スリーポイント量産で中央大に逆転勝ち

男子バスケットボール

 準々決勝で日体大に敗れ、順位決定戦に回った早大は中央大と対戦した。序盤は連続得点からリズムをつかんだ中央大に先行されるが、早大はG堀田尚秀(スポ2=京都・東山)のスリーポイントを中心に追い上げる。じわじわと差を詰めて4点ビハインドで後半へ。第3クオーター(Q)終盤で中央大に追いつき、ここからはシーソーゲームとなる。第4Q残り3分で堀田がこの日8本目のスリーポイントを沈めると早大が流れをつかみ、そのまま逃げ切って87-83で勝利した。

 試合開始直後、中央大にスリーポイント2本を含む10得点を挙げられ、早くも早大がタイムアウトを要求。タイムアウト後にG岩屋頼(スポ2=京都・洛南)が得点して持ち直すも、中央大のペースで試合が進む。第1Q終盤で堀田が連続スリーポイントを決め、なんとか点差を1桁に縮めて第2Qへ。G下山瑛司(スポ1=愛知・中部第一)、F三浦健一(スポ1=京都・洛南)、G城戸賢心(スポ1=福岡第一)の1年生ルーキーを中心に得点し、徐々に差を詰める。さらに堀田が2本のスリーポイントを決めるも、逆転は叶わず42-46で前半を終えた。

レイアップを打つ三浦

 第3Q、早大は徐々に調子を上げていく。三浦の得点で一度逆転に成功するが、中央大も負けじとスリーポイントを決め返しなかなか勢いに乗り切れない。拮抗した展開のまま最終第4Qを迎えた。早大は三浦のスリーポイントや城戸のドライブで得点するが、点を取っては取られる展開が続き、一歩抜け出すことができない。しかし第4Q残り4分、城戸の得点に続き、堀田がこの日8本目のスリーポイントを沈めて連続得点に成功すると一気に流れは早大に傾く。さらに中央大のタイムアウト後に三浦がスリーポイントを決めて早大が6点リード。中央大も食い下がり2点差に縮まるが、残り25秒で岩屋がジャンプシュートを決め切って2ゴール差に。そのまま逃げ切った早大が接戦をものにした。

スリーポイントを打つ堀田

 序盤は中央大にリードされたものの、徐々に追い上げ逆転勝利を飾った今試合。特に生粋のシューターである堀田の活躍が光った。「シュートに関しては自信しかない」と語る堀田の、寸分の迷いもないシュートが勝利を呼び込んだと言えるだろう。次戦は5位決定戦、相手は強度の高いディフェンスを武器とする東海大だ。早大の持ち味であるスピードを活かしたオフェンスで東海大のディフェンスを突破できるか。

(記事 権藤彩乃、写真 五十嵐香音)

第63回関東大学新人戦 6月10日(vs中央大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

18 24 18 27 87
中央大 27 19 16 21 83

 

◇早大スターティングメンバー◇

G#0 下山瑛司(スポ1=愛知・中部第一)

G#3 高田和幸(商2=京都・洛南)

G#4 城戸賢心(スポ1=福岡第一)

F#6 三浦健一(スポ1=京都・洛南)

G#18 岩屋頼(スポ2=京都・洛南)

 

コメント

G堀田尚秀(スポ2=京都・東山)

――試合を振り返っていかがですか

 優勝を目標に掲げて新人戦に臨んでいた中で昨日負けてしまって、悔しい気持ちもあったんですけど、今日はチームでもう1回仕切り直してやろうという中で勝ち切れたのは嬉しいです。

――前半苦戦した要因は

 ベンチから見ていて思ったのは、相手の特徴である1番のスリーポイントであったり、ドライブであったり、相手の得意とするポイントを抑え切れなかったのが相手の得点が伸びた要因で、リードされてしまったのかなと思います。

――合計8本のスリーポイントを決めましたが、ご自身で振り返っていかがですか

 昨日の日体大戦は、(スリーポイントの成功率が)6分の1というあまり良くないスタッツだったし、自分のシュートタッチ的にも、感覚としてはあまり良くなくて、「今日はぜったいにやったろう」という気持ちで臨んでいました。その中でみんな僕にパスをつないでくれて、決められたので良かったです。

――シューターとして意識していることは

 自信しかないので、シュートに関しては。シュートに関しては自分が1番という気持ちはずっとあります。そこはぶらさず、もっとシュートにストイックに、ゲーム中もエゴイストにというか、自分が自分がという気持ちは常に持ってやっています。

――次戦への意気込みをお願いします

 相手はサイズがあるわけではないですが、フィジカル面とか、ディフェンスの強度とかというところがしっかりしていてとても良いチームで、向こうがしっかりディフェンスで固めてきている分、こっちもオフェンスで走れる部分はあると思うので、その中でまた自分がシュートを決めてチームを勝たせられたらなと思います。

F三浦健一(スポ1=京都・洛南)

――試合を振り返ってみていかがですか

 出だしが0-10という最悪な展開で、連戦続いて体もしんどくて。出だしがよくなかったというイメージが強かったです。

――試合前に意識して臨んだことやチーム内での約束事はありましたか

 中大はリバウンドでめっちゃ絡んでくるのですが、留学生もいないので頑張って体張って1回でリバウンドを抑えて。自分たちのペースでバスケットをしようという話をしました。

――リバウンドにおいて、堀選手がいないのは大きいですか

 普通にあり得ないです!あの人がいないせいで言っていったらあれですけど、いないので自分が全部下で体張ってリバウンドやらないといけなくて。自分が外出たらリバウンド弱くなるので、その分取られてしまうということがあるけどみんなで頑張ろうと話していました。

――堀田選手もかなりリバウンドに参加していましたね

 そうですね。シュート途中で当たっていて、本人も多分あがってきていて。リバウンドで第3Qまるまる相手の攻撃回数が増えて点を取られる場面が多かったので、2人で声かけあいながらリバウンド頑張ろう、1回で抑えようという話をしていました。

――後半にかけて調子を上げられた要因について、他にもあれば教えてください

 我慢ということをコーチもスタッフも言っていて。絶対に競るのはわかっていたから、我慢の時間帯でできるだけ自分たちのバスケットができるようにということを話していました。第3Qで堀田君がスリーポイントをきちんと決めてくれて、空いたところで自分も思い切りよく打てたので結構流れに乗れたかなと思います。

――後半スリーポイントを決めていましたがご自身のプレーは評価できますか

 いや、ずっと迷っている部分があって。コーチとかに「思い切って打っていいから」と言われました。打って決めたら相手が絶対出てきて、そのときにドライブをしたらいいと思うから、最初からドライブしたらやりにくいということがあるので、思い切り打とうと考えていました。

――ドライブとシュート、どちらが得意などありますか

 下がってきたら思い切りよく打とうと思っていて、それが出てきたらそうなるとやっぱりドライブの方が得意。あと速攻の1対1とか自信あって、今日も前半2本くらい出たのがありました。でも疲れてきちゃうと後ろ走ってしまうので、もっと前を走っていろいろなことに絡めたらいいなと思いました。

――次戦への意気込み

 明日の東海大も今日以上にフィジカルが強いというのがわかっていてリバウンドも絡んでくると思うので、堀がいない分もっとゴール下で体張りたいです。うちとはバスケットのスタイルが多分真逆で、フィジカル使ってディフェンスでペースを作りたいと思うのですが、こちらは爆発力のあるオフェンスが武器だから、堀田君とかシューターを活かして。今日のように出だしが悪くならずに最初から自分たちのバスケットができるように頑張りたいと思います。