神大に惜敗 下位リーグ黒星発進

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)は2巡目に突入し、早大は下位リーグでの戦いが始まった。その初戦となる神大戦は、第4クオーター(Q)残り2分で逆転を許し、76ー78で惜敗した。早大が6点をリードする展開で迎えた第4Qだったが、そこで早大の攻撃が停滞。そこを神大の3点シュートで攻め込まれた。「勝ち試合を落とした」と森一史アシスタントコーチ(令4スポ卒)。全日本大学選手権(インカレ)出場に向けて少しでも順位を上げたい早大だったが、2巡目は黒星スタートとなった。

 F三浦健一(スポ1=京都・洛南)の連続得点で良い滑り出しを見せた第1Qだったが、神大に3点シュートを決められ、すぐに逆転された。しかし、F星川堅信(スポ4=京都・洛南)が3点シュートを決め返すと、三浦もリング下のシュートを決めて再び早大が逆転した。第1Qは拮抗(きっこう)する展開が続いたが、終盤に神大が速攻から立て続けに得点を決め、早大は4点ビハインドを背負った。しかし第2Qには開始直後に三浦が激しい守備から神大のミスを誘うと、そこから早大が連続得点。第1Q終盤の流れをすぐに奪い返した。そこからは早大が速い展開でテンポよく攻撃を重ねていく。F堀陽稀(スポ2=京都・東山)のリバウンドも光り、第2Qは43ー36で早大がリードして終えた。

ペネトレイトする下山

 第3Qでは早大の攻撃にミスが続き、神大に一時同点まで追いつかれた。しかし、G下山瑛二(スポ1=愛知・中部第一)の3点シュートで悪い流れを断ち切ると、神大のシュートが落ち始めたところで早大が攻撃のテンポを上げた。第3Q終盤に早大は速攻からの連続得点で59ー53に点差を取り戻した。第4Qも出だしは好調だった。神大の攻撃を止めると、三浦や城戸のミドルシュートで連続得点。早大が一気に10点差まで離した。しかし、ここから早大の攻撃のペースが落ちた。「星川の1対1に頼りすぎた」と森アシスタントコーチ。早大の得点が停滞する間に神大は3点シュートを積極的に狙って攻勢を強めた。早大は残り1秒で2点ビハインドの場面で、セットプレーから三浦にシュートを託すも、最後はリングに嫌われた。最終スコアは76ー78で惜敗した。

シュートを狙う星川

 下山は「残り5分くらいから、徹底度が下がってしまった」と唇を噛んだ。第4Qについて「星川の1対1を狙いすぎてボールも止まり、足も止まった」と森アシスタントコーチは振り返った。2巡目の初戦となる神大戦で勝って弾みをつけたい早大だったが、終盤で勝ち切れない手痛い敗戦を喫した。次戦は、早大より1つ順位が下の拓大と対戦する。森アシスタントコーチは「足元を見つめ直してやることを徹底すれば勝てる」と力を込めた。

(記事 落合俊、写真 濵嶋彩加、三浦佑亮)

第99回関東大学リーグ戦 10月14日(vs神大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

17 26 16 17 76
神大 21 15 17 25 78

◇早大スターティングメンバー◇
G#3 高田和幸(商2=京都・洛南)

G#5 堀陽稀(スポ2=京都・東山)

F#6 三浦健一(スポ1=京都・洛南)

F#13 星川堅信(スポ4=京都・洛南)

G#18 岩屋頼(スポ2=京都・洛南)

コメント

森一史アシスタントコーチ(令4スポ卒)

――2巡目が上位リーグと下位リーグに分かれたことについて、どのような影響を考えていますか

(早大は)特定の選手にプレイタイムが偏っているので、試合数が単純に減るっていうことはプラスだとは捉えてます。ただ、(昨年のように)チャレンジマッチも挟みながらの方がいろいろ試せたり、向かっていく気持ちを大胆に持てたりするのは正直あると思います。(2巡目が下位リーグになることで)負けられない負けられないという気持ちが先に来てしまい、これまでできていたことが疎かになったりしている部分が多少あります。

――格上の大学と戦うチャレンジマッチのような経験は、実践形式の練習では補えないということですね

チーム内で再現できる高さ、強さ、速さには限界があるので、特にスタート組に関しては、試合の日に戦わなければならない相手大学よりもレベル的に下のチームメイトと日々練習をしなければいけないので、そこについては難しさはあると思います。

――本日の試合を振り返っていかがでしたか

今日は勝ち試合を落としたと思います。

――敗因はどこにあったと感じていますか

後半戦、うちのポイントガードがオフェンスの判断で、「あ、そっち選ぶんだ」というのをずっと繰り返していました。結果的に第3Qは良かったのですが、長い目で戦局を見れていなくて、それに頼りきってしまい、最後にうまくいかなくて負けました。星川の1対1に頼りすぎたという感じです。

――チームの攻撃はどう組み立てようとしていたのですか

人とボールが止まらないオフェンスというのはうちの強みです。ですが星川の1対1を狙いすぎてボールも止まり、足も止まりという感じでした。

――最後のセットプレーは狙っていたかたちだったのですか

狙っていました。選択肢が4カ所できるようなプレーだったので、どこでもいいという風にしていました。ドリブルする余裕はないので、どこにパスを出してもキャッチアンドシュートで打ち切るかたちでした。遂行自体はできたので、そこに関しては結果的に外れたというだけです。あのプレーに対して何がというのは、あまりないです。それまでの 39分59秒の過ごし方の問題でした。

――次戦の拓大戦に向けて

(ここからは)全て勝たなければいけないです。さっきチームにも言ったのですが、これぐらいで勝てるだろうという自信は捨てて、足元を見つめ直してやることを徹底すれば勝てると思います。

G下山瑛司(スポ1=愛知・中部第一)

――今回の試合をどのように受け止めていますか

 最後の時間帯、残り5分くらいから、徹底度が下がってしまいました。最後のリバウンドを取られたところもそうですが、チーム全員でではなくて、誰かが(個人で)頑張っていました。チームがバラバラになって、トントントンとやられたところは、まだまだだなと思いました。そこを最後まで気を抜かずに、チーム全体で戦えていれば、(点差を)詰められることもなかったと思うし、最後に逆転も絶対なかったと思うので、そこは反省かなと思います。

――倉石平ヘッドコーチ(昭54卒)から試合のペースについて、どのような指示がありましたか

 自分が出るときはセットというより、ディフェンスからブレイクしてスピードを上げろと言われています。

――ゲームコントロールするときに意識していることは

 速攻が何本か続いたときに、点数に結びついているかを考えて、速攻を出せるかもしれないけど、1本止めるとか、そういうメリハリをつけようと意識しています。でも今日はそういう判断が間違っていたかなと思います。

――最後のセットプレーについて振り返っていかがですか

 堅信さん(F星川堅信、スポ4=京都・洛南)のところにディフェンスがよることを考えて、健一(F三浦健一、スポ1=京都・洛南)が空くだろうなと思っていて、ちょうど空いたので、狙い通りではありました。でもあれは仕方ないです。

――次戦への意気込みをお願いします

 拓殖さんもそうですし、ここから対戦するチームはどこも、負けられないという気持ちが強いと思うので、その気持ちに負けないくらい、自分たちが上回って、自分たちのペースでやって勝ちたいと思います。