日体大との点の取り合い制せず無念の敗戦

男子バスケットボール

 駒澤大に勝利し準々決勝へ進出した早大は、春の王者・日体大と対戦した。序盤から速いペースで点を取りあう展開となる。早大は持ち味であるスピードを活かした速攻で得点し日体大に食らいつき、45-49と4点ビハインドで試合を折り返した。しかし後半、早大のシュートが外れ始め、点差が離れていく。早大は積極的にゴールを狙って粘るが、アウトサイドシュートを高い確率で決めていく日体大の勢いを止められず、81-105で敗戦した。

 先制点は早大が奪うも、日体大がすぐにスリーポイントを決め返す。試合開始直後から点を取りあう展開となり日体大が若干リードするが、早大も速攻を中心に得点する。G下山瑛司(スポ1=愛知・中部第一)のバスケットカウント、G高田和幸(商2=京都・洛南)のスリーポイントで早大がリズムをつかむと、第1Q残り4分を切ったところで逆転に成功。そのまま2点リードで第2Qへ。第2Q中盤までリードを保つが、日体大の1年生ルーキーが連続得点、さらにバスケットカウントでスリーポイントを沈めると流れは日体大に。逆転を許し、4点を追いかけるかたちで前半を終えた。

 

シュートを打つ下山

 なんとか逆転し返すべく迎えた後半戦。しかし早大のシュートが落ち始め、じわじわと点差を広げられていく。G岩屋頼(スポ2=京都・洛南)がリバウンドや速攻から得点し、第3Q残り3分でF三浦健一(スポ1=京都・洛南)がスリーポイントを決めて10点差に引き戻すが、流れはつかめないまま最終第4Qを迎えた。積極的にシュートを狙う早大だが、リズムが悪くなかなか決まらない。反対にペースを握る日体大はスリーポイントを続けて決めてさらに調子を上げていく。早大は諦めずにゴールを狙うが、最後まで差は縮まらず81-105で敗れた。優勝を目標としていた早大としては悔しい敗戦となった。

ドリブルをつく岩屋

 前半は早大が武器とするスピードを活かしたオフェンスを展開し、順調に得点したものの、後半は相手の勢いに飲まれて前半のペースを維持することができなかった。下山は「自分たちがやりたいことを後半に相手にやられてしまった」と振り返る。早大も日体大もお互い速い展開のバスケットを得意とする中で、日体大のほうが一枚上手だったと言えるだろう。今試合の結果より早大は5位・7位決定戦へと回り、次戦の相手は中央大だ。速さを活かした早大のバスケットをどれだけ継続できるかが重要になる。

(記事 権藤彩乃、写真 荒井理沙、五十嵐香音)

第63回関東大学新人戦 6月9日(vs日体大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

25 20 19 17 81
日体大 23 26 26 30 105

 

◇早大スターティングメンバー◇

G#0 下山瑛司(スポ1=愛知・中部第一)

G#3 高田和幸(商2=京都・洛南)

G#4 城戸賢心(スポ1=福岡第一)

F#6 三浦健一(スポ1=京都・洛南)

G#18 岩屋頼(スポ2=京都・洛南)

コメント

G岩屋頼(スポ2=京都・洛南)

――試合を振り返ってみていかがですか

 勝てた試合だなという感じです。悔しかったです。

――試合前に意識して臨んだことやチーム内での約束事はありましたか

 僕らは小さいので、リバウンドとかは意識していて。あとは思い切りよくシュートを打つことです。何回も躊躇してノーマークをつくって綺麗なバスケットをしようとしすぎるということを言われていたので、思い切ってシュートを打つということは試合前に話していました。

――実際はいかがでしたか

 今日の前半は留学生がいない時間は特に結構アタックできていて、良い得点の取り方が多かったです。でも後半相手がゾーンをしてきたときにどうしても綺麗にしようとしすぎて、泥臭くアタックする選手がいなかったので、点が止まったなという感じです。

――ファウルがたまっていましたが、後半チームとして話していたことなどありましたか

 正直あまり気にしていなくて。見たらたまってたという感じだったので。でもファウルをしないようにディフェンスしたというよりかは、普通に相手に走られてやられたという感じです。

――今日の収穫は

 今日はみんなシュート、スリーポイント当たってなくて入らなかったのですが、ある程度得点は伸びていたので。外はいらなくても点は取れるということを学びました。あとは簡単なシュートとかで試合の勝敗は決まるなと感じました。チームとしては、(日体大が)日本一に近い相手なので、そこに戦えるというのはみんな共通理解として体感したと思います。

――次戦への意気込み

 明日は留学生がいるわけではなくて、僕らと同じくらいのサイズの相手なので、リバウンドなどの高さはもちろん徹底しなければいけないですし、走って平面でも勝って、次の5位決定戦に駒を進めたいです。

G下山瑛司(スポ1=愛知・中部第一)

――試合を振り返っていかがですか

 サイズ感の違いというところで、全然僕らの方が小さい中で、僕たちの強みであるスピード、しっかりボックスアウトしてブレイクを出すというのは何本か出ていたのでそこは良かったと思うんですけど、自分たちが流れ悪い時にコミュニケーション不足だったり、ディフェンス、ボックスアウトの徹底の悪さで、トントントンと10点差離されて、そういう場面で流れを切る選手が出てこないといけないというふうに思います。

――意識して臨んだことは

 相手は大きい分、足の部分でこっちの方が勝っていると思っていたし、そこは自分たちの強みなので、そこは出していこうと思っていました。

――実際やってみてどうでしたか

 ブレイクで点数取れたのでそこは良かったかなと思います。

――後半にかけてブレイクが決まりにくくなってしまいましたが、その要因は

 自分たちがやりたいことを、後半相手にやられ始めて、自分たちの気持ちも切れて、どんどんマイナスな方に行ってしまったゲームかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 スピードを活かしたプレーだったり、ディフェンスだったり、良かったところは継続して、チームとして、もっと徹底するべきボックスアウトだったり、ディフェンスのチームルールをしっかり守って、明日は勝てたらいいなと思います。