延長戦の末、日大に惜しくも敗戦 

男子バスケットボール

 山梨学院大を下しベスト8進出を果たした早大は、準々決勝で強豪・日大と対戦した。序盤は先行されたが、第2クオーター(Q)から日大のシュートが外れ始めると、早大が追い上げ、逆転に成功する。流れをつかんだ早大がリードを守り、最終Qへ。日大の留学生選手を抑えられずに逆転を許すが、早大も果敢に攻めて食い下がる。残り1分でG城戸賢心(スポ1=福岡第一)が同点弾を沈めると、延長戦へもつれ込む。延長戦も拮抗(きっこう)した展開が続き、残り6.8秒、3点ビハインドで早大のスローインの場面、シュートまでつなげることができず83-86で試合終了。惜しくも勝利には届かなかった。

 先制点は早大が奪うが、その後シュートを決めきれず序盤は日大のペースで進む。G堀田尚秀(スポ2=京都・東山)のスリーポイント、城戸のドライブからの得点でわずかにリズムをつかむが、第1Qは11-22で終了。しかし、第2Qの立ち上がりで連続得点を奪うと、ここから早大のペースに。日大のシュートが外れ始めると、早大が一気に追い上げG堀陽稀(スポ2=京都・東山)のフリースローで逆転に成功する。第2Qは日大の得点を6点に抑え、31-28と3点リードして後半へ。

ボールを保持する星川

 迎えた後半戦、G岩屋頼(スポ2=京都・洛南)の連続得点、F星川堅信(スポ4=京都・洛南)のスリーポイントと続き、順調な滑り出しを見せる。シュートの調子が悪い日大が徐々に調子を上げ始めるが、早大は1年生ルーキーが躍動し、得点を重ねる。3点のリードを保ち、最終Qへ。高さで劣る早大は日大のインサイドからの得点を抑えられず、逆転を許す。日大がインサイドからの得点を重ねるが、早大もG高田和幸(商2=京都・洛南)のスリーポイント、星川のバスケットカウントで食らいつく。残り1分の場面で城戸がスリーポイントを決め切り同点に追いつくと、勝負は延長戦へもつれ込む。一進一退の攻防が続く延長戦、日大にフリースローを献上し、残り6.8秒で3点を追いかける展開に。早大がタイムアウトを要求し、早大のスローインから再開となる。なんとかパスは出せたものの、シュートまでつなげることができず、試合終了のブザーが響いた。昨年度のリーグ戦で大敗した相手をあと一歩のところまで追いつめたが、惜しくも敗戦した。

シュートを打つ城戸

 あと一歩及ばず勝ち切ることができなかったが、星川は「かなり一体感のある試合ができた」と振り返る。コート上の選手全員が諦めずにボールを追いかけ、ベンチにいる選手も声でコート上の選手を鼓舞し続けた。格上の日大相手にここまで戦えた理由は、この『一体感』にある。次戦の相手は2部リーグ所属ながらもベスト8へ進出する快進撃を見せた関東学院大だ。今試合で得られた『一体感』を継続させ、勝ち星をつかめるか。

(記事 権藤彩乃、写真 五十嵐香音)

大会名 5月5日(vs日大)
   1Q 2Q 3Q 4Q OT 合計

早大

11 20 23 16 13 83
日大 22 23 19 16 86

◇早大スターティングメンバー◇
G#3 高田和幸(商2=京都・洛南)

G#5 堀陽稀(スポ2=京都・東山)

F#13 星川堅信(スポ4=京都・洛南)

G#18 岩屋頼(スポ2=京都・洛南)

F#77 石坂悠月(スポ3=東京・国学院久我山)

コメント

星川堅信(スポ4=京都・洛南)

――今日の試合を振り返って

 今日の試合を振り返って 今年チームを作り始めたばかりですが、かなり一体感のある試合ができたことが一番大きいと思います。勝てなかったのは悔しいですが、でもまだ始まったばっかなので。

――今日はチームとしてのっている感じがありましたね

 僕はちょっとプレータイム長くて。ペース配分が個人的にもうちょっと上手くやれたかなって思います。

――フルタイムで出場されていますがコンディションは

 いや、そんな悪くないですね。力の配分が上手くなってきているので。

――要所でシュートを決めましたが、ご自身のプレーを振り返って

 今2、3Qをどう過ごすかということが課題です。最後は、残ってる力を出すだけなので4Qはいいのですが、3Qで4Qの事を考えながらちょっとずつセーブしていかないといけないです。なので、そこが課題ですね。

――チームとしての今回の収穫や課題は

 2Qに3ファウルいったのが大きかったですけど、リーグ屈指の留学生デイビット(コンゴローデイビット、日大)がいる時間に、僕ら小さいメンバーで戦えたのがよかったです。今までだったら、留学生がいるというだけで元気が無くなっていたのですが、オフェンスも結構できたので。留学生ともやれるんだという感覚が得られたのは大きいです。課題は、この試合もそうだったのですが、1回10点くらい離れたのにそのリードをすぐ詰められてしまってこういうゲームになってしまうことです。日大相手に離せたのはよかったですが、その点差をキープしていって、あわよくばもっと離したいなという。そこができてないので、自分たちのバスケットをできたときに、継続して(点差を)離したいと思います。

――延長戦に入った時の心境は

 ぜひ勝ちきりたかったですね。僕はプレータイムの問題があるので(笑)。勝ちきりたかったですけど、まあ、あと5分頑張ろうと。プレータイム45分、びっくりしました(笑)。

――次戦への意気込みをお願いします

 また留学生はいますが、この勢いを継続していければ勝てると思うので、頑張ります!

城戸賢心(スポ1=福岡第一)

――今日の試合を振り返っていかがですか

(早大に)留学生がいない分、リバウンドからのゴール下のイージーなシュートをたくさん決められた中で、自分たちの武器である外からのシュートが入って接戦になりましたが、接戦を勝ち切れなかったのが一番悔しくて、一番の課題です。

――大事な場面でシュートを決めていましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

要所要所では入っていたんですけど、スティールした後のブレイクのミスなど、チームが流れを持っている時にそういうミスがあったので、もう一歩流れを持ってこられるように、もっとチャンスを作っていきたいと思いました。

――延長戦に入ったときの心境は

自分が(第4Qの)最後、シュートを外して延長になって落ち込んでいた時に、みんなが「大丈夫だよ」「楽しもう」と言ってくれたので、楽しく試合に入れました。

――最後の1プレーの前にチームで話したことは

思いっきり楽しもうという話をしました。

――今回の収穫は

たくさんありますが、一人一人の1対1ではなくて、チーム全員で足並みをそろえられたことが一番大きいかなと思います。

――今回の課題は

リバウンドのところが一番の課題で、ゴール下のディフェンスのヘルプに行った時のローテーションも課題です。

――次戦への意気込みをお願いします

今日は良いゲームができましたが、負けてしまったので、明日は勝って、次につなげたいと思います。