第100回関東大学リーグ戦 11月2日 東京・東洋大学総合スポーツセンター
11月に入り、8月末に始まった関東大学リーグ戦(リーグ戦)は残すところあと2試合となった。第21節の相手は上武大。2部リーグ優勝を狙うには絶対に落とせない一戦だ。序盤はシュートが好調な上武大にリードされたが、第2クオーター(Q)はG堀田尚秀(スポ3=京都・東山)のスリーポイントを中心に大量得点し逆転に成功。前半の勢いをそのままに第3Qも順調に得点を伸ばしたが、第4Qで上武大の猛追を受け、1点を争う展開に。しかし終盤の重要な場面でシュートを決め切り、75-69で見事接戦を制した。また、首位で並んでいた青学大が第21節で国士館大に敗戦したため、青学大との最終戦を残して早大が単独首位となった。
試合の立ち上がりは両校シュートが決まらず、9分を切ったところでG高田和幸(商3=京都・洛南)がスリーポイントを決めて早大が先制。このまま主導権を握りたいところだったが、上武大の第1Q中盤の連続スリーポイントから流れは相手に。その後も上武大の好調なスリーポイントを止めることができず、続けて失点。14-22と8点ビハインドで第1Qを終えた。第2Q序盤、「流れを変えなきゃいけないという使命感があった」と語るG飯島慶記主将(人4=茨城・下妻一)がリバウンドやドライブなどタフなプレーを見せ、早大に流れを呼び込む。さらに堀田のスリーポイントが立て続けに決まり、逆転に成功。主導権を奪った早大が一気に30得点を収め、44-40で試合を折り返した。
スリーポイントを放つ高田
第3Q序盤は高田が連続スリーポイントを決めるなど、勢いに乗る早大が順調に得点を重ね点差を2桁に。しかし、上武大も留学生選手のゴール下からの得点や、スリーポイントで食い下がる。後半は思うように点差を離すことができず、8点リードで最終第4Qへ。追い上げを図る上武大に連続得点を奪われ、リズムを乱された早大はなかなかシュートが決まらない。相手のフリースローで1点差に詰め寄られ、早大はタイムアウトを要求。タイムアウトを機に立て直したいところだったが、上武大のバスケットカウントが決まり、残り5分で逆転を許す。しかし即座にG岩屋頼(スポ3=京都・洛南)がジャンプシュートを決め返し、70-69。ここから両校シュートが決まらない時間帯が続いたが、残り3分を切ったところでG堀陽稀(スポ3=京都・東山)がフリースローを獲得。続けて岩屋が連続得点し6点差に。終盤の硬直状態を抜け出し、そのまま逃げ切った早大が75-69で勝利を収めた。
ミドルシュートを狙う岩屋
次戦はリーグ最終戦、現在2位の青学大との対戦だ。現在の戦績は早大が17勝4敗、青学大が16勝5敗。もし次戦で早大が敗戦すると、勝ち数が並んだ場合は直接対決の勝敗によって順位が決定されるため、1巡目で青学大に敗戦している早大は2位となる。そのため、2部リーグ優勝には勝利が絶対条件だ。飯島主将は「優勝を目指して勝ちに行きつつ、入れ替え戦につながるいいゲームにしたい」と先を見据える。長期にわたるリーグ戦もついに最終戦。優勝でリーグ戦を締めくくり、入れ替え戦への弾みとできるか。
(記事 権藤彩乃 写真 三浦佑亮)
第100回関東大学リーグ戦 11月2日(VS上武大)
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 | 14 | 30 | 20 | 11 | 75 |
上武大 | 22 | 18 | 16 | 13 | 69 |
◇早大スターティングメンバー◇
#0 G下山瑛司(スポ2=愛知・中部第一)
#3 G高田和幸(商3=京都・洛南)
#6 F三浦健一(スポ2=京都・洛南)
#18 G岩屋頼(スポ3=京都・洛南)
#77 C石坂悠月(スポ4=東京・国学院久我山)
コメント
飯島慶記主将(人4=茨城・下妻一)
ーー試合全体を振り返っていかがですか
個人的な意見になってしまうんですけど、ちょっと受け身になっていた部分はあったかなと思います。こっちは入れ替え戦が決まっていて、相手は入れ替え戦がないっていう状況で、 あっちは思いっきりやろうっていう意識がありました。こっちは気持ちが定まらずに、ちょっと受け身になってしまったのかなと思います。あと、やられてしまった場面は、自分たちが悪いというより、もっとできる部分が多かったのかなと思っていて、1個1個のプレーでもうちょっと強度を高くできた部分はあったのかなと思います。反省というより、もっとできたよねっていう試合でした。
ーー第1Qは受け身になってしまっていた中で、第2Qの飯島主将の体を張ったプレーが流れを呼び込みました。ご自身のプレーについてはいかがですか
なかなか勢いを持ってこられない中で、やっぱり僕が入った時は流れを変えなきゃいけないっていう使命感がありました。リバウンドは誰も入ってなかったし、レイアップも行っていなかったので、ガツガツ俺が行ってやろうっていう気持ちでやりました。
ーー後半は相手の追い上げを受ける形となりましたが、チームにはどんな声掛けをしましたか
この試合のキーになってくるのがリバウンドっていう話は試合前からしていたので、リバウンドがしっかり全員が徹底することと、自分たちのやってきたことを信じて、そこを徹底しようっていうことをみんなに共有しました。
ーー次のリーグ最終戦への意気込みをお願いします
絶対優勝したいっていう気持ちもあるんですけど、その次の入れ替え戦が僕たちのメインであって、そこが本当に正念場になってくるので、 優勝を目指して勝ちに行きつつ、入れ替え戦につながるいいゲームにしたいなと思います。
堀田尚秀(スポ3=京都・東山)
ーー試合を振り返っていかがですか
相手は思い切ってシュートを打ってきていたので、試合を通して(シュートを)決められましたが、勝ち切れたので良かったです。
ーー第1Qでは相手に押されていましたが、第2Qから堀田選手のスリーポイントを中心に巻き返しました。ご自身のプレーを振り返っていかがですか
相手のディフェンスも結構守っている感じだったので、出たら思い切って打つということを意識していました。
ーーディフェンスにも改善が見られましたが、チームで話したことや意識したことはありますか
相手はビッグマン以外の日本人選手のところでスクリーンを多用してくるので、そこでしっかりスイッチして、簡単にボールをつながせないというところは話し合って改善できたかなと思います。
ーー次のリーグ最終戦への意気込みをお願いします
1巡目では負けていますし、1位争いというところでも絶対に負けられないです。チームとしてはディフェンスから全員で走って点を取りに行って、個人としては毎試合変わらず思い切って打っていきたいです。個人賞もちょっと狙っているので、2部の中でも(賞を)取れたらなと思います。