで引き寄せています。

――3x3も経験していますが、3Pは重点的に取り組んでいましたか

 3人制の場合は1点と2点で大きく違うので、そこの重要性はあります。でも僕は3人制のボールが少し苦手で、7号球は手に吸い付くのでそのままの勢いでいけるんですが、3人制のボールは滑りやすいので個人的には打ちにくいです。なので3人制のボールから7号球に変わって、打ちやすいなと感じています。

――ドライブも相手に対応していましたが、相手ビッグマンとのスピードのミスマッチは積極的に狙っていますか

 自分の方がアドバンテージがあるということはわかっていたので、離されてきたら打つし、詰められてきたら抜くという感じプレーしていました。良いオフェンスができたかなと思いますし、それでファールも結構もらえたので良かったです。

――今日はオフェンスリバウンド3本とリバウンド面での貢献も素晴らしかったですが、ご自身の感触としてはいかがですか

 僕が一番大きい側なので、ディフェンスリバウンドは僕が抑えて、他の人に取ってもらう。オフェンスリバウンドは飛び込んでみたら飛んできたというのが多いので、それでボールを取れているかなと思います。

――次戦の東海大戦に向けた意気込みをお願いします

 やっぱりスター集団やと思うので、勝って良い気持ちで試合を終われたらなと思います。

F三浦健一(スポ3=京都・洛南)

――本日の試合を振り返っていかがですか

 勝てて良かったです。

――大きな選手が多い大東大を相手に意識していたことは

 オフェンス面では自分がクリエイトを頑張ろうと思っていて、4ポジ5ポジのイニシアティブを上手く突けたのかなと思います。逆にリバウンドでは相手に身長でやられてしまって、分かってはいたけどそこが強かったなと思います。

――今シーズンはまだ3Pシュートが当たっていませんが調子は

 感覚的にはいつも通りですね。実際今までの5試合はあんまり入っていませんが、しっかり自分のプレーをして、スタッツよりもチームの勝ちを優先してプレーしたいです。

――ディフェンス面では相手のビッグマンとマッチアップして守れています

 僕たちはサイズがどうしてもないので、オフェンスでは機動力を生かせるけど、ディフェンスではファウルトラブルとフィジカルの差でやられることは分かっています。それでもフィジカルはリーグ戦前も体重を維持したし、ここまで当たり負けというのは感じていません。ただ攻撃の回数が多い分、試合が終盤になるにつれて体力的に疲れて点数が減ってしまうのは問題かなと思います。

――数字的にはここまで1試合平均2.4アシストを記録しています。ご自身の感覚は

 自分が行ける時には行き切るんですけど、自分が行ってもシュート入らないと思う時は逆に周りが見えているのかもしれないです。空いてたら出すし、行けるなら打つって意識ですね。

――次戦の東海大戦への意気込みをお願いします。

 今日の試合に勝てたのは良かったですけど、後半の内容は全然良くなかったので。相手も大きいので今日みたいに体で押し負けてしまうことがあるかもしれないですけど、自分たちのペースをぶらさずに早稲田らしく荒々しいバスケットをして勝ちたいと思います。